千葉ロッテ・佐々木朗希が心配だ 「投げない怪物」で終わるのか?
プロ野球界の至宝163㎞ルーキーの現在地 一軍デビューが期待されたが、実際には二軍ですら一球も投げなかった異常事態
なんだかイヤな予感がする……。
現在、ある意味で日本シリーズよりもスポーツマスコミが気を揉んでいるのが、千葉ロッテ・佐々木朗希(19)だ。
「5月26日のシート打撃で160㎞を叩き出して、『モノが違う』と絶賛されました。事実、開幕前の6月の練習試合で投げさせる計画だったのですが、『コンディション不良』を理由にノースロー調整となった。それでも、一軍に帯同して吉井理人投手コーチの指導を直々に受けるという英才教育の甲斐あって、7月中旬にはキャッチボールを再開。10月頭にはブルペンにも何回か入った。
井口資仁監督は佐々木がブルペンで150㎞を出していたことに触れ、今季中の一軍デビューを示唆しました」(スポーツ紙デスク)
ところが―またも「コンディション不良」が佐々木に立ちふさがった。一軍デビューどころか、若手主体の教育リーグ「フェニックス・リーグ」の参加も見送られたのだ。前出のデスクによれば、理由は「調整不足」だという。
「シーズン終盤になっても調整不足とはいったい……と訝っていたら、佐々木は二軍に送還され、吉井コーチとのコンビまで解消された。何かが起きたのは間違いない。ところが、千葉ロッテは今季、選手への直接取材もファーム施設への立ち入りも禁じているので、実状がわからない。選手のSNSにも佐々木は出てこないから、情報管理を徹底しているのでしょう。
何とか球団関係者を捕まえて聞くと『コンディション不良』で大事を取るときは、だいたいが『ヒジの痛み』なんだそうです。強度の高い投球をしたら休むの繰り返しじゃ、球団も頭が痛い」
故障も手術もしていないドラフト1位ルーキーが、二軍戦ですら一球も投げずにシーズンを終えるなど前代未聞だ。
「契約書に『肩、ヒジを壊さない使い方をする』と一筆入れられていると、専らのウワサですよ。実際、それぐらい腫れ物扱いされている。佐々木がメジャーを狙える素材であることは間違いない。ただ、鍛え上げ、磨き抜かないと原石のままで終わってしまう。この調子じゃ、二軍でも先発ローテーションに入れないですよ」(パ・リーグ球団スカウト)
甲子園出場をかけた昨夏の岩手県予選決勝で登板を回避。その後のU‐18野球W杯でも1イニング、19球の投球に終わり、「投げない怪物」と呼ばれた佐々木。
フェニックス・リーグ参加のため若手が抜けてガランとした二軍施設で、彼はいまノースロー調整中だという……。
『FRIDAY』2020年12月4日号より
- 写真:時事通信社