酒気帯び運転「歌手の小金沢くん」がコロナで借金生活に陥るまで
テレビCMで一世を風靡した演歌歌手の小金沢昇司
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「どうもこのたびはいろいろご迷惑をかけて申しわけありませんでした」
うつろな表情で頭を下げる姿に、「歌手の小金沢くん」の面影はなかった。
11月28日、警視庁は酒に酔って車を運転し、信号待ちをするトラックに追突したとして、演歌歌手の小金沢昇司(62)を道交法違反の疑いで逮捕した。
小金沢は北島三郎(84)の付き人を経て、’88年にデビュー。’92年、のどスプレー『フィニッシュコーワ』のCMに出演して一世を風靡(ふうび)した。
そのキャリアに翳りが見え始めたのは、『北島音楽事務所』を独立し、個人事務所を立ち上げた’14年からだった。
「事務所の設立資金を複数の知人から借りていました。小金沢はギャンブル好きで、若手時代から借金が溜まっていたんです。他にも数百万円の不動産詐欺にあったり、化粧品ビジネスに失敗したりなど、借金は数千万円にのぼるそうです。地道に地方営業をこなし、返済していましたが、コロナ禍で生活が一変してしまった。営業はほぼ中止になり、収入は8割減。借金返済のために生活は厳しかったようです」(小金沢の知人)
借金苦を紛(まぎ)らわすために深酒をして、アルコールが抜けないまま運転をしてしまったのか。夢と語っていた「紅白出場」への道は潰えてしまった。

『FRIDAY』2020年12月18日号より
撮影:蓮尾真司 幸多潤平