阪神・藤浪晋太郎 中継ぎで活躍も消えない「トレード話と移籍先」

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中継ぎとして好投を続ける藤浪。このままリリーフとして生きていくことになるのか(画像:共同通信社)

10月13日の中日対阪神戦の終盤、男の名前がコールされると球場は大歓声に包まれた。

「フジナミ! フジナミ!」

声援に押されマウンドに向かうのは、阪神の藤浪晋太郎(26)。今や「8回の男」と呼ばれ、タイガースの勝ちパターに欠かせない中継ぎ投手だ。藤浪は161kmの速球で、ドラゴンズ打線を三者凡退に打ちとった。

「(スピードは)出ないより出たほうがいい。そこを目指すわけではないですが、良かったかなと思います」

試合後の藤浪は、満足そうな表情を見せた。

「9月5日の巨人戦で、球団ワーストの5回途中11失点でノックアウトされた時とは別人ですよ。二軍降格したものの、チーム内にコロナ感染者が続出し9月26日に緊急昇格。13年以来の中継ぎ転向が良かったのでしょう。ほぼ1イニング限定で、好投を続けています」(球団関係者)

「中継ぎで満足してほしくない」

先発としては10点近い防御率で、背信の投球が続いた藤浪。だが中継ぎとして登板した8試合では、0勝1敗ながら防御率3.48(成績は10月14日現在)。安定した投球をしている。

「藤浪は、制球難を完全に克服できたわけではありません。右打者への死球を恐れるあまり、外角一辺倒の投球になりがちです。いくらボールが速くても2巡目以降は見極められ、先発としては中盤以降に打ち込まれるパターンが多かった。中継ぎなら、次のイニング以降のことを考える必要がない。力で押せますからね。今の藤浪には合っているのでしょう。

阪神は、西勇輝や高橋遥人など先発陣が固定されています。金村曉投手コーチも『(今季は藤浪に)中継ぎでやってもらおうと考えている』と話していますよ」(スポーツ紙担当記者)

だが、首脳陣の間では不満もあるようだ。

「甲子園のエースとしてドラフト1位で入団し、1年目から3年連続2ケタ勝利をあげた投手ですからね。中継ぎで満足してほしくない、というのが本音でしょう。完全に復活して、阪神の大黒柱に成長してもらいたいんです」(前出・球団関係者)

別の見方もある。

「元中日の200勝投手・山本昌氏を臨時コーチに招くなど、チームは藤浪の再生に努めましたが制球難は治っていない。阪神で復活を期待するより環境を変えトレードに出したほうが、本人にとって良いのではという考えがあるんです。

ただ今季前半のように先発としてボロボロでは、獲得に前向きな球団も二の足を踏む。新型コロナの影響でどのチームも収入が激減し、いくら人気があっても活躍する可能性が低い選手をとる余裕などありませんからね。中継ぎでの好投は、藤浪の“商品価値”を一時的に高めました。トレードとなれば、手を上げる球団は出てくると思います」(前出・記者)

同じリーグで再生されては、阪神にとって大きなマイナス。移籍先として浮上しているのが、パ・リーグの複数の球団だ。

「以前から噂されているのが西武です。正捕手は、大阪桐蔭高時代に藤浪とバッテリーを組んだ森友哉。前年未勝利だった榎田大樹が、阪神から移籍後の18年に11勝をあげたという実績もありますからね。

意外なところでは日本ハムでしょう。近年では巨人やオリックスで苦しんでいた、先発要員の吉川光夫や金子弌大(ちひろ)を獲得しました。投手ではありませんが、巨人で結果の出なかった大田泰示は日ハムに来てブレイクしています。選手を再生させるノウハウは、今の球界では随一です。斎藤佑樹や清宮幸太郎、吉田輝星のような、甲子園のスターに温かい風土もあります」(同前)

このまま中継ぎという役割に、存在意義を見出すか。他チームに移り、先発として大成することを目指すかーー。藤浪は投手として、岐路に立たされている。

  • 写真共同通信社

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