知的障害女児に十数回わいせつ行為で逮捕…施設職員の非道

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移送される宮本容疑者。普段は大人しい性格だったという(画像は一部加工しています)

「勤務態度は真面目で上司として信頼していました。逮捕されるような行為をしたことは許せません。裏切られた……」

事件後、容疑者が勤めていた施設の施設長は、報道陣にこう語った。物静かで真面目そうな風貌から、「まさか」と思った関係者は多いようだーー。

東京・葛飾区の学童施設で知的障害を持つ小学生女児に性的暴行を加えたとして、警視庁は10月16日、元職員の宮本孝征容疑者(44)を強制性交と強制わいせつ、児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕した。宮本容疑者は「同意の上だった」と容疑を否認している。

「発端は9月に別の事件で宮本容疑者の自宅を家宅捜索した捜査員が、女児のわいせつ画像が入ったUSBメモリを発見したことでした。宮本容疑者は昨年3月から4月までに十数回、当時の勤務先だった施設の事務室や自宅でその女児に性的暴行をくわえたり、わいせつな行為をしたりしました。さらにスマートフォンで撮影していたとみられています。

被害にあった女児とは別の児童からも、被害の訴えがあるんです。警察は余罪がある可能性が高いと、捜査を進めています」(全国紙社会部記者)

被害に遭う確率は3倍

画像という証拠があったために、宮本容疑者は検挙された。だが今回はレアなケースで、障害者が性的暴行を受けても事件になるケースは残念ながら少ないという。性暴力に詳しい、東洋大学社会科学部の岩田千亜紀・助教が語る。

「障害者への性的暴力がどれくらいあるかは、詳しく調査されていません。海外の文献によると、障害者は健常者の3倍程度被害に遭う割合が高い。内閣府が17年~18年に行った若年層への性暴力の調査では、被害者の約半数に障害ありと見受けられました。

性暴力は密室で行われるために、発覚が非常に難しい犯罪です。統計に出いる数よりも、実際にはもっと多いと思います。加害者は被害者をターゲティングしている場合が多い。うまく騙せるだろう、誰かに被害を訴えることができないだろうととらえられ、知的障害の児童はとくに狙いやすいからです」

さらに裁判になってもいつ、どこで、どういう被害にあったのかを明確に答えられないことがある。その場合、被害者が13歳未満でも容疑者が「同意の上だった」と主張することで、不起訴になってしまうケースもあるという。現行の法制度では、被害を詳細に説明できないと裁判に勝つことは難しい。どうすれば、犯罪を防げるのだろうか。岩田氏が続ける。

「学童などに対する性犯罪の加害者が、教育関係者というケースはよくあります。そのため教育に従事する人には、過去に性犯罪を働いていないという証明を義務づける必要があるでしょう。

また障害児向けの学童施設である、放課後等デイサービス自体にも問題があります。近年、急増したためにニーズに追いついておらず、支援や職員の質にばらつきがあることが多い。国のガイドラインはあるのですが、運用は自治体によって差があるので改善が望まれます。障害者が被害を立証するのが難しいことに対する法的な配慮、例えば教職員などがその地位を利用して性交することを罰するなどの規定が求められているんです」(岩田氏)

再犯率80%とも言われる児童への性犯罪。弱者を狙う卑劣な犯罪の連鎖を食い止めるのには、課題が多いようだ。

  • 撮影蓮尾真司

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