三浦春馬さん出演ドラマ『おカネの切れ目』賛否両論が出た理由 | FRIDAYデジタル

三浦春馬さん出演ドラマ『おカネの切れ目』賛否両論が出た理由

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19年7月、ロンドンで行われたファッションブランドのCM撮影の合間茶目っ気たっぷりの表情を見せる三浦さん(画像:Splasha/アフロ)
19年7月、ロンドンで行われたファッションブランドのCM撮影の合間茶目っ気たっぷりの表情を見せる三浦さん(画像:Splasha/アフロ)

10月6日に第4話をもって完結した、三浦春馬さん(享年30)出演のドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系)。松岡茉優(25)演じる清貧女子・九鬼玲子と、三浦春馬さん演じる浪費男子・猿渡慶太の恋模様を描いたラブコメだ。撮影中に三浦さんが亡くなったことから放送は絶望視されていたが、すでに撮り終わっていた3話分と、物語を大幅に書き換えた最終話をつなぎ合わせ、何とか放送に漕ぎつけた。

しかしその放送決定に関して当初、世間の反応は見事なまでに賛否が分かれた。

「辛すぎて見れるわけがない」「哀悼番組と言われても違和感しかない」といった声が上がる一方で、Twitterでは三浦さんの姿を見ることが出来て「嬉しすぎる!」と歓喜する投稿も多数見られた。

放送が始まっても、この感想の二極化は続いた。「辛かっただろうに必死で笑っている春馬君、見ていられない」といった声もあった。

対して、「やっぱり春馬くんの演技、最高!!」、「春馬くんの笑顔を見れるのを楽しみに、辛いけど頑張って見ました」など、短い放送といえども三浦さんの演技を再び見られることを喜ぶ声も、同じくらい多数投稿されていた。

そして最終回を終えた今。変わらず、見事なまでに真っ二つな感想がネット上で激しく飛び交っている。それは、最終回は素晴らしかったという声と、ドラマに対するある噂から「平常心で見られなかった」と非難する声だ。

痩せていく姿に胸を痛め……

たしかに最終回は、よくもここまでストーリーの違和感を生まず、かつ三浦さんへの愛と追悼の気持ちを温かく表現したものだな、と思えるものだった。実は玲子には父親が横領で逮捕されていたという過去があったのだが、それは自分が気軽に何でも父親におねだりしていたからだ、という負い目を抱いていた。そこで玲子は、慶太が大事にしていたロボットペット・猿彦さんと一緒に父親に会いに行くのだが、その旅の過程で慶太への思いに気づいていく……。

この最終話を受けて、ネット上は「しっかり4話で完結していて、猿彦さんが慶太に見えて愛に溢れていました」「最後は三浦さんの回顧録みたいな感じだった。だからこそぼんやりさもあったけど、それがまた良い感じになったかもしれません」といった好意的な評価が目立った。

一方で視聴者は、回を重ねるごとに痩せていく三浦さんの姿も目の当たりにし、「どれだけ辛かったことか」と胸を傷めるコメントも多数投稿されていた。また、ドラマの中に登場するポスターに「shine」という英単語が書かれていたことから、これをローマ字読みし「死」を意味する隠語だとして、三浦さんへの嫌がらせがあったのではないかとする明らかに間違った「陰謀論」が飛び交うなど、異様な現象も引き起こしていた。

結局のところ、ドラマの放送が正解だったのか不正解だったのかは分からない。この作品によって三浦さんへの思いを整理できた人もいただろうし、余計辛くなった人もいたことだろう。

いつか誰もが穏やかな心で、三浦さんの作品を楽しめる日が来ることを願ってならない。

  • 取材・文奈々子

    '72年生まれ。愛媛県出身。放送局勤務を経てフリーライターに。タレントのインタビュー、流行事象の分析記事を専門としており、連ドラ、話題の邦画のチェックは欠かさない。雑誌業界では有名な美人ライター

  • 写真Splash/アフロ

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