坂上忍の「パワハラ疑惑報道」で思い出す福留功男さんの降板劇 | FRIDAYデジタル

坂上忍の「パワハラ疑惑報道」で思い出す福留功男さんの降板劇

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週刊誌でパワハラ疑惑が報じられた坂上忍。フジテレビはどう対応するのか……(‘20年)
週刊誌でパワハラ疑惑が報じられた坂上忍。フジテレビはどう対応するのか……(‘20年)

異例の言及だった。

俳優の坂上忍が9月3日、MCを務める昼のフジテレビ系『バイキング』で、同日発売の「週刊文春」で報じられた“パワハラ疑惑”について生放送でコメントした。

同誌は「『なんでできねえ!』坂上忍“パワハラ”に『もう限界』」と題した記事を掲載。それによると、フジの上層部に坂上のパワハラを告発する声が寄せられ、番組スタッフへの聞き取り調査が行われた。6月には坂上本人からも事情を聞いたが、当の本人は「時事ネタを扱う態勢を整えないフジにも問題がある」などと答えたという。

かねて坂上の疑惑は業界内でも知られており、「理不尽にキレる」「現場に無茶ブリして、できないと追い込まれる」といった声が聞かれた。あるテレビ局関係者は、

「子役時代から芸能界で活躍してきた坂上さんはある意味、昭和の名優と呼ばれた方たちの“教え”も継承している。現場に完璧を求め、できないと怒鳴り散らす。それが昔は当たり前だった。今回、そうした時代の“厳しさ”が先走ってしまっているように思う」

と指摘する。そんななか、坂上は文春報道について

「正直な感想として、パワハラを上回っている。僕が絶対権力者のように、キャスティング権、フジテレビさんの人事権を握っているようなワンマンな人として描かれているんです」

と告白。その上で、

「一介のタレントが、キャスティングはもちろん大会社の人事権を掌握できるはずもない」

と疑惑を否定した。

『バイキング』は今年10月から放送時間が拡大される。つまりそれはフジが坂上と“心中”することを意味する。その出鼻をくじこうとする報道に坂上も黙っていられなかったのかもしれない。

ただ、“絶対的な人物”が下野する時は必ず来る。思い起こされるのは、元日本テレビのアナウンサーで『ズームイン!! 朝』や『いつみても波瀾万丈』(ともに日本テレビ系)や『ブロードキャスター』(TBS)などの人気番組で司会を務めた“トメさん”こと福留功男さんのケースだ。

福留さんは‘09年にレギュラー番組を失った。当時は持病の悪化や視聴率の低迷、テレビ不況が直撃し、福留さんの高額ギャラがネックになったと言われていたが、一部の番組降板の理由の一つとしてささやかれていたのが、スタッフや関係者への厳しい当たりが少なからずあったのではないか…ということ。今回の坂上のように、女性誌などで過去に何度かそのことが取り上げられたこともあった。

「美声で知られるトメさんだが、カメラの回っていないところでは、あんな声ではありません。CM中はADを大声で怒鳴ることもあったと言われました。坂上さんではありませんが『なんでできねぇ!』はトメさんもよく言っていたとか。カメラが回った途端に笑顔に戻るものですから、正直“別の顔があるのでは”と疑ったほどです」(芸能プロ関係者)

番組をよりよいものにするため、ということもあったのだろう。当時、福留さんもいわば“絶対的な人物”だった。それをテレビ不況とはいえ、“切る”というのはなかなか難しい。それが、現場スタッフだけでなく、出演者の所属プロダクションまでもが動いたことで事態が変わった…とも言われる。前出の芸能プロ関係者が続ける。

「本来ならば番組の看板であるMCに意見するのはご法度。ただ、毎度ピリピリムードの雰囲気を見せられては、上層部に進言したくもなるでしょう。複数のプロダクションが『このままでは困る』と訴えたこともある、と聞いています」

坂上と同じく、本人もそんなことを言われてしまうことには忸怩たる思いがあっただろう。坂上に話を戻せば、現時点で“被害者”の大半は番組スタッフだ。他の出演者がいる前で罵声を浴びせることは少ないと聞く。

「坂上さんはCMに入ると、すぐに隣接する喫煙所に向かいます。CM明けがスタジオではなくVTRから始まる時は坂上さんの“喫煙タイム”と思っていただければ(笑)。喫煙所では携帯をイジってるか、他の出演者と談笑していることが多いですね」(番組関係者)

現在、フジテレビは坂上の「やっぱ、やーめた」を警戒しているという。文春砲を被弾し、“パワハラ男”のレッテルを貼られ「やってられない」となっては困るようだ。

「坂上さんは常々、芸能界引退のことを考えています。もう一生遊んで暮らせるお金も手にしたし、恋々としがみつく必要もない。心中を決めたフジとしてはその心変わりを恐れているのです」(スポーツ紙記者)

自身のネガティブな報道もきちんと番組で取り上げるなど、情報番組のMCとしての覚悟は立派なもの。その覚悟が、スタッフや出演者と“空回り”にならなければいいのだが……。

  • PHOTO島颯太

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