菅総理誕生で株の世界も変わる!? いま注目の「国策銘柄」60

新型コロナ対策で、これまで推し進められてきた 「働き方改革」や「国土強靭化」といった政策がますます加速する!

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
内閣が作った予算を国会が議決し、国策が遂行される。コロナ禍で金融緩和が続き、カネが株式市場に流れ込む
内閣が作った予算を国会が議決し、国策が遂行される。コロナ禍で金融緩和が続き、カネが株式市場に流れ込む

国策に売りなし――。国の政策に関連する企業の株価は上昇していく、という意味で、古くからある相場格言だ。グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏が解説する。

「新型コロナで経済の先行きは不透明ですが、唯一、方向性が明確なのが国の政策でしょう。良くも悪くも国家が一度決定したことは、そう簡単には方向転換できません。現在、新型コロナの悪影響を最も受けているのは観光業界ですから、政府が積極的にこの分野に支援を続けることは間違いありません。長期的に見ても、インバウンド需要は日本にとって重要な収入源ですから」

戸松氏はこう前置きした上で、オリエンタルランドとANAホールディングスに注目していると明かす。

「ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、コロナ禍でも『美女と野獣』『ベイマックス』の2つの新アトラクションのオープンを予定しています。1年の後ろ倒しになったものの、’23年度には新エリアやホテルのオープンも計画している。コロナが徐々に収束していけば、業績は必ず復活するはずです。ANAも株主優待が魅力的ですし、長期的に見れば株価は非常に割安です」

「Go Toトラベル」は土壇場で東京が除外されるなどのトラブルがあったが、多くの人に活用されている。次に控えているのが、困窮する飲食店を支援する「Go Toイート」だ。9月以降の開始が予定されている。

「このキャンペーンはプレミアム付き食事券に加え、オンライン予約サイトで予約すれば、一人最大1000円分のポイントを付与する仕組みになっています。グルメサイト『食べログ』を運営するカカクコムやぐるなびには追い風です」(株式ジャーナリストの天海源一郎氏)

新型コロナはこれまでの医療の常識も覆(くつがえ)していく。その最たるものが「遠隔医療」だろう。フィスコの企業リサーチレポーターの馬渕磨理子氏が言う。

「新型コロナの院内感染のニュースが数多く報じられた結果、手術などの緊急の場合を除いて、診療は遠隔で十分と考える人も多くなってきたのではないでしょうか。注目はメディカル・データ・ビジョンとエムスリーです。前者は医療機関と製薬会社の間でデータをネットワーク化する会社ですが、すでにオンライン診療支援システムの構築に乗り出しています。後者はLINEと組んでオンライン健康相談を始め、今後は遠隔診療の方向へ進んでいくはずです」

リモート会議が手軽に行えるZoomはすっかりおなじみになった。米国のビデオ会議システムを日本で代理販売するのは、NECのグループ会社である。

「NECの工事部門が独立してできた会社、NECネッツエスアイが、Zoomの販売代理を手掛けています。Zoomの導入から商談に入って、他の通信関係の仕事も同社に任せるという流れになることも多いでしょう」(証券アナリストでフェアトレード代表の西村剛氏)

「国土強靭化」にも追い風

生活や仕事の多くがデジタル化していくデジタル・トランスフォーメーションの流れも国が強く推進している。カブ知恵代表の藤井英敏氏はこう話す。

「たとえば政府は、’25年までにキャッシュレス決済の比率を4割程度まで引き上げることを目指しています。この国策を担うのは、GMOフィナンシャルゲートでしょう。同社はクレジットカードをはじめ、電子マネーやQRコードなどの対面決済を手がけてきました。今年7月に上場したばかりですが、将来的に株価が2倍になってもおかしくありません」

新型コロナ対策と称して、政府は莫大な予算を計上した。使い途が明確に決まっていない予備費として実に10兆円。こうしたカネが「国土強靭化」に注入されるかもしれない。こころトレード研究所所長の坂本慎太郎氏はこう考える。

「災害の復旧費用や災害対策への支出に対しては、国民から異論が出にくい傾向があります。その上、高度経済成長期に作られた橋や道路などのインフラの補修も急務になっている。新型コロナのどさくさに紛れて、国土強靭化に予算が当てられることは十分に考えられます。そこで、道路の修繕や橋梁(きょうりょう)工事に定評のあるピーエス三菱に注目です」

新型コロナ以前から教育のデジタル化は急務だった。今回、一斉休校が実施され、オンライン授業の必要性を噛み締めた教育関係者や保護者も多いはずだ。

「一人1台の学習端末という国策には追い風になりました。なかでもウチダエスコは学校にタブレットを納入しており、業績は好調です」(SBI証券シニア・マーケットアドバイザーの雨宮京子氏)

さらに政府は宇宙開発も国策として進めているという。ベテラン個人投資家「たけぞう」として知られる上利武嗣(あがりたけつぐ)氏はこんな銘柄に着目する。

「7月に閣議決定された成長戦略実行計画では、衛星データの利用促進が掲げられました。衛星のデータを活用して農業の生産支援を行ったり、災害対応に利用したりします。たとえば、キヤノン電子は超小型人工衛星を開発しています」

ただ、こうした情報がサイバー攻撃に晒される可能性は否定できない。

「国家間のみならず、個人の情報も脅威に直面しています。情報保護の観点からは、ITセキュリティ対策商品を開発するソリトンシステムズが期待できる」(証券アナリストの植木靖男氏)

他にも、5G(次世代移動通信システム)やAI、ビッグデータ活用といった国策に関係する銘柄は表で紹介した。株式投資の参考にしてほしい。

『FRIDAY』2020年9月11日号より

  • 撮影鬼怒川 毅(国会議事堂、JPX)

Photo Gallary5

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事