芸人・丸山礼にテレビマンが期待 フワちゃんを凌ぐポテンシャル | FRIDAYデジタル

芸人・丸山礼にテレビマンが期待 フワちゃんを凌ぐポテンシャル

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お笑いに関する投稿だけでなく、ファッションやメイクなどの投稿もあり、若い女性の支持を集めている。YouTubeのチャンネル登録者数は約80万人(丸山礼公式YouTubeチャンネルより)
お笑いに関する投稿だけでなく、ファッションやメイクなどの投稿もあり、若い女性の支持を集めている。YouTubeのチャンネル登録者数は約80万人(丸山礼公式YouTubeチャンネルより)

総フォロワー数は圧巻の約180万人

今、テレビマンたちの間で「最も気になる。起用してみたい若手芸人」と言われているのが丸山礼。土屋太鳳の顔マネが代名詞のようになっているが、ネット上の人気は23歳の若さで、すでに女芸人トップクラスを誇る。

現在、YouTube登録者数は約80万人で視聴数1億超、ツイッターのフォロワー数は約20万人、インスタグラムのフォロワー数は約51万人、TikTokのフォロワー数は約29万人。総フォロワー数は約180万人に達し(9月28日現在)、しかも右肩上がりでまだまだ増えている。

ネット上の人気とは対照的に、テレビ出演はまだ散発的。バラエティ出演は週1~2本程度に留まっているが、9月21日の『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)で番組開始から約30分に渡って密着VTRが流れるなど、テレビでの本格ブレイクがすぐそこに迫っている。

現在、丸山のもとにはさまざまな番組からオファーが続出していると聞いたが、なぜテレビマンたちは丸山に期待を寄せているのか。主に3つの理由が浮かび上がってくる。

短尺ネタの2本柱と決定力の高さ

まず丸山にとって大きいのは、芸がしっかり評価されていること。土屋太鳳、朝日奈央、ロバート秋山、アンミカら芸能人のモノマネと、200以上のレパートリーを持つ“一般人あるある”の2本柱で、番組のコンセプトやテーマに応じて使い分けられる。

また、TikTokなどネット上で数秒のネタを披露していることから、短い出番でも瞬発力のある笑いを繰り出せるのも強み。特に多くの笑いを詰め込む日本テレビのバラエティとの相性は抜群であり、「視聴率獲得に貢献できるタイプ」とみなされるはずだ。

もう1つ才能が評価されているのは、チャンスをモノにする決定力の高さ。すべてのはじまりは進路に悩んでいた高校生のとき、「おもしろ女子発掘プロジェクト・オモ女グランプリ」に応募し、優勝したことだった。それをきっかけにワタナベエンターテインメントのスクールに特待生で入学し、スター候補が集まる中、首席で卒業。さらにデビュー即、情報番組『PON!』(日本テレビ系)のレギュラー出演をゲットするという決定力の高さを見せ続けた。

そんなスピード出世だからこそ、現在まだ23歳であり、お笑い第7世代のメンバーより若いのも武器の1つ(唯一、四千頭身が同年代)。だからこそ10~20代の人気が高く、テレビ局にとって丸山は、スポンサー受けのいい若年層視聴者を獲得するためのキーパーソンとなりうる。

「スポンサー受け」という点では、丸山のキャラクターも見逃せない。ファンたちは丸山のことを「面白いだけでなく、かわいい」という対象で見ている。事実、彼女のYouTubeやSNSには、芸に加えてファッション、美容、グルメ、トレンドなどの情報もあり、その存在感は女子力の高いインフルエンサーそのもの。自身のファッションブランド「reI’m(リアイム)」を立ち上げたばかりであり、グッズの種類も豊富で、物販ができる稀有な若手女芸人でもある。

若年層にお金を出させるほどの影響力を持つインフルエンサーなのだから、ファンたちは丸山が出るテレビ番組を漏れなく見るだろう。つまり、「丸山がネット中心の生活でテレビをあまり見ない若年層を連れてくる」ことが期待されているのだ。

嫌われる要素が見当たらない人間性

もう1つ、ここにきてテレビマンたちが注目しているのは、丸山の豊かな人間性。

21日放送の『深イイ話』で、「小学校6年生のときに両親が離婚して母子家庭で育った」「家賃1万7000円の団地住まいでお金がなく、ご飯もあまり食べられなかった」「生きていくのがやっとで、働き続ける親と一緒にいる時間がなかった」「お金の問題で全国大会出場歴のある水泳をやめ、特進クラスで生徒会長も務める秀才ながら大学進学も断念した」など、ふだんの明るい姿とは真逆のシビアなエピソードが初めて明かされた。

さらに、そんなつらい経験があるにもかかわらず、「仕事をたくさんすることが親孝行」「昔の自分と同じ境遇にいるファンの支えになりたい」「ファンの悩みに生電話などで答えている」などと、あくまでポジティブな姿を披露。苦労人でありながら明るくサービス精神旺盛な丸山は、嫌われる要素が極めて少ないタイプであり、テレビマンにとっては「レギュラーの1人に入れておきたい」と考えたくなるタレントなのだろう。

ここまでをまとめると、テレビマンたちは丸山の「芸と才能」「若年層の人気」「豊かな人間性」の3つを認めていて、「テレビでもネット同様の成功を収められる」と見ている。丸山がテレビとネットの両方で活躍できるようになれば、ファンも違和感なく両方を行き来して楽しめるだろう。

もっと言えば、丸山が優秀なYouTuberやTikTokerをテレビに連れてくるかもしれないし、テレビが主戦場のタレントをYouTubeにTikTokに連れていくかもしれない。丸山はテレビとネットの懸け橋のような存在になるのではないか。

内藤剛志から称賛された女優の資質

YouTuberの若手女芸人と言えば、どうしてもフワちゃんとの比較は避けられないが、すでに登録者数、視聴回数ともに丸山が上回っている。芸の評価やインフルエンサーとしての影響力もしかりで、「現在はフワちゃんのほうが露出は多いが、丸山のほうが息の長い活躍をするだろう」という見方があるようなのだ。

8月に出演した『しゃべくり007』『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)では、ふだんのネタに加えて、MCとのトークもこなす器用さも見せていた。これからもモノマネや“あるある”を披露しつつ、テレビ出演が増えるにつれてトーク力やリアクションなどは磨かれていくだろう。

最後に1つふれておきたいのは、女優としての可能性。丸山は7月に『警視庁・捜査一課長2020』(テレビ朝日系)で女優デビューを果たし、主演の内藤剛志から「観察力が鋭い」「役者向き」という称賛を受けた。丸山の“あるあるネタ”を見れば、女優としての資質に疑いはなく、若年層視聴者の多いTBSの「火曜ドラマ」(22時~)からのオファーは確実視されている。

今後はテレビとネット、芸人とインフルエンサー、バラエティとドラマなど、さまざまな点でバランスを取りながらの活動になるはずだ。オファーが増えるほど両立は難しくなるが、丸山のポテンシャルなら軽やかに乗り切ってしまうのではないか。

  • 木村隆志

    コラムニスト、テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。ウェブを中心に月20本強のコラムを提供し、年間約1億PVを記録するほか、『週刊フジテレビ批評』などの番組にも出演。取材歴2000人超の著名人専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、地上波全国ネットのドラマは全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。

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