中日コーチ門倉健が保護 飼い犬を角材で「11年間虐待疑惑」画像 | FRIDAYデジタル

中日コーチ門倉健が保護 飼い犬を角材で「11年間虐待疑惑」画像

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角材で愛犬を殴る男性。隣人がその様子を撮影していた(提供画像)
角材で愛犬を殴る男性。隣人がその様子を撮影していた(提供画像)

キュヤーン! キュヤーン!

悲しい叫び声をあげる柴犬。飼い主の男性は、容赦なく長さ1mほどの角材で殴りつける。二度、三度、四度……。犬は身を縮こませ、悲鳴をあげながら殴打に耐える――。

神奈川県伊勢原市で、11年間にわたり70代の男性A氏が、「愛犬虐待」と疑われる行為を行っていた。あまりの惨状に、近隣住民が様子を撮影。動物愛護団体へ画像を持ち込んだ。ペットへの虐待は動物愛護法違反で、明らかな犯罪だ。被害報告を受けた一般社団法人「おーあみ避難所」代表・大網直子氏が語る。

「近隣住民の方は、私たちの団体がテレビで紹介されているのを見て連絡してくれました。その方は11年ほど前に、Aさんが飼いだしたばかりの子犬を壁に叩きつけているのを目撃したそうです。一度だけでなく、日常的に行われていたとか。毎日のように、犬の悲しい鳴き声が聞こえる……。

保健所や警察に通報しましたが、Aさん宅に来た警官は『今後気をつけるよう』注意しただけ。住民の方は『証拠がないと捜査はできない』と言われ、様子を撮影し始めたそうです」

住民は、8年間にわたり撮影し続けた。A氏の行為は、角材の殴打だけでなない。リードについた首輪でムチ打ち、クワを持って威嚇。犬は恐怖から舌をダラリと垂らし、口から泡を吹いて震え続けていたこともある。

「たまたま一回殴っただけ」

恐怖のあまり舌を出して失神する飼い犬。泡までふいている
恐怖のあまり舌を出して失神する飼い犬。泡までふいている

昨年12月9日、動物愛護推進員がA氏の家を訪れた。その報告に、前出の大網氏と行動をともにする一般社団法人「エシカルK」のスタッフは疑問を持つ。同団体の代表は、近鉄や巨人などで活躍し、現在は中日の二軍投手コーチを務める門倉健氏。大の動物好きとしても知られる。夫とともに活動する、妻の門倉民江氏が話す。

「動物愛護推進員が問いただすと、Aさんは『(日常的な虐待は)していない。たまたま一回殴っただけ』という返答でした。しかし画像を見ると、明らかに暴行は常態化しています。12月19日に私がAさん宅へ行き犬を保護。『検査の必要があるので預かります』と言うと、Aさんは問題意識が薄かったのか『いいよ、いいよ。ありがたい』と答えました」

前述のとおり、ペットへの虐待は動物愛護法違反だ。犬の所有権放棄を求め、大網氏や門倉氏らは12月24日に再度A氏の家を訪れる。以下は、その時の主な一問一答。

――ずっと虐待していましたよね。

A氏「しょっちゅうじゃないよ。一回だけ」

――画像を撮っているんですよ。一回だけじゃないでしょう。

A氏「アンタなんかに言われるスジあいはない! 私の“所有物”なんだから」

――動物愛護法違反。告発されてもいいレベルです。

A氏「こんなことを、やらなきゃいいんでしょ。ともかく犬を返してもらいたいね」

――ムリです。あれが愛犬に対する行為ですか。

500万円以下の罰金か5年以下の懲役

首輪のついたリードでムチ打つこともあった
首輪のついたリードでムチ打つこともあった

大網氏や門倉氏の説諭で、A氏はようやく諦め飼い犬の所有権放棄の書類にサインをした。大網氏が語る。

「証拠がなければ警察は動いてくれません。虐待に気づいたら、目撃した方は動画を撮るなど証拠を押さえてください。見て見ぬふりは同罪です。ちょっとした行動で、救える命があるのですから」

大網氏らは、証拠となる画像を持って神奈川県警伊勢原署に相談。同署はA氏への捜査を続けている。大網氏らの救出劇を取材した、ジャーナリストの山路徹氏が解説する。

「19年6月に動物愛護法が改正され、罰則は厳しくなりました。動物へのむやみな殺傷は、以前は200万円以下の罰金または2年以下の懲役だった。しかし改正後は、500万円以下の罰金か5年以下の懲役になったんです。エサをやらなかったり、体調がおかしいとわかっていながら病院につれていかなくても虐待にあたります。

飼い主の方は、ペットに対して重い責任があることをぜひ知ってほしい。個人的には、動物を飼う前に保健所で講習を受けるべきだと思います。適切な飼い方を学んだ証明書がないと、ペットショップで動物を購入できないシステムです。罰則についての意識を徹底し、飼い主が責任感を持たないと、動物への虐待は減らないでしょう」

A氏から保護された柴犬は、現在どうしているのだろうか。門倉氏が語る。

「ウチで大切に預かっています。保護した当初は数年間シャワーも浴びていない状態でヒドい悪臭でしたが、現在はキレイな身体で元気にすごしていますよ。名前はポン太。Aさんとの交渉にも来てくれた主人にも、よくなついています」

今回は画像という証拠があったため、警察も動き「ポン太」は無事保護された。だがこれは氷山の一角。警察庁によると19年の動物虐待件数は105件で、前年から21件増え過去最多を更新している。

角材で殴るのは一度だけではない。殴打のたびに犬は悲鳴をあげていた
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現在は中日コーチの門倉氏の自宅で幸せに暮らすポン太。表情が見違えるように明るくなった
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本来は大人しく人なつっこいポン太。愛くるしい表情で見つめる
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