市から4000万円振込 紀州のドンファン「田辺市長接待」写真
「市と大富豪の間で〝密約〟があったのでは」と囁かれる中 スクープ入手!
「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏(享年77)に支払われていた謎の4000万円が、大きな波紋を呼んでいる。
野崎氏の口座に振り込みがあったのは、’16年7月6日。振り込み人名義の欄には「タナベシ」とある。これは、田辺市がドン・ファンの土地を購入するために支払ったカネ。現在、この土地の上には、大手スーパーの店舗に新庁舎の駐車場が併設された施設が建設中だ。
「しかし、市が公表している決算書に、野崎氏への振り込みが記載されていなかったのです。もっと言えば、野崎氏への振り込みがあった’16年7月は、まだ市役所の移転先が決まっていない時期。市と野崎氏の間で何らかの密約があったのではないかと、疑念が広がっています」(問題を追及している前田佳世・田辺市議)
4000万円について田辺市は、「’15~’17年度に行った市道整備に伴うもので庁舎移転とは関係ない」としているが、決算書に野崎氏の名前がなかったことに関して詳しい説明はしていない。巨額の税金が投じられているだけに、田辺市民の間では署名運動まで起きている。
そんな疑念渦巻くなか、今回本誌は一枚の重要な写真を入手した。上の写真は、都内高級ホテルの超がつく高級割烹料亭で撮られたもの。収まっているのは、真砂(まなご)充敏・田辺市長(63)と笑顔の野崎氏だ。
「野崎氏は東京の定宿としていたこのホテルに真砂市長夫妻を招き、接待をしました。割烹だけでなく、一泊10万円はくだらない宿泊代も面倒を見たと聞いています。この写真は’09年に撮られたものですが、これ以前も以後も真砂市長と野崎氏は〝友人〟関係にあった。野崎氏は何度も真砂市長の家に出かけていますし、田辺市内の高級ホテルで会食したこともあります」(野崎氏の知人)
野崎氏と田辺市長が懇意にする関係にあったのだとすれば、今回の土地買収についても、何か裏があったのではないかという疑念はさらに色濃くなる。本誌は接待の有無や市長と野崎氏の関係について田辺市に質問書を送ったが、
「市長の個人的なことかと思われますので、市として、お答えできる立場にありません」
との回答だった。
生前、野崎氏は本誌記者に「ワシの土地に新庁舎が来る」と嬉しそうに語っていた。「死人に口なし」でダンマリを続けては、市民も納得できないはずだ。


『FRIDAY』2020年11月13日号より