前代未聞!阪神が宿敵・巨人大物OBをコーチに招いた背景 | FRIDAYデジタル

前代未聞!阪神が宿敵・巨人大物OBをコーチに招いた背景

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日本記録の533犠打を記録した川相氏。6度ゴールデングラブ賞を受賞したショートの名手としても知られる。98年8月の阪神戦で(画像:共同通信社)
日本記録の533犠打を記録した川相氏。6度ゴールデングラブ賞を受賞したショートの名手としても知られる。98年8月の阪神戦で(画像:共同通信社)

異例の招聘だ。阪神が次のキャンプに、ライバル巨人OBでヘッドコーチや二軍監督経験のある川相昌弘氏(56)を臨時コーチとして招聘したのだ。

「香田勲男・二軍投手コーチ(20年度)など、巨人出身者が阪神の指導者になる例はありますが、極めてまれです。しかも川相さんは、長年ショートのレギュラーとして活躍した巨人の顔の一人。阪神がジャイアンツの大物を招くのは、前代未聞でしょう」(スポーツ紙担当記者)

思い切った人事に踏み切ったのには、背に腹は代えられない事情がある。

「阪神は今季チーム失策85個を数えるなど、3年連続ワーストの不名誉な記録を残しています。川相さんは現役時代に日本記録の533犠打を決めバントの名手として知られている一方、6度ゴールデングラブ賞を受賞するなど堅守の人でもあります。普段は温厚ですが、気のないプレーをする選手を『やる気がないなら帰れ!』と怒鳴りつけるなど、指導はとても厳しい。若返りをはかるチームに、良い刺激になると考えたのでしょう」(同前)

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対巨人の戦略もあるという。

「阪神は今季2位になったとはいえ、首位・巨人に8勝16敗と大きく負け越しています。トップとのゲーム差は7.5で、巨人の独走を許した要因になりました。選手、指導者として長年巨人にいた川相さんなら、巨人の内情や弱点にも精通しているはず。川相さんの意見を取り入れ、うまく戦略をたてられれば、来季勝ち越せる可能性は十分あります。

パ・リーグには好例がある。ロッテでヘッド兼内野守備コーチを務めた(20年度)、鳥越裕介さんです。ロッテはソフトバンクで選手、コーチを経験した鳥越さんをチームの中枢に置くことで、日本一になったホークスに2年連続勝ち越しているんです」(球団関係者)

以前なら、臨時コーチとはいえ巨人から指導者を招聘することにOBの反発もあっただろう。だが、現在の阪神には強い危機感があるようだ。

「新型コロナ感染拡大中に、藤浪晋太郎が女性との食事会に参加。エース西勇輝が、県をまたいで女性と密会するなどコンプライアンス上の問題が頻発しましたからね。チームの雰囲気を引き締めなければならないと、フロントは危機感を持っています。藤原崇起オーナーが、12月から社長を兼任したのは強い意識の表れでしょう。もうOBに気を遣っている状態ではないんです。

オフには、フロント主導で大補強しました。韓国で本塁打と打点の2冠に輝いたロハス・ジュニアをとるなど、外国人選手に10億円以上投入しています。ドラフト1位では即戦力と期待される、近畿大学の佐藤輝明を獲得。近年にない積極性です。

お膳立ては整ったのだから、必ず結果を出せという現場へのアピールですよ。矢野耀大監督は、来季が契約最後の年になります。相当なプレッシャーを感じているでしょう」(同前)

ライバルからコーチを招き、例年にない大補強。もう言い訳はできない。背水の虎は、宿敵にキバをむけるだろうか。

  • 写真共同通信社

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