トランプ大統領を「救世主」と崇める『Qアノン』が日本にもいた!

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トランプ大統領の支持集会に現れたQアノン信奉者たち。’18年末から、盛んにデモ活動を行うようになった。画像:ZUMZ Press/アフロ

『Qアノン』とは、トランプ大統領を「救世主」と崇(あが)める陰謀論者の集団のこと。’17年10月、「Q」と名乗る人物がインターネット掲示板に、トランプ大統領が人身売買や悪魔崇拝を行う悪の支配層『カバール』と人知れず戦っている、と投稿し、それを信じた人々がSNSを巧みに利用し、陰謀論を拡散したのだ。

新型コロナウイルスによる外出自粛の影響か、今年に入って信奉者が急増。彼らは新型コロナウイルスは存在しないといった誤情報の発信や、黒人に対する差別的な言動を盛んに行うことから、米国内では社会問題となっている。さらにジョージア州ではQアノンを信奉する候補者が共和党下院予備選で勝利し、11月の本選での当選が確実視されるなど、活動が勢いづいている。

そのQアノンが米国のみならず、日本でも活動を広げているという。本誌は「Q ARMY JAPAN FLYNN」の隊員に接触し、話を聞いた。

「我々の団体が発足したのは、’19年6月です。米国の『Q』情報の発信サイト『Qmap』を日本人として唯一翻訳しているEriさんの号令をきっかけに自然と人々が集まってきました。命令系統はなく、指導者もいません。個々が信念に基づき、情報を拡散しています。営利目的ではなく、ボランティアですよ。今は100人以上が活動していて、全国に把握しきれないほどの支援者がいます」 

彼らの日本での目的は一体何なのか。隊員はこう続ける。

「トランプ大統領の活躍で、米国内の人身売買の逮捕者は就任前に比べて7倍に増えました。海外では報道されても、日本では報道されないことが多いと考えています。海外で起きていることの延長線上として、日本でも子供が人身売買組織に誘拐されているかもしれません。その撲滅を宣言し、米国を起点に行動しているトランプ大統領に我々は敬意を払っています。

米国内部の『Q』や、世界各国から届いた情報を市民に共有し、今起きていることについて、既存の情報を鵜呑みにせず、自分自身の頭で考える機会を作ることが目的の1つです。SNSで情報を拡散するだけでなく、街での口コミ活動も最近始めました」

取材に応じた30代男性の隊員Aが活動を始めた経緯をこう話す。

「小さい頃から疑問を多く持つタイプでした。以前、中古車販売の仕事をしていたのですが、なんで低賃金で、誰も欲しくない車を売らなきゃいけないのだろうと思っていました。ある日突然、地方転勤を命じられました。家族と離れ離れにされ、なんなんだこの世の中、と思いました。そんな時、偶然ネットで『Q』の存在を知り、社会の仕組みを考え直さなければならないと思ったんです」 

日本でも信奉者を増やしつつあるQアノンだが、米国ではCIAが陰謀論団体に指定している。また、ワシントンのピザ店で幼児売春が行われているという噂を信じた『Q』の信奉者が店で銃撃事件を起こしたことから、FBIはテロ組織として警戒している。

悪の支配層カバールと戦っているらしいトランプ大統領だが、その再選を占う投開票日まで1ヵ月あまり。もし政権交代を許したら、救世主がいなくなってしまうと隊員は大真面目に心配する。

「米国の民主党が何をしているか、調べてみてください。もし政権が交代すれば、Qアノンの隊員がまず逮捕される。世界は今度こそ終わります。異物であるコロナウイルスワクチンを体内に打ち込まれたり、人体に有害な5G電波を浴びせられ、人がバタバタ倒れていきます」

国際ジャーナリストの山田敏弘氏はQアノンが拡大した背景をこう解説する。

「今回の大統領選で、トランプ大統領は自身に批判的な言論に対抗するために、彼らを利用し、支持を固めています。トランプ大統領が敵と見なした人物を攻撃し、他のトランプ支持者を巻き込みながら、信奉者を増やしていったのです」

彼らの思想が日本で受け入れられる日は来るのだろうか。

『FRIDAY』2020年10月9日号より

  • 撮影ZUMA Press/アフロ QArmyJapanFlynn

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