「特級の愚か者!」北の新カリスマ・金与正が韓国を再び罵倒の意図 | FRIDAYデジタル

「特級の愚か者!」北の新カリスマ・金与正が韓国を再び罵倒の意図

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党大会では降格となった金与正氏。肩書きは変わっても影響力は逆に増しているようだ(画像:共同通信社)
党大会では降格となった金与正氏。肩書きは変わっても影響力は逆に増しているようだ(画像:共同通信社)

「まったく理解できない奇怪な者たち」

「行動をわきまえない特級の愚か者」

北朝鮮の指導者・金正恩氏の妹・金与正氏が、韓国を激しく罵倒した。韓国の合同参謀本部が「北朝鮮が平壌の金日成広場で軍事パレードを実施した」と発表したこと対し、1月12日に談話を発表。「なぜそんなに首を長くして人の動静を探るために苦労をしているのか」と、嫌悪感を示したのだ。

「与正氏が韓国を罵倒するのは、今回が初めてではありません。昨年5月に脱北者団体が北朝鮮にビラを撒いたさいには、こう罵っています。『人間のクズが人間の真似をして。汚い口で吠え立てる野良犬と同じだ』『悪意に満ちた行為が『個人の自由』だの『表現の自由』だのという美名で放置されるなら、南朝鮮当局は遠からず最悪の局面に陥るだろう』と。

昨年12月にも、与正氏は韓国を批判しました。康京和(カン・ギョンファ)外相(当時)が国際会議の場で、北朝鮮が新型コロナウイルスの感染者が一人も出ていないとしていることを疑問視。康外相に対し、『身の程知らずの批判』『なんの計算もない妄言』と噛みついたんです」(韓国紙記者)

今回の過激な発言は、与正氏の焦りの表れとする向きもある。前2回とは肩書が違うのだ。

「1月12日まで行われていた、朝鮮労働党第8回党大会で与正氏は幹部である政治局委員候補から漏れています。肩書も、第1副部長から副部長へ降格となりました。低迷する経済の責任を負わされ、正恩氏と不仲になっているという情報もあります。存在感が薄まるのを恐れ、過激な発言で健在をアピールしたという見方があるんです」(同前)

バイデン新大統領の影響も

実情は違うようだ。『デイリーNKジャパン』の高英起編集長が語る。

「正恩氏との不仲はありえませんよ。与正氏は正恩氏が心を許せる、数少ない存在の一人ですから。肩書き上の降格には、米国との関係が影響しています。トランプ前大統領時代、米朝関係は比較的良好でした。トップ会談も行われ、『外交の華』として知性的で若い与正氏の役割は大きかった。

新大統領のバイデン政権になり、再び米朝関係が悪化することが予想されます。実際に党大会で正恩氏は『米国は最大の敵』と述べ、極超音速滑走ミサイルの開発を進めるとしていますから。外交でなく軍事優先となれば、与正氏が表舞台に出る必要は無くなります」

過激な発言からも、与正氏が以前と変わらず北朝鮮の最重要人物がうかがえるという。高氏が続ける。

「ポイントは、韓国批判の談話を与正氏個人の名前で発表していることです。対韓国政策では、今後も主導的な地位にあり続けるという意思表示でしょう。肩書に関係なく、彼女が北朝鮮の実質ナンバー2であることに変わりありません」

今後も韓国ににらみをきかし、兄をサポートする与正氏。降格で影響力低下どころか、北の新しいカリスマとして、ますます彼女の重要性は増しているようだ。

  • 写真共同通信社

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