原監督との関係修復!桑田真澄「巨人コーチに異例就任」の舞台裏 | FRIDAYデジタル

原監督との関係修復!桑田真澄「巨人コーチに異例就任」の舞台裏

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1月12日にオンライン会見を開き桑田氏(右)の入閣を発表した原監督(画像:時事通信社)
1月12日にオンライン会見を開き桑田氏(右)の入閣を発表した原監督(画像:時事通信社)

異例ずくめの就任となった。投手チーフコーチ補佐として巨人「原内閣」に入閣する、OBの桑田真澄氏(52)のことだ。

「背番号73番をいただきました。(同じ背番号をつけていた)恩師である藤田(元司・元巨人監督)さんに恥じないよう、指導者としてエースになれるようがんばっていきたいなと思います」

1月12日にオンライン会見で就任を発表した桑田氏は、笑顔で抱負を語った。プロ通算173勝の大投手の入閣に、同席した原辰徳監督もご満悦の様子。

「新年早々『こいつぁ春から縁起がいい』と。大いに暴れてもらいたい。強い味方、強い同志が加わりました」

すでに巨人の今季コーチ陣は、昨年12月に固まっている。年が明けてからの新加入は珍しい。07年を最後に引退後、一度もプロでの指導経験のない人物の急な抜擢も超異例だ。原監督によると、昨年12月28日に山口寿一オーナーに桑田氏の招聘を相談。1月5日、本人と会い合意にいたったという。そこまで桑田氏の指導能力を評価しているのなら、なぜコーチに招かなかったのだろう。

「球団の上層部が、昔は桑田さんのことを良く思っていなかったからですよ。イメージ悪化のキッカケは、90年に桑田さんと親交のあったスポーツメーカー社員が出した暴露本(『さらば桑田真澄、さらばプロ野球』)でした。桑田さんが、多額の裏金を要求していたという内容です。桑田さんは金品の授受を認め、1ヵ月の謹慎と1000万円の罰金処分を受けました。

さらに親族の不動産投資の失敗などにより、約20億円の借金をしていたことも判明。『紳士の球団』を標ぼうする巨人にとって、前代未聞の大問題になったんです」(スポーツ紙担当記者)

日本一奪還のための「劇薬」

巨人のフロントは、当時から徐々に刷新された。18年から山口氏がオーナーに就任。原監督は全権委任されている。新しい体制が確立し、球団の雰囲気も変わったため、桑田氏のコーチ就任が実現したようだ。

「原監督にとって、2年連続でソフトバンクに4連敗した日本シリーズは屈辱です。悲願の日本一奪還には、投手陣の立て直しが必須。コーチ陣が固まってからも『劇薬』が必要と考え、桑田さんの招聘に動いたようです。

19年にも、主にタレントとして活動していた宮本和知さんや元木大介さんをコーチに抜擢。引退直後の村田修一さんや杉内俊哉さんを、二軍に配置しました。サプライズ人事は、原監督の得意技なんですよ」(同前)

自身の判断で、桑田氏をコーチに招いた原監督。だが両者の関係は、必ずしも良好だったわけではない。

「以前は、愛憎半ばだったと思います。原さんが初めて巨人の監督に就任した02年。桑田さんは全盛期の力を失い、前年は4勝5敗という平凡な成績で引退宣言までしていました。原監督は『来年も一緒にやろう』と説得。桑田さんは期待に応え奮起し、12勝6敗の成績で見事に復活したんです。この年に原監督は『就任1年目で日本一』の偉業を達成しますが、『立役者は桑田』と感謝していました。

一方、原監督の第二次政権の06年にはトラブルもありました。二軍暮らしが続いていた桑田さんが、球団のサイト内にある自身のページ『LIFE IS ART』に退団と『次の登板が最後になる』という趣旨の文章を突如、独断で掲載したんです。桑田さんとしては、調子が良いのに一軍に上げてくれない原監督に不満があったのでしょう。書かれた原監督は面白くない。計画していた引退試合は流れ、『お別れ会』はファン感謝デーで行われました」(球団関係者)

桑田氏は引退後、早大大学院や東大大学院でスポーツ科学を学んだ理論派として知られる。巨人の春の宮崎キャンプにも、毎年のように姿を見せていた。最近は、原監督との関係も良好だったようだ。

「二人がブルペンで話し込む様子は、たびたび目撃されています。原監督は桑田さんの野球を科学するという理論に接し、感銘を受けたのでしょう。過去にトラブルはありましたが、協力を要請したんだと思います。

原監督は、今季で契約が終わる。後継者の育成も重要な仕事です。候補として阿部慎之助・二軍監督や元木大介ヘッドコーチの名前があがっていますが、指導者としての経験が足りない。今季の実績によっては来季、桑田監督が誕生するかもしれません」(同前)

恩讐を越え、15年ぶりに巨人のユニフォームを着る桑田氏。就任会見では「今の時代はテクノロジーの進化がある。科学的根拠をそえて指導したい」と語り、指導には映像やデータを駆使するという。

  • 写真時事通信社

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