藤浪が復活し斎藤佑は二軍で低迷…明暗がクッキリ分かれた理由 | FRIDAYデジタル

藤浪が復活し斎藤佑は二軍で低迷…明暗がクッキリ分かれた理由

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10月21日の広島戦。緩急をつけた投球で1イニングを3人で抑えた藤浪(画像:時事通信社)
10月21日の広島戦。緩急をつけた投球で1イニングを3人で抑えた藤浪(画像:時事通信社)

あれだけ苦しんでいた投手が、キッカケを掴むとこうも輝けるのだろうかーー。

阪神の藤浪晋太郎(26)がノリにノッている。10月28日の中日戦では、先発して4回1失点と好投。圧巻だったのは、中継ぎとして登板した21日の広島戦だった。藤浪といえば160kmを超す速球が魅力だが、この日は一味違った。8回のマウンドに上がると、先頭の田中広輔を2球で追い込んでから投じたのは150kmの高速フォークだ。続く鈴木誠也、松山竜平は、緩急をつけた投球で2者連続三振。ショートイニングでは、バツグンの安定感をみせている。

「何があっても自分のことを信じてみようって。今年はブレないって決めたんです」

報道陣のコメントからも自信がうかがえる。

「まったく結果が出なかった夏場までとは別人ですよ。女性を交えた飲み会に参加し新型コロナウイルスに感染したうえ、寝坊して練習に遅刻。自業自得とはいえ、話しかけるのがはばかられるくらい落ち込んでいました。数年前から深刻化した制球難も克服のメドがたたず、本人も二軍で相当苦しんでいましたね」(スポーツ紙担当記者)

復調のキッカケは偶発的だった。チーム内にコロナ感染者が続出したため、9月26日に一軍へ緊急昇格。西勇輝、青柳晃洋と先発陣は固まっていたため、中継ぎを任されたのだ。

「これがハマりました。藤浪は制球難から右打者への死球を恐れるあまり、外角一辺倒の投球になりがちです。いくらボールが速くても2巡目以降は見極められ、先発としては5回以降の中盤に打ち込まれるパターンが多かった。中継ぎなら、次のイニング以降のことを考える必要がない。力で押せます。藤浪にピッタリ合っていたんです」(球団関係者)

藤浪を支えた藤川球児の言葉

藤浪を支え続けた人物がいる。今季限りでの引退を表明し、中継ぎや抑えとして活躍した藤川球児だ。

「この苦しい時期を乗り越えれば、必ず良くなる。腐るなよ」

藤川は二軍で苦しむ藤浪に、たびたび声をかけ励ました。藤浪は藤川の言葉に、どれほど救われたことだろう……。

「藤川はメディアやコージ陣に対しても『(藤浪を)長い目で見てやってくださいよ』と話していました。どんなに藤浪が叩かれても、常に擁護していたんです。自身もメジャーを経験後に独立リーグでプレーするなど、もがいた時期がありましたからね。苦しむ藤浪を、ほおっておけなかったのでしょう。

藤浪が自暴自棄にならず、二軍でも練習を続けられたのは彼のおかげですよ。藤川が引退を表明し、藤浪は自分が穴を埋めると気持ちを引き締めています。中継ぎで実績を残し、来季はクローザーを務めるつもりでしょう。復活しても、危機感は薄れていません」(前出・記者)

復活のキッカケが掴めない投手もいる。日本ハムの斎藤佑樹(32)だ。10月16日の巨人との二軍戦では、6回からマウンドに上がり1イニングももたず5失点KOとなった。

昨年7月。『フライデーデジタル』の取材で「ショートイニングで自信を取り戻した」と語っていた斎藤
昨年7月。『フライデーデジタル』の取材で「ショートイニングで自信を取り戻した」と語っていた斎藤

「斎藤も藤浪のように、ショートイニングでの登板に活路を見出そうとしています。特別ストレートが速いわけでも、変化球にキレがあるわけでもありませんからね。長いイニングを投げ、打者を抑えるのは難しいでしょう。

ただ斎藤は、良くも悪くもハートが強い。周囲のアドバイスをあまり聞かず、打ち込まれてもヘコたれないんです。好調時はいいですが、今のような逆境でも自分のやり方を変えようとしない。現在は、痛みがあるという右ヒジの手術を検討しています。手術に踏み切れば、復帰まで1年以上かかるでしょう」(球団関係者)

チームの姿勢にも問題があるという見方もある。

「斎藤は球団に厚遇されています。入団3〜4年目までは、斎藤が先発するほぼすべての試合で、球場が満員になりました。特に当時は女性ファンが急増。グッズも大量に売れ、10億円以上の利益があったようですからね。練習方法なども、ある程度放任しているようです。本人から『辞めたい』と言いださない限り、放出したり戦力外通告をすることはないでしょう。

本人に甘えた気持ちがなくても、特別扱いに慣れているのは事実でしょう。他の選手たちも、こうした球団のスタンスを知っている。以前は斎藤も二軍で若手に積極的にアドバイスしていましたが、今では浮いた存在になりつつあります」(同前)

大阪桐蔭と早稲田実業のエースとして、ともに甲子園をわかせた藤浪と斎藤。周囲の対応により、2人の野球人生はハッキリと明暗分かれようとしている。

  • 写真時事通信社

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