お寺併設にドラァグクイーン接待!関西のスゴイ「進化系ホテル」 | FRIDAYデジタル

お寺併設にドラァグクイーン接待!関西のスゴイ「進化系ホテル」

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コロナ野郎のせいでホテルが休業・廃業に追い込まれている昨今。インバウンド需要もなくなり厳しい状況が続いていますねえ。そんな中でも、関西にはちょっと変わったホテルが頑張ってオープンしています。

1_木魚の音で目覚める!?  三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺

その一つがこちら「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」。四条河原町からほど近い繁華街にあるのですが、なんとこのホテル、1階が寺です!

1階ロビー横に併設している本堂。浄土曼荼羅や鬼瓦など寺宝も展示されています

正確にいうとホテルの敷地内に寺があり、フロントと別の入り口を入るといきなりパカーンとご本尊様がお出迎え〜! わー、南無阿弥陀仏! 通常一般公開はしていませんが、宿泊者が朝のお勤め(読経)に参加した後に見学することができます。というか普通に寺なので、檀家さんが出入りしたり墓参りに来たりします。

そもそもなんで寺とホテルがくっついているかというと、1171年からの歴史を持つ浄教寺が築200年になる本堂を老朽化のため建て直すことになり、44代目住職の光山公毅さんが「ホテルと一体化してしまおう!」とぶっ飛んだことを考えました。なんでも光山さん、もともと東京在住で住職になる前は銀行員(!)。大学在学中に僧侶の資格を取り、親族が住職を務めていた浄教寺を継ぐよう頼まれたので、一家で京都に移住して来たそうです。

ホテルロビーにさりげなく飾られた木彫は再建前の浄教寺にあった1829年制作の「木鼻」。右は宮村弦氏による毛筆アート「空」。美術館のようですねえ

三井不動産側も、「はぁ⁉︎ホテル敷地内に墓地⁉︎」などと難色を示すことなく、「後継者不足や檀家離れが進む寺の再生モデルになれば」と、寺と合体することに合意。徳を積みましたねえ。そうして2020年9月28日、地上9階建ての「寺ホテル」が誕生したわけです。

床がキラキラしてるなと思ったら宇宙をイメージしたカーペット敷きだそうです

本堂は本尊の阿弥陀如来の周りが回廊になっており、天井には極楽浄土の絵、ご本尊の周囲には48基の燈籠などが飾られ荘厳な雰囲気。靴を脱ぐ必要がなく、読経も椅子方式なので、正座で足が痺れて立つ時ガックンの心配無用です。フロントと壁一枚でつながっていて、小窓から覗くことも可能。でもぜひ朝の読経に参加して小宇宙空間でトランスしてみるべきです。

なにげに燈籠モチーフの部屋のサイン。寺感出してきますね〜

で、このホテル、何がすごいかって、2階に福岡でミシュランに掲載されたレストラン「僧伽小野 一秀庵」の県外初2号店となる「僧伽小野 京都浄教寺」が入っていること。料理長は「吉兆」で長年腕を振るった和食のベテランでっせ。

朝は2000円(税込)の朝御膳、昼は蕎麦やうなぎ、夜は蕎麦と一品料理、すっぽん料理などが味わえ、宿泊者以外も利用可能。昼は女性客で賑わっています
朝御膳「光明」。こちらは朝も昼もいただけます

一瞬、「朝食に2000円! 高え!」と思うでしょ。だってすき家なら朝定食250円ですもんね。しかし、この内容を見たら仰天します。メインが「僧伽ちらし」「お茶漬け(鯛・野菜天ぷら)」「鰻のかぶら蒸し」「鰻と牛蒡の玉子とじ」から選べて、そのほかに「蕎麦の実入り茶碗蒸し」「浄教寺のお椀(湯葉と九条葱の味噌汁or鶏と厚揚げの粕汁)」「胡麻豆腐」「本日の焼き魚」「生麩田楽」「出汁巻き」「銀杏」「南瓜旨煮」「牛蒡有馬煮」「小芋煮」「鱧の煮凝り」「煎茶葉の菊花白和え」「小松菜のお浸し」「御飯のお供3種(ちりめん山椒、明太子、西利の京漬物)」にデザート…などなど、寿限無寿限無五劫の擦り切れ的な長〜い品書きがズラズラと!とにかくこれ全部付くんですよ。しかも京丹波産のコシヒカリ土鍋ご飯がお代わり自由! 合掌!

取材時のメインはお茶漬けをいただきましたが、宇和島風の鯛茶漬けに野菜や鯛の天ぷらまで乗っちゃって太っ腹。出汁が別に出てくるのですが、これが旨い! 職人の仕事! 胡麻豆腐も手作り。博多の明太子と京都のちりめん山椒などご当地の食材コラボなんてのもちゃっかりしちゃってて、まあ完成度の高い朝食だこと。

昼は「僧伽名物海鮮丼と蕎麦のセット」1580円(税込)、「僧伽塩だれ天丼と蕎麦のセット」1780円(税込)、夜は「すっぽん鍋コース」6880円(税抜)などがあり、ホテルでしかもミシュラン取得店なのにリーズナブルったらありゃしない。これも徳の高さを感じますねえ。

ていうかこのレストラン、眼下に墓が広がるまさかの「墓ビュー」! 新しいですねえ。故人が安らかに眠るそばで上品な精進風料理を味わえば、心もおだやかになるっつうもんです。

モデレートツインタイプの客室。手前の洗面台は手水鉢から着想を得たデザインだそう

あ、ホテルの話なのに全っ然部屋のこと書いてませんね。取って付けるわけじゃないですが客室は、ツインから畳付きの和風のモデレートクイーンまで167室用意。燈籠をモチーフにした照明やモダンな和障子など、寺感たっぷりです。で、障子を開けると窓からまた墓ビューです。

寺町通って言うだけあって、寺だらけなんですね!

宿泊料は安いシーズンなら1万円以下の日もあるそうなので、日頃の煩悩から解放されたい方はぜひ心をお清めに訪れてみてはいかがでしょうか。

■三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺:住所:京都市下京区寺町通四条下る貞安前之町620

2_ロビーでオネエさま達が接待! ホテル エルシエント大阪

ホテル裏側はこんないかがわしい…ではなく艶っぽい街です

一方、こちらは煩悩だらけの街(失礼)、大阪のド繁華街・曽根崎エリアにある「ホテル エルシエント大阪」。周囲には、スナックやクラブ、バー、飲み屋、小料理屋など3000店舗ほどが軒を連ねるギンギラギンの歓楽街です。

曽根崎心中で有名なお初天神もあります。なんかエロチック〜!

1Fゲストラウンジでドラァグクイーンの接待や、「露の団姫」さんの寄席が無料で楽しめます!

このホテルの目玉が、毎月ドラァグクイーンの接待や寄席、ライブなどのイベントなどがあること。ところでドラァグクイーンって何かっつうと、ドレスやハイヒールなどの派手な衣裳を身にまとい、派手な化粧をした男性のこと。ホテルでは、近隣のダイニングバー「do with cafe」で働く現役のドラァグクイーンが出張してきてくれます。何も知らないで来た人はビックリするでしょうねえ。

「do with cafe」から個性たっぷりのドラァグクイーン2名がやってきます
朝食のプレートは1000円(税込)。食べ放題のパンとご飯、ドリンクバーも含まれています
たこ焼きとパン、合わねえ〜!と思いながら、ついつい取りすぎちゃう私。ちなみに手前は「肉吸い」で、「肉うどんからうどんを抜いた、つまり肉の吸い物」という大阪人以外は理解に苦しむ料理
変更前はこんな感じ。和食プレートの慎ましさとのギャップ!!

朝は「ビタミンプレート」か「和食プレート」を用意。ビタミンプレートは野菜もりもりのサラダとパンで意識高いサラリーマンにはピッタリですが、和食プレートは焼き魚と卵などに「肉吸い」「たこ焼き」と、控えめに大阪色出してきてます。実は12月中旬までは、たこ焼き・串カツ・お好み焼きを盛り合わせた「大阪プレート」という、朝からビール飲めと言わんばかりの意識低い系プレートだったのですが、お客さんから「フツーの和食にして」とクールな要望があったため変更したそう。

「と言いながら肉吸いとたこ焼きを未練がましく残しております…」と広報ご担当者。いいですねえ、こういうノリ!

曽根崎風スジコンオムレツ550円、ネギ大盛りたこ焼き550円、串カツ盛り合わせ600円とさすが大阪価格。地ビールの「箕面ビール」が旨い!

バータイムにも「おおさかもんメニュー」があり、「紅生姜の天ぷら」「京橋名物フランクフルト&フライドポテト」「曽根崎風スジコンオムレツ」などザ・大阪な味揃い。てか京橋名物フランクフルトって何やねんと思いましたら、京阪京橋駅のホームで長年名物のフランクフルトだそうな。気になるわー。今度食ってみよ。

スジコンオムレツは、牛スジとコンニャクの煮込みを卵で包んじゃったオリジナルメニュー

で、また忘れそうになりましたが肝心の部屋。セミダブルからユニバーサルツインまで253室あり、なんと素泊まり3000円以下という激安プランも。キタで飲んでそのまま泊まれって意味としか思えないですね。

デラックスツインの客室。広くておシャレで逆にソワソワします

また、宿泊プランもかなり攻め気味。なんばグランド花月観劇チケット付きご宿泊プランや北新地の料亭とセットの宿泊プラン(計画中)など、なかなかのコッテリ具合ですね!

窓からは都会の夜景が一望。天下取った気分!
お初天神の参道。よくカラオケのムード歌謡の映像で見ますね

■ホテル エルシエント大阪:住所:大阪府大阪市北区曽根崎1-2-7

コロナ禍でインバウンド需要も見込めなくなり、ホテルはご当地感を出して地域の魅力を発掘&発信する方向に移行しているんですね。良いことですねえ。勝手な持論ですが、コロナに打ち勝つには免疫力を上げることが重要だと思うんですよ。面白いホテルに泊まってお経聴いたりドラァグクイーンのショーで笑ったりしたほうが、免疫上がってコロナに太刀打ちできるんじゃないでしょうか。

  • 取材・文・写真猫田しげる

    1979年生まれ。タウン誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。現在はウェブライターとしてデカ盛りから伝統工芸まで幅広い分野で執筆。弱いのに酒好きで、「酒は歩きながら飲むのが一番旨い」が人生訓。

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