好調な銘柄が一目瞭然!最大6倍成長もある「コロナ株の通信簿」 | FRIDAYデジタル

好調な銘柄が一目瞭然!最大6倍成長もある「コロナ株の通信簿」

2倍3倍は当たり前、最大で6倍になった銘柄も―― 

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日本橋兜町にある東京証券取引所。春先の暴落がウソのように日経平均株価はバブル崩壊後の最高値を更新した
日本橋兜町にある東京証券取引所。春先の暴落がウソのように日経平均株価はバブル崩壊後の最高値を更新した

コロナ禍で景気に好転の兆(きざ)しが見えないにもかかわらず、日経平均株価は一時の暴落などなかったかのように好調に推移している。本誌はこの約半年間、断続的に株式記事を掲載してきた。取り上げた企業の株価はどのように動いたのか。株価上昇ランキング・トップ20の表を見てほしい。

2~3倍になったものはもちろん、最大で6倍になった銘柄もある。その間の日経平均株価は最大で32%上昇だったのだから、通信簿の成績は優秀と言っていいだろう。これらの銘柄が今後も「買い」なのかは話が別なので要注意だが、3人の株式専門家に改めて評価してもらった。

1位となったBASEは現在も掲載当初から3.2倍と非常に高い水準を維持している。同社はネットショップ開設サービスを手がけ、タレント・香取慎吾のCMでもおなじみだ。同銘柄を挙げた株式アナリストの鈴木一之氏がこう話す。

「EC(電子商取引)支援事業は、コロナ禍が後押ししたDX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流に乗って、今後も拡大が続くでしょう。株価は’20年に大幅高を記録しましたが、事業の拡大を伴って、’21年も変わらず有望と見ています。強気で取り組みたい銘柄です」

3位のKIYOラーニングを挙げたのは、投資情報会社ラカンリチェルカ会長の村瀬智一氏だ。

「同社は個人向けオンライン資格対策講座『スタディング』が事業の柱です。コロナ禍で新たなスキルを求められ、資格取得によりキャリアアップを目指す人はますます増えていく。同社の事業を取り巻く環境は今後も良好に推移するでしょう。株価は一時1万7000円程度まで上がりましたが、今は1万円前後と値頃感も出てきた。高値更新には時間がかかるかもしれませんが、半値戻しは比較的早いと見られます」

再び「巣ごもり」に注目

ランキング上位に顔を出したのは、東証マザーズやジャスダックに上場する値動きの軽い新興企業が多い。表を見てわかるように、一旦、株価は落ち着いているが、年末から年初にかけて再び新興市場に資金が流れ込みそうだ。6位のブロードバンドタワーや8位のメディアリンクスを紹介したマーケットバンク代表の岡山憲史氏がこう分析する。

「日経平均株価は高止まりで伸び悩んでいる一方、マザーズ市場は売られ過ぎの水準にあります。コロナ禍のなか、何倍にも上昇した新興の『巣ごもり銘柄』は10月上旬に天井をつけた後、大幅調整になりました。それから約3ヵ月と調整期間は十分です。ここから再度、急上昇する銘柄を選別して、投資するには絶好のタイミングです」

そのうえで改めて注目するのが、7位のAI insideと15位のビザスクだ。なお、この二つの銘柄は、今回取材した3人の識者が揃って「◎」の評価を与えている数少ない銘柄である。

「AIを活用して書類をデジタルデータにする技術に定評があるAI insideは、11月にクラウドサービスのショーケースと資本業務提携を発表しました。今後も、他社との提携による業績拡大が期待できるでしょう。株価も長期上昇トレンドを維持しています。 ビザスクは専門知識を持つ人材にスポットでコンサルティングを受けられるマッチングサービスを提供しています。今期業績予想として営業収益は前期比42%増となる14億円を発表。法人クライアント数が増加しており、これから再び上昇基調が強まりそうです」(岡山氏)

コロナ禍でテレワークが推奨され、デジタル技術に注目が集まり、「DX」は株式市場の巨大なテーマとなった。ここにきてコロナ第3波が襲来し、’21年もさらなるデジタル化は避けられない。

「医療機関向けに診療情報集積サービスを手がけるメディカル・データ・ビジョンには引き続き注目です。医療データのデジタル化は今後のオンライン診療に欠かせないものですから、市場規模の拡大に伴って業績と株価が堅調に推移していくでしょう」(前出・鈴木氏)

コロナはデジタル化だけでなく、消費者心理にも大きな変化をもたらした。これまでも注目を集めていたシェアリングエコノミーがいっそう進むだろう。

「経済的な不況も相まって、高級品を無理して買うよりも、必要なものだけ所有して不要になったら他人に譲るという生活スタイルが今後も普及すると思われます。地域の掲示板を運営し、不要な家電や家具を地元で売り買いできるジモティーの成長は長期で続くはず。株価は目先調整中ですが、反発のタイミング待ちの状態にあると見ています」(前出・村瀬氏)

年末から2月にかけては感染者の増加に歯止めがかからず、株価が一時的に下落する可能性も高い。だが、春になって暖かくなれば、国民のマインドも変わるはずだ。来夏のオリンピックに向けて、株価のさらなる上昇を期待したい。

『FRIDAY』2021年1月8・15日号より

  • 撮影鬼怒川毅

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