海外遠征で散々だった渋野日向子「特別恩恵」で国内巻き返し図る | FRIDAYデジタル

海外遠征で散々だった渋野日向子「特別恩恵」で国内巻き返し図る

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42年ぶり女子のメジャータイトルを獲得した渋野日向子。この強さを日本で取り戻せるのか……
42年ぶり女子のメジャータイトルを獲得した渋野日向子。この強さを日本で取り戻せるのか……

女子プロゴルファーの渋野日向子が、10月30日に開幕する「樋口久子 三菱電機レディース」から国内ツアーに復帰する。

今年8月、前回覇者として「全英女子オープン」に出場し、その後も米国に渡り、9月の「ANAインスピレーション」、10月の「全米女子プロ選手権」と転戦していた。

「海外遠征の結果は、散々でした。英国では『1日に四季がある』と称されるリンクスコースの洗礼を浴びて2戦しともに予選落ち。米国でも『朝夕でラインの見極めが変わる』ほど、成長力に長けたボアナ芝に泣かされるなど、4戦して最高が24位と肩を落としていましたね」(スポーツ紙記者)

特に締めくくりの「全米女子プロ」は目を疑うほどで、

「3日目の10番パー4では、まさかのダブルパー“8”でした。海外遠征について『メジャー覇者というのも恥ずかしい』と振り返ったが、3ホール連続3パットを喫するなど、まさに“屈辱”の2カ月間でしたね」(前出・スポーツ紙記者)

失意に加え、コロナ禍による「自主隔離期間」もあり、国内の復帰戦を心配する声も上がっていた。だが、ここにきて彼女の復活を後押しするかのように、“コロナルール”が改正されたのだ。

「渋野も“2週間の自主隔離”になるはずだったのですが、10月になってルールが緩和され、20年度の『JOC認定オリンピック強化指定選手』であれば制限付きの“外出”が認められたのです。彼女も指定選手の一人ですし、ルール緩和の恩恵を受ける選手になりました」(ゴルフライター)

日本ゴルフ協会は日本オリンピック委員会や厚生労働省と連携し、海外メジャーを終えて帰国する選手には、公共機関などを避けるなどの制限付きながら、事前申請すれば認められた練習場やトレーニング施設、コースの使用が許可されるというもの。

「やはり、実戦感覚の練習ができればコンディションを戻しやすい。8月の『全英女子』で日本人最高の6位と好成績だった上田桃子は、復帰戦『日本女子プロ選手権』で一度も70を切れず、44位タイでした。渋野と同様に『オリンピック強化指定選手』の1人ながら、当時はまだ“特例の外出”が認められておらず、自宅でできるトレーニングや素振りで過ごすしかできなかった。結局、コースに出られたのは大会前日と、“コロナルール”下でのコンディション調整の難しさを感じさせましたね」(前出・スポーツ紙記者)

コロナの状況が夏と秋で変化していることが一因であることは間違いない。だが、この時期にルール変更したウラには、スターである渋野に万全な状態で国内復帰を果たしてもらいたいという思いも見え隠れしているようだ。

「渋野にとって東京五輪出場が厳しい状況になってきた。開催が今年であれば、6月30日の世界ランキングで15位内だった渋野は、畑岡奈紗と鈴木愛とともに出場できた。ですが、10月27日時点で15位までランクダウン。鈴木愛も17位で、日本代表争いが激しくなってきましたね」(前出・ゴルフライター)

来年に延期された東京五輪には各国2人まで出場できる。ただし韓国のように世界ランク15位までに7人もいれば、最高4人まで出場が可能となるのだ。

「日本も米女子ツアーで活躍する6位の畑岡を筆頭に、渋野と鈴木のトリオでメダルを狙って欲しいところでしたが、微妙な状況ですね。2人がこのままランクを落とし続けるようであれば、成長著しいミレニアム世代で49位の古江彩香まで絡み、残り1席を争う展開にもなりかねない」(前出・スポーツ紙記者)

42年ぶりに海外メジャーを制覇した渋野。その強さを日本で取り戻すことができるか――。

  • 写真AFP/アフロ

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