「高級車専門カーシェアリング会社」のズサンな経営実態

突然の取引停止。ベンツやBMWなど高級車200台以上が野ざらしで放置されているワケ 投資した被害者が告発、社長が本誌独占で懺悔!

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放置された大量の高級車。度合いは違えど大半は修理が必要で、ひどいものだと全損状態のものもあるという

「今年6月に700万円でレクサスを、600万円でベンツを購入しました。カーシェア運営会社が支払うはずの月20万円以上のローンを、今後6年以上、自分で返さなくてはなりません。とてもじゃないですが生活できないですよ。マンションは解約し、今後は妻の実家で暮らす予定です」(30代の被害者男性)

高級中古車のカーシェアリングを行う「S社」が業務停止に陥り、600人以上いるオーナーがローン地獄に陥っている。

S社は格安で高級車に乗れることをウリにしたカーシェアリングサービスを展開。同時に高級車を購入・提供するオーナーも募集していた。S社の関連会社を通じて7年ローンで高級中古車を購入し、ユーザーに貸し出すことで利益に応じて配当が還元される。ローン代や諸経費はS社が支払うので〝費用ゼロで儲かる投資〟という実においしいビジネスだった。

しかし10月8日、S社から突如「業績回復が見込めないため事業から撤退する」とのメールがオーナーに送信された。以降、代表取締役は雲隠れ。会社とも一切連絡が取れなくなっているという。

上の空撮は埼玉県草加市内に放置されたオーナーたちの車だ。ベンツにポルシェ、BMWなど高級車が200台以上がズラリ。しかし、S社が業務停止中のため、返却は遅々として進んでいない。

「もともと怪しいとは思っていました。本体価格とは別に『特別仕様代』『付属品代』などで200万~300万円ほど水増しされた額で購入させられました。しかも、走行距離についても当初は7万㎞と聞いていたのに、車検の際に実際は11万㎞以上走っていたことが判明。メーターも意図的に改ざんされていて、まったく気づきませんでした。700万円で買ったレクサスは、別の業者によると、売ったとしても100万円にもならないと言われました。ベンツに至っては現在もシェアリングに出されており、所在がわかりません」(同前)

被害者の間では最初から不当な価格で中古車を売りつけ、売り上げを持って行方をくらます計画的犯行だったとの疑惑も上がっている。

一方、運営にかかわってきた元社員の男性はこう実情を明かす。

「’18年の開業以来、仕組み自体はうまくいっていました。販売価格についても、1台あたり月20万円で利用されている実績もあったため、オーナーへの配当は十分できていたと思います。まずかったのは資金繰りが悪化し始めた昨年6月、資金調達の過程で関わった仕入れ業者のP社です。そこが売りつけてくるのはすぐ壊れる粗悪品ばかりで、逆に修理費がかさんでいきました」

事実関係を確認すべく、S社の代表取締役のU氏を直撃した。

――フライデーです。今回の事態について、どう思われていますか?

「申し訳ありません、いまは何もお話しできないんです」

――なぜ突然、事業停止したのですか?

「私の力不足です。すべては経営者である私の責任としか言えません……。オーナーの方々には本当に申し訳ございませんでした」

――計画的な倒産を疑う声もありますが。

「それは絶対にありません」

――今後、被害者にはどのように対応されるおつもりですか?

「弁護士に相談しながら、誠意を持って対応していきます」

U氏はそう言って頭を下げ続け、あとは何を聞いても無言だった。

ウマすぎる話を信用してしまったツケは思った以上に大きそうだ。

『FRIDAY』2020年11月13日号より

  • 撮影桐島瞬

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