20年で約7倍! 超初心者のための「金投資」基礎のキソ

8月には史上最高値を更新!コロナショックの中、手堅い投資先として大注目

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インゴットと呼ばれる金の延べ棒を保有することも資産防衛の一つ。ずっしりとした重みには安心感がある 写真:時事通信 AP=時事

コロナ禍の中、いま「金」が高い。

3月はわずかに下落したが、そこから価格は急上昇し始め、ついには8月7日、史上最高値となる2075ドル(1トロイオンス=約31.1gあたり)を記録した。現在の価格は1900ドル台に落ち着いたものの、依然として高値を維持している。世界中の投資家が、いま金を買っているのだ。その理由を、スイス銀行で貴金属ディーラーを務めていた経済評論家の豊島逸夫氏はこう解説する。

「コロナでダメージを受けた経済を立て直すため、各国政府や中央銀行が巨額のマネーを大放出し、通貨に対する信頼感が揺らいでいます。それに対して、金は経済的に不安定な状況下でも価値が薄れないので、投資が集中しているんです」

また、11月に行われる米国大統領選挙も金価格の急上昇に影響を及ぼしている。民主党のジョー・バイデン候補が、株取引の利益に対して39.6%の課税をするという方針を掲げているからだ。

「もしバイデン氏が当選すると、株価が暴落して資産が目減りしてしまう可能性があるので、金が注目されているんです。加えて米中貿易摩擦も一つの要因と言えます。『有事の金』という言葉があり、世界的に緊張感が高まると、『安全資産』として買われるのが金なのです」(豊島氏)

図を見てほしい。上下を繰り返しつつも、金の価格はこの20年で6~7倍になっている。とくに顕著なのが’08年に発生したリーマンショック。経済の先行きが不透明になればなるほど、金は高騰する。そして、いまもその時期なのだ。

前出の豊島氏は「少額から金への投資を始めること」をオススメする。

「短期間で儲けることは素人には難しい。コツコツと積み立てることが大切です。毎月3000~6000円を投資し、それを5~10年と長期で続ける。ポイントは下落しても積み立てを止めない、上昇しても買い増ししないこと。積み立て投資というのは、感情をコントロールするための方法なんです。最終的な積み立て額は、財産の5~10%に留めましょう」

一口に金への投資と言っても、表にあるように方法がいくつもある。初心者は何を始めるべきなのか?

「金ETF(金価格に連動する上場投資信託)がわかりやすいですし、一口数千円単位から購入できます」(豊島氏)

他には、金貨や純金製の宝飾品を買うというシンプルな手段もある。

「金貨や宝飾品はデザイン性が高く、子や孫に『資産を残す』という意味では付加価値もあります。初心者が金貨などの現物を持っておきたいなら、純金積み立てがオーソドックスでしょう。いつでも現物に換えることが可能で、そういう需要を盛り込んだ商品です」(豊島氏)

楽天証券経済研究所客員研究員で経済評論家の山崎元氏は、「ただ持っているだけでは金は利息も配当利益も生まない」という観点から、別の選択肢を示す。

「金鉱株(金の採掘に関連する企業の株)の購入を検討して良いと思います。金そのものよりも関連株を買ったほうが、金価格が上がったときの利益が増えやすい。採掘コストと金価格の差が利益になるのでインパクトが大きいのです。また、企業の株式なので生産活動の資本として評価され、単なる投機と異なります」

過熱する金相場。今後の見通しはどうなのだろうか。

「一時的な下落局面はあると思いますが、10~20年先まで右肩上がりする可能性が極めて高いと言えます。金の鉱脈は尽きていきますから、長期的に生産は減っていく。供給が減れば、価格が上がるのが市場原理です。将来的には3000ドルまで上がると考えています」(豊島氏)

いまこそ金投資を真剣に考える時だ。

『FRIDAY』2020年10月2日号より

  • 写真時事通信 AP=時事

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