総理の一挙手一投足に注目が集まる!スガノミクスで上昇する銘柄

デジタル庁設立や新型コロナ対策だけじゃない。地方再生や好物のパンケーキも大きなテーマに

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9月16日に発足した菅内閣。安倍政権の継承を表明するが、短時間で独自の経済政策、スガノミクスを準備した

スガノミクスが始まった。菅義偉総理は安倍政権の継承を表明するが、独自の経済政策も目を引く。総裁選の立候補会見では「地銀再編」に言及。金融関係者の注目を集めた。株式ジャーナリストの天海源一郎氏が解説する。

「菅総理の『将来的には地銀の数が多すぎる』との発言を受け、一部の地銀では再編を期待して株価が上昇しています。しかし、地銀再編の中心となるのは地銀自身ではなく、SBIホールディングスです。同社はすでに島根銀行や福島銀行、筑邦銀行などと資本業務提携を結んでおり、『第4のメガバンク』の構築を目指して着々と準備をしています」

菅総理の経済ブレーンの一人として注目を集めているのが、元ゴールドマン・サックスのアナリストで、現在は小西美術工藝社社長のデービッド・アトキンソン氏である。

「アトキンソン氏はかねてから中小企業の生産性の低さを問題視しています。菅総理は彼の意見に心酔しているらしいので、規制改革を進めて中小企業の再編を促すでしょう。したがって、中小企業のM&Aに強みがある日本M&Aセンターや、人材流動化の受け皿となりうるJACリクルートメントなどに注目が集まる」(株式アナリストの佐藤勝己氏)

秋田県生まれを強調する菅総理は、地方再生も政権の重点政策として掲げる。そこで、証券アナリストの松下律氏は、地方に強みを持つ企業の中で、株価が比較的安価な銘柄に目をつけた。

「日本の潜在力は地方経済に眠っていると考えています。その中にはすでに注目されている銘柄も少なくありません。そこで今回は低PBR(株価純資産倍率)のものをセレクトしました。

たとえば、日本郵政です。海外投資の失敗や不適切営業で投資家の信頼を失ってきましたが、最近は改善方向に向かいつつあります。全国に張り巡らされたネットワークは魅力的です。また、三菱商事はグローバル企業であると同時に、国内でもフィランソロピー(社会貢献活動)を通じて、各地域とのつながりを数多く持っています。それらを活かせば、様々な事業を地方で生み出せるでしょう」

菅総理が官房長官時代に実行したことの一つが、インバウンド政策である。もちろん、コロナ禍の現在は外国人旅行客には期待できないが、菅総理は「2030年までにインバウンド6000万人」という目標は継続すると明言している。

「コロナ禍で下がっているインバウンド関連銘柄の中で、有望な企業には期待大です。寿スピリッツは『小樽洋菓子舗ルタオ』など、地域に根ざした観光土産用菓子を製造販売している会社を統括している企業。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドも新アトラクションの導入や新たなホテルの開業が続き、中長期的には集客力がさらに高まることが期待できます」(グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏)

そうは言っても目先の対応として新型コロナ対策を忘れるわけにはいかない。年末のインフルエンザ流行シーズンを控えて、重要になるのが抗体検査だ。経済・金融アナリストの津田栄氏が言う。

「全世界でワクチン開発が進んでいますが、副作用の問題もあり、実用化は来年以降でしょう。今は新型コロナを判定する検査関連に注目です。H.U.グループホールディングスは30分で新型コロナの抗体検査ができる簡易キットを子会社が開発。澁谷工業は新型コロナとインフルエンザを同時に検査できるPCR検査装置を開発すると発表しています」 

マーケットバンク代表の岡山憲史氏は菅政権の政策を大胆に予想する。

「菅総理は国民の思いをすくい上げ、携帯電話料金の大胆な値下げを打ち出しました。他にも国民が負担に感じていることを重点的に改革するのではないか。たとえば、ガソリン代は半分が税金であまりにも高すぎます。もし菅政権がガソリン税減税に踏み切るならば、タクシー大手の大和自動車交通や物流大手の日本通運の業績に寄与するでしょう」

菅総理の趣味に目をつけたのが、フェアトレード代表の西村剛氏である。

「菅総理は渓流釣りが趣味で、全日本釣り団体協議会の名誉会長でもあります。コロナ禍で『3密』を避けた趣味として釣りが注目されるかもしれません。その連想から『ダイワ』ブランドで知られる釣り具大手のグローブライドに注目」

他にも菅政権は不妊治療の保険適用拡大も含む少子化対策や、安倍政権から続くGoToキャンペーンの本格化などの政策も実行していく見通しだ。

「少子化対策として、今後も待機児童の解消に向けた取り組みは必要です。首都圏を中心に保育所を運営するJPホールディングスやグローバルキッズCOMPANYには改めて注目したい」(こころトレード研究所所長の坂本慎太郎氏)

「GoToイートは、利用者の中心がファミリー層になると思います。家族連れに人気が高いのは焼き肉と回転寿司。ということで、『焼肉きんぐ』を展開する物語コーポレーションと『スシロー』のスシローグローバルホールディングスに期待が集まります」(前出・天海氏)

ただし、菅総理の外交手腕だけは未知数だ。米中対立が加速する中、防衛関連銘柄に注目が集まる。経済ジャーナリストの雨宮京子氏が解説する。

「防衛関連は売買のタイミングがシビアですが、不測の事態に陥れば、突発的に株価が上がる。三菱重工業や東京計器は仕込んでおいていいかもしれません」

菅総理の一挙手一投足が、日本企業の株価を動かす。要注目だ。

『FRIDAY』2020年10月9日号より

  • 写真時事(菅内閣)撮影鬼怒川毅(国会議事堂)

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