まもなくお別れ…!パンダのシャンシャンの可愛さをご堪能あれ | FRIDAYデジタル

まもなくお別れ…!パンダのシャンシャンの可愛さをご堪能あれ

「かわいい」けど、それだけじゃない。上野動物園が今、伝えたいこと

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【シャンシャン成長の記録】生後196日。木登りもできるようになった
生後130日のシャンシャン。カメラ目線が決まっている貴重なカットだ 写真提供:恩賜上野動物園

「シャンシャンは今年いっぱいで中国に返還の約束でした。自然交尾から妊娠、出産。3年半、育ててきましたから。寂しいです。それは」

上野動物園のジャイアントパンダ。上野生まれのシャンシャンとの「お別れ」が近づいてきた。恩賜上野動物園・教育普及課長の杉野隆さんはこう言う。

29年ぶりに生まれて、当時とは飼育の方法も変わっていますから、中国から専門家にきてもらって指導を受けました。おかげさまですくすく育って。147グラムで産まれて、今、77キロほどに成長しました」

生後100日のシャンシャン。母シンシンとともに過ごしていた。体を支えて、数足前進できるようになったころ。体重6キロ

シャンシャンにとってラストイヤーだった今年、上野動物園も新型コロナウイルスの影響で閉園していた。

「休園中も、われわれのすることは変わらないんです。動物もね(笑)。世話は同じですから。でも、動物にとっては静かでよかったのかも」

休園中も、動物たちは食べるし、育つ。そして入園者数を制限しての再開。そんななか、アジアゾウのウタイ(22歳・約2700キロ)は、1年10か月におよぶ長い妊娠期間を経て10月31日、赤ちゃんを産んだ。アジアゾウ飼育132年の歴史で、初めての出産だ。

「母ゾウのまわりをちょこちょこ走り回っていたと思うと、コロンと横になって。そのまま寝てしまうんですよ。5分くらい。で、ぐっと起きてまた走り回る」

…かわいい。赤ちゃんのゾウ(120キロ)も、しっかり耳が大きい。そして脚が長い。名前は「アルン」に決まった。

「草食動物は、走って逃げられるように、生まれてすぐに脚がしっかり立てるようになるんです」

野生のなかで、動物たちはそれぞれに必要な特性を持っているのだ。

「パンダアクション」がはじまったわけ

パンダはかわいい。テレビやSNSには「かわいい」が溢れている。

「けれども、パンダはもともと野生動物です。かわいいと思うことは自然な感情ですが、例えばカワウソや小型のサルなどの野生動物をペットとして飼育することが、密猟を増やしているという現実があります。

日常に直結していないため生活との関連が想像しにくいのですが、野生動物の環境を守るという視点に気づいてもらいたくて『ありがとうシャンシャン~パンダアクション』をTwitterで展開しています」

提案された6つの「アクション」に賛同してリツートするこの取り組みが、どんどん広がっている。

#1 ジャイアントパンダについて正しく知る

#2 野生動物と距離をとる

#3 野生動物の利用について考える

#4 環境に配慮した商品を選ぶ

#5 資源をムダにしない

#6 寄付をする

このうち、「#3野生動物の利用」がもっとも反響が大きいという。

「なかには『利用』という言葉に違和感を持つ方もいますが、じっさいに私たちはたくさんの野生動物を利用して生活しています。食卓に上がる食べ物や日用品も、自然環境や野生動物たちに大きな影響を与えています。じつはみんな関係しているんです」

「利用」という表現にひっかかりを感じた人にこそ、「より深く知ってほしい」という。

それぞれのアクションが目標のRT数に達すると、シャンシャンのプライベート動画が「動き出す」というご褒美があり、現在「#1」の動画が公開中だ。

パンダアクションは、目標のRT数に達すると動画が見られるなど特典がいろいろある。動物園の試みは多様だ

冬の動物園も「おもしろさ」にあふれている

今、上野動物園には350種、3000点ほどの生き物がいる。

「春先にはおたまじゃくしがガーっと生まれて、個体数が一気に増えるんですよ(笑)。春はいろいろな動物たちの赤ちゃんが生まれます」

これからの季節、動物園はなにが見られますか?

「冬は全体にゆったりします。冬毛に変わる動物も多く、ニホンザルも、ふわふわした毛並みになります。ニホンザルのサル山なんてね、個人的には20分は見てほしいです。餌の取り合いや毛づくろいや、今は交尾期の終盤なのでオスとメスが寄り添っていたり。動物園って『かわいい』より『おもしろい』なんです。それぞれの動物の生活史、本来の姿を伝えたいです。だから、園内のあちこちにいろんなきっかけを仕掛けているんです」

シャンシャンは竹の好みが…でも感謝しかない

3歳半になったシャンシャンは、大人の一歩手前。パンダは基本的に1歳すぎると単独行動になる。もし、母パンダ・シンシン(15歳・120キロ)と一緒に飼育したら「エサを巡ってケンカになる」という。

「エサの竹は、常時数種類用意しています。シャンシャンはとくに竹に好みがあって、それも毎日同じじゃないんです」

そんなふうに大切に育ったシャンシャンとも、まもなく…。

「返還期限が来年5月31日に延長になりました。返還前にはひと月ほど検疫期間があります。なので、急に帰ってしまう、ということはありません」

GOOD NEWS! 返還延期の発表に日本中のパンダファンが喜んだ。もうしばらくは、上野で会えますね。

「上野動物園にとってパンダは歴史的にも地元の方との繋がりにおいても、いろんな意味で特別で、感謝でいっぱいです。いろんな意味でありがたい存在でした。

じつはぼく、専門は魚なんです。魚って性転換する種が多く、オスメス替わるんです。例えばあのアニメの『ニモ』。お母さんがいなくなって、パパとニモが旅をしますけど、クマノミって性転換するので、あの場合はパパが雌になってママになり、ニモは雄(パパ)になるはずなんですよ」

杉野課長の声が、一段と熱を帯びたように感じる。

動物にも魚にも、それぞれの生態があり、命があり、知らないことがたくさんある。パンダやゾウや、サルや水の生き物を見に、動物園、そして水族館にも行こう!

母、シンシン15歳。竹の好き嫌いはほとんどない。
父・リーリー(15歳)は、ずっと独居。やはり、竹の好みはそれほどうるさくないという
【シャンシャン成長の記録】生後30日。体の白黒がはっきりしてきた
【シャンシャン成長の記録】生後100日
【シャンシャン成長の記録】生後130日。歩き方がしっかりしてきたころ
【シャンシャン成長の記録】生後196日。木登りもできるようになった
【シャンシャン成長の記録】2017年12月25日。はじめてのクリスマス
現在のシャンシャン。「もう子どもじゃないけど、まだ大人ではない」微妙なお年ごろだ。12月8日撮影
  • 写真提供恩賜上野動物園

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