坂田藤十郎さん 51歳年下舞妓に「開チン」した色気ある役者人生
人間国宝で歌舞伎俳優の坂田藤十郎さんが11月12日、老衰のため88歳で亡くなった。14日には親族で密葬が行われ、コロナ禍の状況を見ながら、来年に「偲ぶ会」を執り行うという。
坂田さんといえば、二代目中村鴈治郎氏を父に持ち、妹は中村玉緒、義弟は勝新太郎さん、そして妻は元タカラジェンヌで国土交通大臣も経験した扇千景という“芸能一家”。上方歌舞伎の第一人者として、‘94年には重要無形文化財、いわゆる「人間国宝」にも選ばれている。
そんな彼が世間を騒がせたのが、‘02年にFRIDAYがスクープした19歳舞妓との不倫愛。当時70歳の藤十郎さん(当時は三代目中村鴈治郎)は、51歳年下の舞妓さんのことをことのほか、お気に入りだったという。
「歌舞伎役者と祇園とは、昔から切っても切れない関係にあります。上方の役者がお茶屋に行くと下にも置かない歓待をうけますよ。東京の役者が銀座に行ってもここまではモテないですよね。上方はどこか“なよっと”した中性的な魅力を持つ役者がモテるんです。女形だった藤十郎さんは、片岡仁左衛門さんと双璧で当時はモテモテでしたね」(歌舞伎評論家)
FRIDAYがとらえた51歳年下の彼女と祇園を歩く姿は、まさに映画のワンシーンのよう。舞妓さんが差す傘に入って2人が相合傘で高瀬川沿いを歩いていく。
だが、藤十郎さんと舞妓の関係は、“お茶屋遊び”の範疇を超えていた。2人はホテルに向かうと、そのまま藤十郎さんの部屋に直行したのだ。
藤十郎さんは京都・南座の舞台に出演しており、このホテルに滞在。その間、件の舞妓はしばしば訪ねており、逢瀬を重ねていた。
「この不倫が話題になったのは、彼女がホテルの部屋を出て帰るとき、それを見送る藤十郎さんが舞妓さんを呼び止めると、バスローブの前を“バッ!”と開いてお宝を“開チン”した写真が撮られてしまったこと。不倫は何度もスクープされていますが、芸能史でこんな写真が撮られたのは最初で最後じゃないですね」(ワイドショー関係者)
そんなスキャンダルにも動じなかったのが、当時国土交通大臣だった妻の扇千景だ。彼女はすぐに囲み会見を開き、堂々と夫の不倫問題に対応した。
その場で取材した芸能レポーターの石川敏男氏は、こう振り返る。
「今と違って、扇さんは世間に謝罪するという感じは無かったもんね。この頃の歌舞伎役者さんは花街の人と遊ぶのが普通で、藤十郎さん本人もスキャンダルと思っていなかった。だからこそ、“元気過ぎるのを証明してしまった”って釈明したくらいだもんね。それに対し扇さんも“芸人なんだから、女性にモテない夫なんてつまらない”って話して、“梨園の妻”の鏡だって株を上げましたね」
亡くなる前日には理髪師を呼び散髪したという藤十郎さん。まさに色気に満ちた役者人生だった――。
- PHOTO:野沢たか(1枚目)、共同通信(4枚目)