キンプリ永瀬、朝ドラ出演決定で振り返る「ジャニーズと朝ドラ」

ジャニーズの面々は、こんなに朝ドラに出演していた!

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1989年の『青春家族』に出演していた稲垣吾郎

少し前にNHKから、来春スタートの朝ドラ『おかえりモネ』の追加出演者が発表された。ヒロインは“透明感”という言葉を欲しいままに操る女優・清原果耶。その同級生役として、永瀬廉(King&Prince)の名前が挙がっていた。これはちょっと予想外のキャスティングだ。

その理由は、多忙なアイドルがグループ活動と並行しながら出演するのは、厳しいのだろうという予測から。ただ私のドラマオタクの脳内ストックを整理すると、意外な先輩たちが朝ドラに出演していたことが思い出される。いい機会なので、その歴史を振り返ってみたい。あくまでも個人の記憶に頼るものなので、抜け、主観ゴリゴリなどはお目こぼしを。

意外な先輩陣に朝ドラ出演の足跡が

役柄によっては約8ヵ月間もスケジュールを拘束されると聞く、過酷な朝ドラの撮影。よく考えれば1日15分間も放送しているし、視聴率は令和になっても20%平均というモンスター作品だ。出演が決まれば自ずと気合が入る。

だからと言って俳優さんのように、作品へ集中することができるわけではなく、ジャニーズタレントさんたちは歌って踊るグループ活動と並行。以前、グループ活動休止となった後のインタビューで、木村拓哉が

「初めて撮休を知りました」

というニュアンスの一言を、どこかで話していたことを思い出す。この一言はドキッとした。仮にテレビドラマの撮影だとしたら、約3ヵ月間の拘束。その間に歌って、踊って、考えて、そして話して、撮られる。我々も撮影の合間を狙って取材に出かけることが多い。今まで何百人と取材をしていても、明らかにだるそうにした態度を取られたことはほとんどない。皆、作品やクルーに対して真摯だし、そういう姿勢が求められる時代でもある。

そんな過酷な状態を半年以上、強いられると知っても魅力的な朝ドラにはだいぶ昔からジャニーズの面々が出演している。

私の記憶内だと、一番古いものとして思い出すのが稲垣吾郎(SMAP)出演の『青春家族』(1989年)。事務所は退所したけれど、忙しいグループアイドルが出演したという新しさがあった。当時、まだ幼かった私はほとんどわけも分からず「吾郎ちゃんだ! パーマヘアだ!!」という認識しかなかった。でも振り返ると41歳のいしだあゆみと、清水美砂がダブルヒロイン、視聴率40%台、朝ドラには珍しいホームドラマ……と当時の話題性は事欠かない。そんな作品に子役ではなく、アイドルの15歳の稲垣少年が出演していたというのも歴史だなあと思う。

そして堂本剛(KinKi Kids)『かりん』(1993年)、国分太一(TOKIO)『春よ、来い』(1994年)、生田斗真『あぐり』(1997年)と出演が続く。意外なところでは、三宅健(V6)『私の青空』(2000年)の名前もあった。

関西勢が示すスペシャルな存在感がまた良し

朝ドラは同じNHK内でも、東京か大阪か制作する地域が違う。視聴する立場としては、そんなに影響はないけれど単純にテレコになっているだけで、現在放送中の『エール!』は東京制作だ。

ふと考えると2003年以降、ジャニーズの出演は関西制作の割合が多い。その口火を切ったのがこちらも退所をしてしまったけれど、錦戸亮(関ジャニ∞)の『てるてる家族』(2003年)。確かヒロインの初恋の相手からスタートする好ポジションだった。かっこよかったんだよなあ……。ここから、城島茂(TOKIO)『芋たこなんきん』(2006年)、風間俊介『純と愛』(2012年)と全て大阪で制作されている。大阪と往復する生活は厳しかったに違いない。

そしてみなさんも、そろそろ記憶に上がってくると思うが、料理家の飯島奈美さんが腕を震い、毎度飯テロだった『ごちそうさん』(2014年)。これにはデビュー前の西畑大吾(なにわ男子)が出演。さらに彼は桐山照史(ジャニーズWEST)とともに『あさが来た』(2015年)にも顔を見せた。

2年連続朝ドラに出演するのは、レアでもあるし、功績だ。こういうところが関西特有のパワーを見せられているようで、個人的には好きである。西畑は『教場』(2020年)でのちょっとヤバい人物の演技が印象に残っている。今思い返すと、あの演技は朝ドラの現場で積み上げた経験が大きく影響しているはず。

最近では『スカーレット』(2020年)に、正門良規(Aぇ! Group)の姿があった。主役の妹の夫役だったけれど「誰だろ、このチャラいのは」と初見で思わせるほど、キラキラ臭を消していた。もし取材する機会があったら「鮫島〜!」と呼んでしまいそうで怖い。そう、朝ドラに出演するというのは急速に視聴者へ親近感をわかせることになる。視聴者はただのファンではなく、毎朝15分間を出演者たちとともに伴走するランナーのようなものである。だから半年間の最終回は、毎度涙が溢れてしまうという現象も。

そんな理由からだろうか? 時々、飲んでいるとカウンターで朝ドラ出演者と遭遇することがある。本来なら仕事で何かとお世話になっているので、敬意を表すべきところだけど、つい私も彼らを役名で呼んでしまう。でもみんな、役名で呼ばれることを嬉しそうにしているのも事実。それほどのパワーと名誉が朝ドラには宿っているのだ。

さて『おかえりモネ』。永瀬の役、これは私の単なる予測だけど最終的にヒロインの恋のお相手になるのでは……? と思っている。かつて『まれ』(2015年)で、山崎賢人が恋愛から結婚に発展、そしてお父さんにまでなっていた。20代前半の男子が40代を演じるという無理矢理感が、非常に好きなので、ぜひ永瀬のそんな演技にも期待したいところだ。

  • 小林久乃

    エッセイスト、ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなど。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事を多数持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には15万部を超えるベストセラーも。静岡県浜松市出身、正々堂々の独身。女性の意識改革をライトに提案したエッセイ『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)が好評発売中。

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