「餃子の王将」社長射殺から7年…犯人逮捕への、ある手がかり
毎年この日になると、社員有志が早朝に事件現場となった本社近くの駐車場に花を供えていく。20年12月19日も同じ光景が見られた。
王将フードサービスの社長だった大東隆行さん(当時72)が何者かに射殺されてから、丸7年が過ぎた。京都府警は延べ22万以上の捜査員を投入したが、いまだに犯人逮捕には至っていない。
だが、21年についに新展開があるかもしれない。
「ウワサは絶えずありますが、別の銃撃事件で他県の県警が逮捕し、すでに刑が確定して収監されている暴力団幹部Aが、実行犯として近々に逮捕される可能性があります。Aは幹部と言っても名ばかりで、中高年になってもヒットマンをやらされていました。防犯カメラの画像解析などによる最新の科学捜査によって、京都府警はAで間違いないと確信していると聞いています」(在阪全国紙社会部記者)
だが、逮捕までの道のりはまだまだ平坦ではないようだ。
「Aは、判決が下った銃撃事件では完全黙秘を貫いていました。これは怪我人さえいなかった事件です。王将の事件は殺人ですから、供述は一切しないでしょう。実際、京都府警はAを逮捕した県警と連携が不十分で、事情聴取もまともにできていないようで、すぐに逮捕というのは難しいと思います。ただ、捜査は確実に前進しています」(同前)
主犯が誰なのか。どうして大東さんは殺されたのか。全容解明に向けて、ようやくわずかな光が差し始めた。
- 写真:加藤慶 時事通信社