伊勢谷友介 大麻使用で露呈した「世界の子どもを守ろう」の欺瞞 | FRIDAYデジタル

伊勢谷友介 大麻使用で露呈した「世界の子どもを守ろう」の欺瞞

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01年5月のカンヌ国際映画祭での写真。20年近く前になるが「この頃から奇行が目立っていた」と話す芸能関係者も。画像:ロイター/アフロ
01年5月のカンヌ国際映画祭での写真。20年近く前になるが「この頃から奇行が目立っていた」と話す芸能関係者も。画像:ロイター/アフロ

俳優の伊勢谷友介(44)が、9月8日大麻取締法違反の疑いで逮捕された。早くからエシカル消費(倫理的な消費)やSDGs(持続可能な開発目標)に取り組み、『リバースプロジェクト』という事業を展開するなど、“筋の通った活動”が評価されていた伊勢谷。だが大麻を常習していることが明らかになってみると、その“筋”には破綻が生じてくる。

伊勢谷を取材したことがある記者は、次のように語る。

「彼は2013年に『社会彫刻』という著書を発行しているのですが、その中でオーガニックコットンで作った服を買うよう推奨しています。それで話を聞きに行ってみると、化学繊維を使用しているファッションを全否定していたのを覚えています。

彼の主張は、『オーガニックではないコットンは、栽培過程で大量の農薬を使用している。そのコットンを発展途上国の子どもたちが収穫し、農薬に汚染され、病気になったり亡くなったりしている』というもの。そして手元にあったファッション誌の表紙の女優さんの顔を叩きながら、『この読者たちは知らず知らずのうち殺人に加担させられているんですよ、かわいそうなんですよ』と言っていました」

伊勢谷の話だけ聞くと、納得する部分もある。

「それはもっともな話だなと思い、私もできるだけオーガニックコットンの洋服を選ぼうと努めたものです。が、今になってみると『じゃあなぜ大麻使用はOKだったのか?』と違和感を覚えますね。というのも大麻売買は、暴力団など反社会勢力の資金源となっていると言われていますから。

見識の広い伊勢谷さんが、それを知らないことはあり得ない。なのに、コットンで犠牲になっている子どもは守ろうとし、反社会勢力の犠牲になっている人たちはスルー。結局は、その程度の活動意識だったということですよね」(同前)

講演場所のホテルが便乗商法

ある伊勢谷友介ファンの女性からも、興味深い話を聞いた。

「あるとき私の住んでいる街のホテルで、伊勢谷さんの講演会が開催されることになりました。でもその講演会チケットを入手するには、ホテル内の洋服店で1万円以上買い物をしなければなりませんでした。伊勢谷さんはエコを推奨しているのに、チケット代が買い物をすること、というのはどうなんだろう?と引っかかりを覚えたものです。

が、どうしても伊勢谷さんに会いたかった私は、別に必要ではないセーターを無理やり買ってチケットをもらいました。“買い物”という交換条件はホテル側が勝手に付けたものかもしれませんが、本人が全く知らなかったとは思えません。エコを主張するなら、そこはホテル側に止めるよう申し入れるなど貫いてほしかったですね」

彼の『リバースプロジェクト』の経営は芳しくなく、2018年からは赤字に転落していたとか。そのような中途半端な意識ではやむなし、という印象だ。ただ、彼の逮捕によって大麻使用の問題を感じた人がいるなら、せめてもの社会貢献になったと言えるかもしれない。

  • 取材・文奈々子

    '72年生まれ。愛媛県出身。放送局勤務を経てフリーライターに。タレントのインタビュー、流行事象の分析記事を専門としており、連ドラ、話題の邦画のチェックは欠かさない。雑誌業界では有名な美人ライター

  • 写真ロイター/アフロ

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