「産休から復帰」の小川彩佳を後押しする山本アナの存在感 | FRIDAYデジタル

「産休から復帰」の小川彩佳を後押しする山本アナの存在感

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‘19年6月に「news23」メインキャスターに就任した小川彩佳キャスター。‘20年7月3日の放送をもって産休に入っていた
‘19年6月に「news23」メインキャスターに就任した小川彩佳キャスター。‘20年7月3日の放送をもって産休に入っていた

今月19日に産休から復帰した、TBS「news23」の小川彩佳キャスターだが、「以前と雰囲気が少し変わったな」と感じている視聴者は少なくないのではないだろうか。

実は以前と大きく変わったことがある。ひとつ目は以前より圧倒的に笑顔が増えたこと。そしてふたつ目は「あまりニュースの個人的感想を言わなくなったこと」だと私は思う。

小川キャスターの復帰に際しては、代打を務めたTBSの山本恵里伽アナウンサーの評判が非常に良く、「このまま山本アナでいいのではないか」とか「(小川キャスターが戻れば)きっと視聴率が下がるだろう」「小川キャスターは暗い表情で個人的な意見をいろいろ言うので、番組の空気が重くて見る気がしない」などの批判的な意見もウェブ上を中心に多くみられた。

番組側も小川キャスター本人もそのあたりを気にしたのではないか。以前より番組は明るい雰囲気になった印象が強い。小川キャスターのことを良く知るテレビ朝日の先輩アナウンサーも「復帰後の方が肩肘張らなくなった印象ですね」と私の取材に対して印象を語ってくれた。

事実、数字的にも復帰前週の12日から16日の世帯視聴率が、3%台中心で週平均4%を割り込んでいたのに対し、復帰後は先週水曜日までに4%台の世帯視聴率を3日記録し、まずまずの滑り出しとなっている。

「小川キャスターは交代させられるのではないか」などという報道も一部では見られるが、関係者に話を聞くと「番組として、育児をしながら番組を続けていく小川キャスターを応援していくことが、働く女性たちの応援にもつながると思うので、交代は考えていない」ということで、小川キャスターの交代はどうやらすぐには無さそうだ。

番組制作サイドの強い信頼。そして、もうひとつ小川キャスターを力強く後押しするものがある。それが他ならぬ山本恵里伽アナの存在だ。関係者によると「山本アナは小川キャスターのことを以前から尊敬しているということで、非常に大切に思っている」というのだ。

確かに山本アナは「テレビ朝日アスク」という、テレビ朝日が経営するアナウンススクールの出身で、かつてはBS朝日でニュースを読んでいた。テレビ朝日時代の小川キャスターとどういう接点があったかは分からないが、その頃から小川キャスターが「憧れの存在だった」としても合点のいく話である。

小川キャスターを慕う山本アナがその色を守り、「いつ小川キャスターが戻ってきても大丈夫なように」ということで代役を務めたからこそ、出産後素早い復帰ができたという側面があるのではないかと私は感じる。番組の出演者という立場、ましてやメインのMCが産休を取ることはたとえ有名タレントであっても、日本のテレビ界の現状では楽なことではない。

かつてテレビ朝日で働いていた筆者は、新入社員の頃の小川さんを知っている。陽気で、笑顔の似合う女性だった印象が強い。真面目な性格の彼女だから、「ニュースキャスターは笑ってはいけない」というような気負いで、次第に「あまり笑わないキャスター」になってしまったのではないかと考えている。ぜひ、これから小川キャスターには明るく笑顔で山本アナとタッグを組んで「真の女性主導のニュース番組」を目指して頑張ってほしいと思う。

前出のテレビ朝日の先輩アナは「news23は、コメンテーターの星浩さんがソフトすぎてあまり攻めないので、小川さんにはキリリと攻めるところは攻めてほしいです」とエールを送る。果たして「明るく厳しい」小川キャスターが見られるのか。彼女の真価が問われるのはこれからだ。

  • 取材・文鎮目博道/テレビプロデューサー・ライター

    92年テレビ朝日入社。社会部記者として阪神大震災やオウム真理教関連の取材を手がけた後、スーパーJチャンネル、スーパーモーニング、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。中国・朝鮮半島取材やアメリカ同時多発テロなどを始め海外取材を多く手がける。また、ABEMAのサービス立ち上げに参画。「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などの番組を企画・プロデュース。2019年8月に独立し、放送番組のみならず、多メディアで活動。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。公共コミュニケーション学会会員として地域メディアについて学び、顔ハメパネルをライフワークとして研究、記事を執筆している。

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