深田恭子『ルパンの娘』を支える女優たちの「超怪演」 | FRIDAYデジタル

深田恭子『ルパンの娘』を支える女優たちの「超怪演」

ガチのコメディで、日々の悩みを吹き飛ばそう!

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『ルパンの娘』に主演する深田恭子。写真は2006年のものだが、今もその美貌とボディは変わらない

昨年の放送から約1年を経て、第2弾がスタートした『ルパンの娘』(フジテレビ系・毎週木曜・午後10時〜)。他ドラマを見渡しても第2弾までの放送は、最低でも2年ほどの期間を要するのに、このスピード感は異例だと思う。その理由をあれこれ推測するつもりはないけれど、この作品はやっぱり楽しい。

その楽しさを支えているのは、出演者のキャラ立ちがあってこそ。特にこの作品は女性陣からの“圧”が半端ないのである。

小沢真珠のハードな演技は悩みも疲れも吹っ飛ばす

『ルパンの娘』は伝説の泥棒一家と呼ばれる“Lの一族”が起こす事件を追うコメディ作品。第一シリーズでは、最終的に一族が消滅した……というところで終了。もちろん彼らは絶えることなく、身分を隠しながら、あくまでも悪を退治するための盗みを続けている。

この一族で一番、キャラ立ちを推すとすれば小沢真珠演じる母・三雲悦子に尽きる。こぼれそうな瞳、という昔風の表現に似合う大きな眼を見開き、毎度登場のたびにハードな演技を繰り広げる。

「あなたぁ、私もう我慢できないわぁ」

こんなセリフをオーバー気味の抑揚で、ラグジュアリーな衣装をまとって放つ、インパクト満点の悦子が登場するシーンを見ていると、仕事のストレスも吹っ飛ぶ。旦那、お宝大好きの天然女性のハード&妖艶にも見える演技、これは上質なお笑いの域だ。小沢はかつて「このメス豚が!(牡丹と薔薇・2004年・東海テレビ、フジテレビ系)」という昼ドラのセリフで、一世風靡をした。15年以上経過しても色褪せなかった記憶が、悦子キャラによってアップデートされている感覚だ。

80代でも現役の泥棒として活躍(?)する、どんぐり演じる三雲マツ。頭から飛び出して来るような高めの声で「お茶の子さいさいや!」が決め台詞だ。共演者の小沢や深キョン、橋本環奈という美の鮨詰め状態にありながら、つぶらな瞳に、真っ黒なストレートヘア&オンザ前髪、(言葉を選ばずに言うのなら)ガリガリのミニマムボディ。マンガ『じゃりン子チエ』に出てきそうな見た目なのである。

登場しただけで存在感は圧倒的で、そこにいるだけで笑いが生まれる。このパワーは芸人泣かせだけれど、彼女はれっきとした女優だ。このビジュアルも“元々は絶世の美人だったのに、事件をきっかけに整形した”という設定もお見事。

ガチのコメディドラマが秋ドラマ人気の策?

悦子ママも孫がいる設定なので、シニア世代が笑うキャラで責めてくるのなら、やはり主役の三雲華を演じる深田恭子は、正統派の美キャラである。そもそも、泥棒一族であることに疑問を感じている華は、両親たちの盗む好意を咎める立場。それでも緊急事態になるとボディスーツに身を包み、敵を倒す様子はかっこいい。映画『ヤッターマン』でドロンジョ様を演じた時も思ったけれど、彼女のボディラインは、もう芸術のよう……男性視聴者ならこの変身した深キョンを眺めるだけでも、ドラマを見る価値があると思う。

ここに加えて“Lの一族”と対する存在に、橋本環奈演じる警察官の北条美雲の姿もある。そうなると、深キョンの旦那役に瀬戸康史というゴリゴリのイケメンがいても、パパ役に往年のモテ男・渡部篤郎がいても女性たちによる濃厚キャラクターには勝つことは考えにくい。

ただこの秋、男性出演者が頑張っているコメディといえば『極主夫道』(読売テレビ・日本テレビ系)の玉木宏。ヤクザが一流の主婦を目指すという無茶振りな設定をモノにして、いい男臭を封印している。この作品、出演者全員がムダなくギャグに徹しているのが最大の特徴だ。『ルパンの娘』と同じく、ガチで視聴者を笑わせにかかってきている。反応するように作品を見ながら笑っていると、日々悩んでいることがバカバカしくなってくる。テレビドラマはこんな感覚がいい、ちょうどいい。

二作とも物語は中盤を折り返し、物語がだんだん煮詰まって面白くなってきたところである。「疲れたな……」と思ったら、よーく笑って寝られるので疲労回復にぜひ。

  • 小林久乃

    エッセイスト、ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなど。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事を多数持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には15万部を超えるベストセラーも。静岡県浜松市出身、正々堂々の独身。女性の意識改革をライトに提案したエッセイ『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)が好評発売中。

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