元関脇嘉風が故郷を訴えた「本当の胸中」を初告白! | FRIDAYデジタル

元関脇嘉風が故郷を訴えた「本当の胸中」を初告白!

地元PRのための「渓流くだり」で負傷し土俵を去ることに 引退後、1年経って突然故郷・大分県佐伯市とキャニオニング業者を提訴

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落ち着いた様子で直撃取材に応じる嘉風。「僕はただ裁判の結果に従うだけです」と言い残し、その場を去った
落ち着いた様子で直撃取材に応じる嘉風。「僕はただ裁判の結果に従うだけです」と言い残し、その場を去った

「誰も責めているわけではありませんし、誰も憎んでいません。ありがたい相撲人生を送らせてもらいました」

’19年9月の引退会見でそう語っていた元関脇・嘉風(現中村親方・38)はなぜ1年後、故郷を訴えなければならなかったのか――。

事の発端は’19年6月、故郷・大分県佐伯市での合宿中に参加した「キャニオニング(渓流くだり)」で起きた事故だった。担当業者が当時の様子をこう振り返る。

「キャニオニングは岩肌を身体一つで滑り降りる遊びです。参加するにはライフジャケットなど安全装備の着用が必要なのですが、嘉風関にサイズが合うものがなかったんです。危険だと止めたのですが、力士の方々から『僕ら、頑丈にできているので』と強い要望があり、結局安全な場所を選んで川遊び程度のアクティビティを行うことにしました。

事故が起きたのは嘉風関が後輩力士二人とセットになって岩肌を滑り降りたときです。嘉風関はひざを押さえながら岸に上がってきました。最初、みんなはふざけているだけだと笑ってましたが、後輩の一人が『先月、右ひざを手術したばかりなんです』とつぶやいたんです。そこで、本当に痛めたようだとわかりました。自分では動けないほどだったため、急いでドクターヘリを呼びました」

事故当日の夜、見舞いに来たキャニオニング業者に、「自分はこのケガを必ず治して復活するから大丈夫だよ」と、嘉風は声をかけたという。しかし、右足首に麻痺が残ったことで現役続行を断念。’19年9月に引退を発表したのだった。

「PR活動は口約束」

事態が思わぬ方向に動いたのは今年10月。嘉風が佐伯市とキャニオニング業者に約4億8000万円の損害賠償を求めて訴訟を起こしたのである。

「嘉風さんは地元想いで、積極的に地元のPR活動に協力してきました。市は事故直後に『市に責任がある』と話していたのに、『事故は市に関係ない』と突然主張を変えたんです。それに嘉風さんは激怒した。裁判で何が正しくて、何が正しくなかったかをはっきりさせたいのだと思います」(嘉風の知人)

11月末に初公判を終えた嘉風は今、何を思うのか。東京・青山で買い物をしていた嘉風を直撃した。

――裁判についてお話を聞かせてくれませんか。

「何も話せません。すみません」

――せめて今のお気持ちだけでも。

「そうですね……。今回の件でたくさんのことを学びました。本当に自分が世間知らずだったんだなと」

――どういうことでしょうか。

「PR活動はすべて佐伯市との口約束で行っていたんです。そのせいで、責任問題がうやむやになってしまいました」

――初公判が終わって心境はどうですか。

「すごく悲しいです。故郷なので……」

がっぷり四つに組んだ嘉風と佐伯市。裁判官はどちらに軍配を上げるのか。

『FRIDAY』2020年12月25日号より

  • 撮影結束武郎写真朝日新聞社

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