3分でわかる!「マイナポイント」で絶対に得するコツ | FRIDAYデジタル

3分でわかる!「マイナポイント」で絶対に得するコツ

「5000円+α」を狙うには? マネーライター松岡賢治氏に聞く

2020年9月1日から、「マイナポイント」の還元キャンペーンがスタートした。これは、総務省が実施する国の事業で、ルールに沿って手続きをし、条件さえクリアすれば、誰でも5000円分のポイントをもらうことが可能だ。しかし、そのために何をどうすればよいのかを理解している人はまだまだ少ない。そこで、このキャンペーンへの参加方法から、さらに得をするコツまで、順を追って解説をしていこう。 

ちゃんと理解できている人がまだ少ない「マイナポイント」。損をしないために覚えておきたいこととは?
ちゃんと理解できている人がまだ少ない「マイナポイント」。損をしないために覚えておきたいこととは?

絶対に必要なのが「マイナンバーカード」

マイナポイントをもらうには、「マイナンバーカード」を持っていることが絶対条件だ。そこで、まずは持っていない人に向けて、簡単に取得方法を説明しておく。

マイナンバーカード取得の第一歩は、申請書を入手すること。今まで、マイナンバーカードの申請を一度もしたことがない人は、市区町村の役所に行って申請をする必要がある。窓口での申請には予約が必要な場合があるので、役所のホームページで事前確認をしておきたい。窓口で申請をした人は、マイナンバーカードを郵送で受け取ることもできるので、その後の手続きについては担当者に聞く方が賢明だろう。

過去にマイナンバーカードの申請をしたことがある人の場合は、自宅にマイナンバーが記載された「通知カード」があるはず。通知カードには、「個人番号カード交付申請書」が同封されているので、そのまま使える。

この申請書は、郵送するだけではなく、マイナンバーが記載されているので、パソコンやスマートフォンによる申請も可能だ。カードの表面には本人の顔写真が貼付されるため、写真を用意する必要があるのだが、スマホでの申請なら、その場で自分の顔を撮影して画像を添付できる。これが最も簡単な方法だろう。

マイナンバーカードは身分証明書にもなるため、くれぐれも撮影は慎重に。そのためにも、何回もやり直せるスマホがベストといえる。なお、通知カードを紛失してしまった人は窓口での申請となる。

入手するまでには3ヵ月以上かかることも

さて、申請をすると、役所からマイナンバーカードの「交付通知書」が送られてくる。しかし、自宅に郵送されるまで、かなりの日数がかかると覚悟しておいた方がいい。マイナポイント事業を主導する総務省のホームページには、申請から交付通知書の到着まで「概ね1ヵ月」と書かれているが、実際には、「約2ヵ月」あるいは「3ヵ月ほど」と、記載している市区町村も多い。

各自治体は「特別定額給付金」の対応などもあり、また、これからマイナンバーカードの申請も増加すると想定されるため、かなりの時間を要すると考えておくべきだろう。しかも、役所の窓口に取りに行く場合、事前の予約が必要なところがほとんどだ。

実は、マイナポイント事業は期間が決まっていて、2021年3月31日にポイント還元は終了してしまう。9月初めからだと約半年間あるため、概ね1ヵ月で交付通知書が送られてくればほとんど問題はないが、3ヵ月以上かかってしまうと、慌てることになりかねない。

マイナンバーカードは、プラスチック製のICチップ付きカードで、券面には氏名・住所・生年月日・性別・マイナンバー(個人番号)と顔写真が表示される。身分証明書として利用できるほか、コンビニなどで住民票や印鑑登録証明書などを取得にも使える。この際、早めに作っておくことをオススメする。

マイナンバーカードは、コンビニなどで住民票や印鑑登録証明書などを取得にも使える。将来的には、健康保険証やお薬手帳などとの一体化も計画されている(写真はイメージ)
マイナンバーカードは、コンビニなどで住民票や印鑑登録証明書などを取得にも使える。将来的には、健康保険証やお薬手帳などとの一体化も計画されている(写真はイメージ)

電子マネーやスマホ決済のチャージでもポイント還元される

では、肝心のマイナポイント事業の中身について説明しよう。自分のマイナンバーカードにキャッシュレス決済サービスを結び付け、そのキャッシャレス決済で買い物をすると、購入金額の25%が還元される、というものだ。還元されるポイントの上限は5000円に設定されているため、2万円(2万円×25%=5000円)までの買い物なら、全額ポイント還元の対象になる。

キャッシュレス決済には、クレジットカードのほかに、PayPay(ペイペイ)』d払い』」などのスマホ決済、さらにSuica(スイカ)』WAON(ワオン)』といった電子マネーも含まれる。覚えておきたいのは、買い物だけでなく、スマホ決済や電子マネーへの「チャージ」でもポイントが還元されること。チャージの方法は、現金でも、クレジットカードでも構わない。もし、目先、買うものが見当たらない場合は、チャージさえしておけばポイントはもらえる。チャージの期限も2021年3月31日まで。

マイナンバーカードとキャッシャレス決済を結び付ける方法は、スマホがあれば、「マイナポイントアプリ」をダウンロードし、ログインをして手続きをする。パソコンは、「マイナポイント予約・申込サイト」にアクセスして、ログイン後、同じように手続きをする。ものの数分で終了するはずだ。

基本はいつものキャッシュレス決済を選ぶ

登録ができるキャッシャレス決済の事業者は250社近くあり、そこから1社を選ぶことになる(登録後の変更は不可)。そして、選び方の基本は、普段利用しているキャッシャレス決済にする、ということだ。

買い物やチャージでもらえるのは、登録したキャッシャレス決済のポイントである。「楽天ポイント」や「dポイント」であって、マイナポイントが貯まるわけではない。したがって、いつも使っているキャッシャレス決済にすれば、ポイント還元を受けやすくなるし、使い忘れを防げるだろう。

『d払い』なら2500円分の上乗せが可能!

しかし、5000円+αを狙うために、お得なサービスにするという選択肢もある。キャッシャレス決済の中には、独自にポイントを上乗せする特典を用意しているからだ。例えば、Suicaの場合、「JRE POINTに登録したSuica」をマイナポイントに登録し、期限内にチャージをすると1000ポイントのJRE POINTがもらえる。また、WAONとイオンカード(WAON機能付き)なら、利用金額の10%のWAONが還元される。上限は2000円分なので、マイナポイントと合計すると最大7000円分が還元されるのだ。

特典の中で最もお得なのは、ドコモのd払いだ。まず、9月30日までにマイナポイントに登録すると1500円分、加えて、d払いで買い物あるいはチャージをすると利用金額の5%(最大1000ポイント)がもらえる。つまり、合計2500円分の上乗せが可能となる。このほか、1500ポイント還元は『ゆうちょPay』、1000ポイント還元だと『au PAY』といったところが並ぶ。それぞれ条件があるので、ホームページなどで確認されたい。

キャンペーンに登録ができるキャッシャレス決済は1社のみ(登録後の変更は不可)。ポイントの付与には、各社それぞれ条件があるので、ホームページなどで確認を
キャンペーンに登録ができるキャッシャレス決済は1社のみ(登録後の変更は不可)。ポイントの付与には、各社それぞれ条件があるので、ホームページなどで確認を

マイナポイントの恩恵は子供にも

なお、マイナポイントは0歳以上の子供も利用できる。では、自分の子供に利用させるにはどうすればよいのか? 15歳未満は、法定代理人(ほとんどが親)がマイナンバーカードを申請し、作成することができる。また、未成年者のマイナポイントについては、法定代理人名義のキャッシュレス決済事業者を登録することが可能。したがって、親が代行すれば、家族の人数分の還元が受けられる。

ただし、同一のキャッシュレス決済に複数人のマイナポイントを合算することはできないため、いくつかの決済を使い分ける必要がある。たしかに手続きは面倒にはなるが、何かと物入りなことが続く年末にかけて、やってみる価値はあるだろう。

■記事中の情報、データは2020年8月31日現在のものです。

  • 取材・文松岡賢治 

松岡 賢治

マネーライター、ファイナンシャルプランナー/証券会社のマーケットアナリストを経て、1996年に独立。ビジネス誌や経済誌を中心に金融、資産運用の記事を執筆。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる! キャッシュレス決済で絶対得する本 』。

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