西武解雇の平尾二軍コーチ「熱血指導の末に窃盗」の意外な動機 | FRIDAYデジタル

西武解雇の平尾二軍コーチ「熱血指導の末に窃盗」の意外な動機

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海外から来た少年野球チームに打撃フォームを披露する平尾コーチ。指導の熱心さには定評があった。13年3月撮影(画像:共同通信社)
海外から来た少年野球チームに打撃フォームを披露する平尾コーチ。指導の熱心さには定評があった。13年3月撮影(画像:共同通信社)

「まさか、あんなに慕われていた人が……」

西武の球団関係者は一様に驚いている。10月31日付けで二軍打撃コーチを契約解除された、平尾博嗣氏(44、コーチ登録名は「平尾博司」)のことだ。解雇理由は、二軍選手2人の私物を盗んだというもの。10月16日に一人の選手が盗難被害を申し出、球団が調査などをしたところ、平尾コーチの犯行が判明した。本人も事実を認めている。

「事件を起こすような人物ではないので、球団職員はいまだに信じられないと思います。忙しい時など、事務所に差し入れをするなど気遣いができ礼儀正しい。今年4月に佐藤龍世と相内誠両選手がスピード違反で無期限の出場禁止になった時は『野球で信頼を取り戻せ』と諭すなど、チームメイトにも厳しく接し、首脳陣からの信頼も厚かったんですが……」(球団関係者)

現役時代の平尾コーチが、阪神から西武へ移籍したのは01年のシーズン途中だ。以来12年間ライオンズでプレーした。

「週に1回日焼けサロンに行き、髪の毛は茶髪。とにかく明るいムードメーカーで、アダ名は『チャラ尾』でした。チャンスに強く08年の巨人との日本シリーズ最終戦では決勝タイムリーを放ち、優秀選手に選ばれています」(スポーツ紙担当記者)

茶髪から坊主頭に

転機は11年3月に訪れる。東日本大震災に衝撃を受け、トレードマークの茶髪をバッサリ切って坊主頭に。地元の埼玉県大宮駅前では、ユニフォーム姿で被災者への義援金募集を訴えた。

「多くの犠牲者が出た震災に、感じることがあったのでしょう。以後は性格がよりマジメになりました。同じ年には、8歳年下の一般女性と結婚しています。翌年に引退すると西武の球団職員に。地元『テレビ埼玉』の応援番組『ライオンズチャンネル』にたびたび出演し、西武の良さをアピールしていました。『ライオンズアカデミー』の職員として、子どもたちの野球指導も行っていたんです。

二軍コーチになったのは19年から。一軍の主軸に成長した『山川穂高や森友哉の後継を育てたい』と、若手を精力的に指導していました」(同前)

平尾コーチの前向きな仕事ぶりを振り返ると、事件の予兆はうかがえない。だが、その熱心さが仇となったのかもしれない。平尾と長年つき合いのある知人が語る。

「平尾コーチの周辺から聞こえてくるのは、行き過ぎた指導ゆえの犯行…ということのようです。西武でも新型コロナウイルス対策のため、外出自粛が求められています。平尾コーチは自粛を徹底しようとした。そこで選手の靴などを無断で没収した…ということのようです。

一方で、相当ストレスを抱えていたという話もあります。自宅は関西にありますが、新型コロナの影響で長距離移動ができず家族に会えない。練習も思うようにできず、かなり鬱憤が溜っていたのでしょう。いずれにせよ、平尾コーチ周辺の言い分が確認できるわけでもないし、窃盗は明らかな規律違反です。球団内で話し合い、契約解除となりました」

律儀さゆえの犯行だったのか、強いストレスの影響か……。私物を盗まれた選手たちは、警察に被害届を出していない。

  • 写真共同通信社

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