『男塾』作者からフェラーリ奪取し豪遊…男の巧妙手口

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
送検される東本容疑者。宮下さんの他にも多くの詐欺被害者がいるようだ(手首周辺など画像処理しています)

「車を売りませんか。私がうまくやりますよ」

横浜市内の中古車販売店で、男が60代の男性に声をかけた。男は店の従業員・東本哲次容疑者(56)。声をかけられたのは、人気漫画『魁!!男塾』や『天下無双 江田島平八伝』などの作者・宮下あきら氏だーー。

8月20日、住所不定で自称・会社員の東本容疑者が詐欺の疑いで逮捕された。神奈川県警の調べによると、宮下氏が所有するイタリアの高級車フェラーリ(3300万円相当)をだまし取ったという。フェラーリはすでに転売されているが、宮下氏には数百万円しか支払われなかったようだ。

「東本容疑者が宮下さんに、フェラーリの売却を持ちかけたのは15年3月です。宮下さんは、愛車を東本容疑者に預けます。しかし、その年の11月になっても売却金の一部しか入金がなかった。説明を求めても、のらりくらりとはぐらかされる状態が続き、宮下さんは告訴に踏み切りました。

東本容疑者は、取り調べに対して悪びれる様子はないとか。『だましたつもりはありません』と容疑を否認しています」(全国紙社会部記者)

東本容疑者の詐欺被害者は、宮下氏だけではないようだ。被害者の会まで作られている。

「カウンタックやマクラーレン、アストンマーチンなどの高級車を転売。被害者に売却金の一部しか払わないというのは、宮下さんが受けたのと同じ手口のようです。

東本容疑者は、ある程度カネが溜まると中古車販売店を辞めます。だまし取ったカネなどを元手に、レンタカー会社を設立し社長に就任したんです。しかし車を提供したリース会社にも、レンタル料金や修理代の大半を未払いにしているそうです。被害総額は想像もできません」(被害者の会関係者)

詐欺のカネで彼女と沖縄リゾート

被害者の再三の支払い催促にもかかわらず、東本容疑者は豪遊を重ねていたようだ。

「交際中の女性と沖縄のリゾート地に行ったり、毎晩のように豪華な夕飯を楽しんでいたとか。しかし債権者からの反発が強くなると、正式な謝罪もなく今年6月に破産手続きを開始。追及を逃れようとしていたようです」(堂前)

東本容疑者の行動は、詐欺師の常套手段のようだ。元神奈川県警の刑事で、犯罪ジャーナリスの小川泰平氏が語る。

「破線手続きは、明らかな逃げです。もうカネがないから、払えないと主張しているんですよ。ただ詐欺を働く人間は、たいがい隠し財産を持っています。例えば外国人女性と結婚し、海外の銀行口座や貸し金庫にある程度のカネを保管するんです。

また全額持ち逃げするのではなく、少額でも返却するのも彼らがよく使う方法です。少しでも返していれば払う意思があるとみなされ、詐欺が立証しづらいでしょう。逃亡しないのも巧妙。連絡がつかなくなれば、被害者の相談を受けた警察が犯行の意思があったとし、スグに捜査に乗り出しますから」

詐欺の被害にあわないために、“うまい話”に乗らない強い意思が必要だ。

「詐欺師は、信用されるために都合のいい話を用意しています。『書類をすべて用意し後はハンコを押すだけです』『自分が直接車を売るから手数料はいりません』……。たいしてつき合いのない人が、どうしてそんな儲け話を持ってきてくれますか? 簡単に信じてはいけません」(小川氏)

うまい話には必ずウラがある。詐欺師は善良な人を狙っているのだ。

  • 撮影蓮尾真司

Photo Gallary1

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事