初の快挙へ…!照ノ富士「序二段から大関再昇格」に厚い壁

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
11月場所3日目。前頭2枚目の阿武咲を圧倒する照ノ富士。身長191cm、体重173cmの巨体を支えるヒザには分厚いサポーターが(画像:共同通信社)

古傷の両ヒザには、今も厚くサポーターが巻かれている。痛みがないわけがない。だが、11月場所では初日から無傷の5連勝。小結・照ノ富士(28)が好調だ。

15年5月に大関に昇進した照ノ富士は、地獄を見ている。

「照ノ富士は、15年9月場所で右ヒザを負傷しました。その後もケガを押して出場し続けたのが災いし、右肩や左ヒザを故障。16年1月場所では右鎖骨を骨折するなど大きなケガが続き、17年9月に14場所務めた大関から陥落します。痛みがまったくひかず、ヒザは3度にわたり手術。一時は四股を踏むどころか、洋式のトイレに自力で座れないほどの激痛だったそうです。

それからは坂道を転げ落ちるように、番付を下げていきました。しかも18年1月には糖尿病にかかっていることも発覚。思うような取組がまったくできず、19年3月には序二段まで降格します。序二段陥落は、大関どころか三役経験力士としても初めてのできごとです」(相撲協会関係者)

照ノ富士が師匠の伊勢ケ浜親方に引退を申し出たのは、1度や2度ではない。相撲を辞めた後の人生を考え、故郷モンゴルで仕事を探したこともある。

「親方は照ノ富士を励まし続けます。『辞めるにしろ辞めないにしろ、まずケガと病気を治せ』と。照ノ富士もよく腐らずに我慢したと思いますよ。関取復帰へ向けトレーニングを続け、酒や脂っこい食べ物をなるべく避けるなど摂生しました。部屋もサポートします。通常は序二段につきませんが、特例として大関時代の付け人が雑用を請け負ってくれたんです」(スポーツ紙担当記者)

「元の位置に戻ってみたい」

治療とトレーニングでケガの痛みが和らいだ照ノ富士は、徐々に番付を上げる。今年1月場所で十両に復帰すると、いきなり優勝。2場所連続で2ケタ白星を記録し、7月にようやく幕内に返り咲いた。

「その7月場所で13勝2敗の成績で優勝したんですから、信じられないような復活です。本人も『諦めずにやり続けたことが自信になった』と、力強く話しています。

取組も変わりましたね。以前は力任せで強引な相撲が多かった。今は違います。理詰めで考え、相手の得意の組み手になっても身体を引きつけ動じることがなくなりました。今場所も好調です。2日目に大関・朝乃山を上手投げで退けた後のインタビューでは、こう語っています。『元の位置(大関)に戻ってみたいなと。毎日、できることをやっています。信じて土俵に上がっている』」(前出・記者)

大関には、陥落した直後の場所なら10勝すれば再昇格できる「特例」がある。ただ長らく幕下にいた照ノ富士に、特例は適用されない。他の力士と同様、「3役で3場所33勝」という目安をクリアするしかないのだ。序二段まで落ちた力士が達成すれば、史上初の快挙となる。

「今場所は両横綱が休場しているので、優勝の可能性は高いと思います。問題は古傷のヒザでしょう。先場所もヒザの状態がもたず、途中休場となりました。3場所連続で相撲がとれる身体を維持できるかが、課題となります。おそらく来場所には、横綱・白鵬も復帰する。3場所33勝というハードルは、かなり高いのではないでしょうか」(同前)

立ちはだかる壁が厚いのは間違いない。だが地獄から復活した男なら、奇跡を起こす可能性は十分ある。ガンバレ、照ノ富士!

  • 写真共同通信社

Photo Gallary1

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事