平尾昌晃さん「医療費175万円未払い」で遺族が病院に訴えられた
「今年6月に父が最期を過ごした病院から、いきなり訴えられたんです」
そう話すのは、‘17年に肺炎で亡くなった作曲家・平尾昌晃さんの三男で、歌手として活動する平尾勇気。平尾さんの治療や入院にかかった費用、約175万円がいまだに支払われておらず、『診療報酬未払い』で東京地裁から訴状が届いたのだ。
勇気といえば、60億円ともいわれる平尾さんの遺産を巡り、亡くなる5年前に“再々婚”したM夫人との間で、骨肉の争いを繰り広げ話題に。‘18年には彼女の不正を訴える記者会見まで行っている。
「勇気さんが弁護士や公認会計士とともに記者会見を行いましたが、その場に長男のA氏と次男・亜希矢氏の姿は無かった。当時、2人はまだM夫人を信じる気持ちもあり、様子見という感じでした。会見で勇気さんと登壇した会計士が、『これは後妻業ビジネスの極悪非道版』と彼女を強烈に批判したのが印象的でしたね」(ワイドショー関係者)
勇気によれば、平尾さんの死後、楽曲の印税や著作権を管理するJASRAC(ジャスラック)から、単独相続と共同相続の2種類の用紙がありながら、M夫人は単独用のみを提示。継承者の欄は空白のまま、子どもたちに署名捺印させようと画策した、というのが彼らの主張だ。
著作権は死後50年間保護される。年間1億円ほどあるという平尾さんの印税が、M夫人に「独り占め」される可能性も高かったという。
また、平尾さんが経営していたX社とY社という2つの会社が、不自然な株の買い取りにより、支配権が変更していることも判明したという。M夫人が財産をより多く取るための策略ではないか…と、子どもたちが不信感を募らせたのが騒動の始まりだ。
「僕とAは、M夫人とは何とか穏便に済まそう思い、彼女の言い分も聞こうと思っていたんです。そんななか、勇気だけが突っ走って、2年前にひとりであの記者会見を開いた。でも、結果的に弟は間違っていなかった。その後、M夫人の不正を匂わせるような証拠も出て来たので、我々兄弟3人は一致団結して彼女と闘うつもりです」
そう話すのは次男の亜希矢氏。会見から2年経った今、兄弟3人はまとまってM夫人を追及しようとしている。実際に3兄弟側とM夫人側で、株式の所有権を巡って法廷闘争中だ。
そんな中に飛び出したのが、父・平尾さんにかかった医療費の未払い問題。妻であったM夫人側がすでに支払っていると思っていた3兄弟にとっては、まさに青天の霹靂だった。
「約175万円の医療費が1円も支払われていなかった。M夫人から“子どもたちも半分払ってくれ”と相談があれば当然、払っていましたよ。どうも、彼女には病院側から何度も催促があったようですが、医療過誤があったことを理由に“払わない”の一点張りだったようです。当然、彼女も病院から訴えられています」(勇気氏)
3兄弟は相談し、医療費の半分は彼らで払うことを決めたという。だが、平尾氏の莫大な遺産を手に入れたはずのM夫人が、なぜこの3年間、医療費を払うことを拒んできたのだろうか。
そこで、本人に話しを聞こうと、10月上旬にM夫人を直撃取材した。
――平尾さんが最後に入院した病院の医療費が未払いで訴えられているという話は事実ですか?
「それは知らないです。いろいろあるから、いろいろなところから耳に入ったんじゃないですか?」
――医療費175万円の未払いで訴えられているのは違うんですか?
「私は何も答えられないです」
その後、株の所有権を巡る裁判に関することなどを聞いても要領を得ない話を繰り返すばかり。最後に、
「これからも平尾昌晃を見守っていただければと思います」
と言い残し去っていった。
「父の知り合いの医師もいて、最期まで手を尽くしてくれた病院ですよ。その治療費を踏み倒そうなんて考えられない。もし彼女が医療過誤を疑っているとしても、だから治療費を払わないというのは筋違いでしょ。父の名誉を考えたら、踏み倒すなんてことできますか?」(勇気)
10月9日(金)発売のFRIDAYでは、『診療報酬未払い問題』のほか、新たな隠し口座発覚による相続税の脱税疑惑など、ドロ沼の“遺産相続争い”についても詳述している。
- 取材・文:荒木田 範文(FRIDAYデジタル芸能デスク)
- PHOTO:共同通信(1枚目)、川柳まさ裕(2枚目)、濱崎慎治(3枚目)