注目若手芸人・令和ロマンが明かす「意外な恩人」の名前

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン

NSCを首席で卒業し、『NHK新人お笑い大賞』で優勝
慶應大学出身の若手お笑い界のホープ
結成3年目の実力派しゃべくり漫才師

11月下旬、吉本興業東京本部にて。最近インタビュー依頼が増えてきたそうで、「取材が楽しくてたまらないです!」と笑顔全開だった。

「何かで優勝できる人間だと思ってなかったので、自信は全然なかったんです」

自身が王座に輝いた大会をそう振り返るのは、〝吉本の宝〟とも称されるお笑いコンビ『令和ロマン』の二人だ。

謙遜(けんそん)の言葉とは裏腹に、経歴には華々しい文言が並ぶ。NSCを首席で卒業、異例の早さで渋谷の『ヨシモト∞ホール』ファーストクラスメンバーに昇格、そして、今年11月『NHK新人お笑い大賞』で優勝……。

メンバーは、お笑いに集中したいという理由で慶應大学を中退したボケの髙比良くるま(26・写真左)と、同じく慶應卒で大和証券グループ本社COOの父を持つツッコミの松井ケムリ(27・写真右)。彼らが生み出す語彙豊富でアップテンポなネタは、芸人たちの間でも評判だ。

髙比良「新人大賞のエントリーで動画を送る必要があったんですが、新型コロナの自粛期間で、新しいネタは作れていなくて。しぶしぶ昨年の『M-1グランプリ』3回戦の動画で応募しました」

松井「去年のネタで優勝したんです(笑)。でも逆にそれが勝因だったかも。リラックスして舞台に立てたので」

ゆるっとコンビを結成

晴れて新人チャンピオンとなった、『令和ロマン』。そもそもの出会いは、慶應大学内のお笑いサークルだった。

松井「芸人になろうとした動機は不純で、〝とにかくチヤホヤされたかったから〟。高校生の時にモデルとか俳優でスカウトされないかなあと思って原宿の竹下通りを2往復してみたんですけど、ダメだ……って。家に帰って、芸人になろうと決めました(笑)。まず普通に大学でお笑いサークルに入ろう、という流れでしたね」

髙比良「僕は実は、芸人になる! って決意してサークルに入ったわけじゃなかったんです。でも大会出場とかを頑張っていたら、『お前はプロ志望だからやる気あるなあ』って言われるようになって。周りに合わせる性格なので『まぁね~!』とか言っちゃって、引くに引けなくなり、芸人を目指すことになりました(笑)。

当時やる気だけは無駄にあったので、10組ぐらいのコンビを組んでいて。そんな時に、一学年上の松井さんの相方が、『プロには行かない』って言い出したんです。そりゃ怖いですよね。慶應まで入って、お笑い芸人になるって。僕もちょうど相方全員にプロ行きを断られたので、『お父さんの後ろ盾がある、磐石(ばんじゃ)くなお金持ちの、松井ケムリについていこうかなあ!』と。本当になんとなくコンビができたので、一緒にプロになろう! みたいなやり取りはなかったんですよ」

松井「その後NSCに入る時も、相方が同じ時期にちゃんと入学しようとしてるか両者ともわからなくて。でも提出書類に相方を書く欄があったので、そこには一応名前を書いたかな……これで片方しか入学してなかったら、NSCにめちゃくちゃ怒られてたかもしれないですね。いない相方を書いてるわけですから」

髙比良「イマジナリー相方ってことですもんね。危なかったですよ!」

意外すぎる「改名の恩人」

二人は’18年2月のNSCライブで見事首席の座を勝ち取り、徐々に忙しい日々を送るように。そんななか、ある先輩をきっかけに、「改名」の機会が訪れる。

髙比良「実は、最初のコンビ名は『魔人無骨(まじんぶこつ)』だったんです。松井さんが〝エゴサーチしやすいように、世の中にない言葉がいい〟って言って。この人、その前のコンビ名もそんな理由で、『メロメロ産業』ってつけてたんです」

松井「これ、メモに書いといてください」

髙比良「書くか! そんなもん。大事なノートを汚すなよ! 『メロメロ産業』ってウルトラダサいじゃないですか。でも本人曰(いわ)く、エゴサーチができればいいんだ、と。『魔人無骨』もそんな経緯でつけた名前だったんですよね」

松井「でも、フライヤーではとにかく漢字を間違えられるし、怖そうだし」

髙比良「変えたいなぁとは思ってたんですけど、これまでなあなあでやってきた僕らにとっては、自分たちが本気であることを示すようで、改名するのがめっちゃ恥ずかしかったんですよね。それでも変える決心をした、その恩人が『トレンディエンジェル』のたかしさんだったんです。たかしさんが恩人だっていう芸人っていないと思うんですけど」

松井「そんなことねぇわ!」

髙比良「いろんな媒体にたかしさんと言っているのに、記事で絶対削除されてる。たぶんしっくり来ないんでしょうね(笑)。

それまでも改名したほうがいいよって言ってくれる先輩はいたんですけど、あまり強くすすめられたことはなくて。けっこう年齢も離れているし、気を遣(つか)うじゃないですか。たかしさんはいい意味ですごくズケズケ言ってくる方なんで(笑)、すごいフレンドリーに、絶対変えな! って。その時一緒にいた『平成ノブシコブシ』の徳井健太さんが、新元号をつけたら、とアドバイスしてくれたんですよ。

令和の和とロマンのロが相性いいな、サインも上手く決まりそう! と思って、昨年5月にこのコンビ名に落ち着きました。間違いなく恩人はたかしさんです!」

テレビより劇場を舞台に

改名により、気持ちも新たにプロ芸人としての道を歩み始めた『令和ロマン』。現在は『神保町よしもと漫才劇場』でのライブや、ユーチューブでの動画配信を精力的に行っている。テレビスターになりたい、という願望はないのだろうか?

髙比良「テレビは大好きなんですけど、向いてないなあ、と感じます。一芸ができるわけじゃないので、今は必要とされてないな、と。僕らはなんとなく芸人になった人間なので、なるべく長所を伸ばす方向でやろうと思っているんです」

松井「マジな話、僕らは〝テレビ以外で活躍する芸人〟なのかもしれないです。『どうも二人でいるほうがよさそうだ』という感じがするんですよ」

髙比良「当面の目標は、やっぱり『M-1』です。相方は実家がお金持ちだし、僕は貧乏でも平気なので、まずは漫才第一で! 劇場やユーチューブに集中して突き進んでいきます!」

『NHK新人お笑い大賞』は去年の〝遺産〟で優勝したようなもんなんです

髙比良くるま(26) ’94年東京都練馬区出身。仲の良い芸人は『ぼる塾』で、「一緒にコスメやスイーツの話をする時間が一番楽しい」

父は「芸人はAIにできない仕事だから」と僕を応援してくれてます(笑)

松井ケムリ(27) ’93年神奈川県横浜市出身。『スピードワゴン』小沢一かず敬ひろを慕っている。「相方より人付き合いが上手いです!」
本誌未掲載カット 令和ロマン NSCを首席で卒業し、『NHK新人お笑い大賞』で優勝 若手お笑い界のホープにインタビュー
本誌未掲載カット 令和ロマン NSCを首席で卒業し、『NHK新人お笑い大賞』で優勝 若手お笑い界のホープにインタビュー

『FRIDAY』2020年12月18日号より

  • 撮影會田 園

Photo Gallary5

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事