まるで即興漫才!ブラマヨが明かす「俺たちのトークの極意」 | FRIDAYデジタル

まるで即興漫才!ブラマヨが明かす「俺たちのトークの極意」

『ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!~』はこうして作られる

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「『弾話室見てるよ』って言われると、すごくうれしいですね。俺らの面白さが、きちんと伝わってるんやなって思えるので」

自身がMCを務める『ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!~』について、吉田 敬(47)に尋ねると、そう胸を張った。その言葉を聞いて、相方である小杉竜一(47)も深く頷く。

2014年4月に始まったBSフジ『ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!~』は、団塊ジュニア世代の代表・ブラックマヨネーズが“文化人ズ”と名付けられた政治家や学者など様々なジャンルの専門家を招き、「いま起きている問題」を軸に、今後のニッポンがどうなっていくのか考察するアカデミックバラエティだ。

放送開始から6年、同番組を「ホームのような感覚」と語る二人に、フルスロットルでしゃべくりできる場の面白さについて伺うと、思わぬ言葉が出てきた。

まるで即興漫才

「例えばコロナについて学ぼうと思うなら、いまだったら地上波だけじゃなくて、学者がYouTube で話していたりもする。いろんな形で勉強できると思うんですけど、やっぱり笑い、ユーモアがないから見ていると疲れてくるんですよ。『まだ20分しか見てないのに、なんでこんなにしんどいんやろ』って考えると、それは笑いがないからだと。うちらの番組は笑いながら、同時に賢い人からも情報を得ることができるので、その味付けを楽しんでほしい」

『弾話室』は「アカデミックバラエティ」とは名乗っていても、そこはブラマヨの二人。吉田が主張するように、真面目に考えるけれど、肩の力がいい塩梅で抜けるよう、笑いを置いてけぼりにしない。

だが、笑える要素は、決して事前に用意されたものでもない。日本が抱える様々な問題に対して、独自の“心配性”な目線から、吉田が「でもなぁ~」と深掘りし、「だったらこうしたらええんちゃう?」と小杉が合いの手を入れる――その自然に繰り広げられるやり取りは、まるで即興でブラマヨの漫才ができあがっていく様子を見ているかのような痛快な面白さがある。

かつて、『ブラックマヨネーズのずぼりらじお』(2002~2005年/大阪・ABCラジオ)を聴いていたリスナーであれば、フリートークがそのまま意図せず漫才のようになってしまうブラマヨの掛け合いのすごさが分かると思うが、『ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!~』も同様だ。キャッチボールをしているだけなのに、異常に面白い。

「やっていることはあの頃と変わらないかもしれない」と小杉は笑うが、少し間をおいて「足らへん者同士を足していったらそういう風になんのかな」と続ける。

(吉田)「別に掛け合いをやったろうとは思っていないですよ。俺はこう思う、そしたら小杉がこう言うてきた、じゃあ俺はこう思うねんけどって話してるだけというか」

(小杉)「その瞬間は、ほんまに『こいつ何言うてんねん』としか思ってないですよ」

(吉田)「お互いにな」

「こいつ、なに言うてんねん」。双方ともにそう思っているだけ。にもかかわらず、漫才の領域に昇華してしまうのだから、どうかしてるぜ、としか言いようがない。

番組を企画したBSフジ編成局編成部企画担当部長・谷口大二氏に話を聞くと 、「彼らの一番面白いところが際立つのは剥き出しのトーク。その魅力を伝えるには、ストロングスタイルのトーク番組しかないだろうという思いがあった」と制作の背景を明かす。

この日、収録では心身が疲弊していくウィズコロナの日本人について、さまざまな議論が交わされた。その末に、“文化人ズ”の一人であるデビッド・ホセイン(イラン人タレント)の「結局、ショウガが効くと思う」という一石によって議論の幕は下ろされた。知的好奇心を満たしつつ、虚実皮膜論のようなフリーなトークが展開される。まさにストロングスタイルである。

(吉田)「この番組は、超どフリーです」

(小杉)「びっくりするくらい台本がいつも薄っぺらいもんな(笑)。僕らがやってることは地上波もBSも変わらないんですけど、やらないといけないことが地上波は多かったりします。この番組は、僕たちを含めた演者がみんなでボール回しをしているプレー時間が長いから、その心地良さはありますね」

プレー時間という言葉に、隣で耳を傾けていた吉田も首肯する。

(吉田)「自分たちの番組ですけど、楽しみにオンエアを見てますね。見直したときに、『ええ間やな』とか『このボケ、小杉すぐ気づくよなぁ』とか、結構巻き戻して見直しますね」

(小杉)「ははははは!」

(吉田)「他の番組ではそんなことしないです。この番組は、自分たちの良さをきちんと分かってもらえてるなって感じるんですよ」

(小杉)「番組によっては、同じように好きに喋っていても伝わっていないんかなって感じることもありますからね。『あ、あんなに面白いことしゃべったのに、あの部分は使われへんのや』とか。そういうこともありますから、ここのスタッフとは通じ合ってるなと思います」

「俺と小杉のやり取りがめっちゃ面白くても、オンエアを見るとゲストタレントの一言のほうが長く使われたりする」と微苦笑する吉田に、「ブラックマヨネーズのお二人は、本当に自分たちが好きなものしかやりたくないという印象があります」と投げかけてみた。

「別に好きじゃない仕事も……単に『生命時間を売りに行ってるだけ』の仕事もありますよ」と吉田が口にすると、慌てて小杉が「微かな好きはありますよ!」と説明する。

(小杉)「ほんまに大っ嫌いなものはないです。好きの純度の違いはあるけど、ゼロのもんはない。でも、好きなことしかしたくないっていう割合は、まだ他の人より多いかなとは思ってますけどね」

(吉田)「僕らがかかわっている番組は、そういう熱い気持ちでできているものが多い。かなり恵まれているって思いますよ。いい出会いをさせてもらってるなって」

(小杉)「そういう人と出会わへん時期も味わったから、いま思うとかなり恵まれた出会いをしてるんだなと思いますね」

「交通標識」が増える一方のテレビの世界で、二人は『ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!~』はアクセルをベタ踏みできる番組だと語る。では逆に、安全運転を意識することはあるのだろうか?

(吉田)「昔は同じようにどの番組でもすべてアクセルを踏み込んでましたよ。でも、ちょっとちゃうな、と思うところが出てきた。アクセル踏んだ発言でも、使われへんかったり、向こうも望んでないんだったら、『生命時間』を削る必要はないなと」

(小杉)「『生命時間』ってなんやねん(笑)。そんな悲しい言い方しなくてもええやん」

そう考えるようになったのは、M-1チャンピオンになって、東京の番組にたくさん出るようになってからですか? こちらもアクセルを踏み込んで聞いてみた。「そうですね」と切り出すと、吉田は次のように続ける。

(吉田)「大阪でアクセル踏み込んでたときのスタッフと、いまだに仕事をしてますからね。この番組のプロデューサーも大阪時代からの仲ですし、そういう人とつながっている仕事は、自分でもオンエアを楽しみにできる。収録が終わった後におもろかったなと感じて、編集によってより面白さが増している――やっぱりそういう番組は自分らが出ていて、すごい充実感があります。

しかも、弾話室はけっこうな有名な方々が見てくれていて、面白いと言うてくれる。うれしいですよね。その一方で、ひょっとしたら僕らがいま会う人に対して慎重すぎるところがあるかもしれないとも思う」

自分を客観視したとき、自分の仕事に納得できるか否か。「好きなことやらせてもらっているというか、加減なくやらせてもらってる。スタッフもそれを理解してくれている」ため、ホームのような存在だ、と弾話室の魅力を語る。ブラマヨの面白さを、最大積載量ギリギリまで積んで爆走する、『ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!~』は、そんな番組なのだ。

(吉田)「この番組を見ない理由があるとしたら、BS番組だからってところもあると思う。みんな、ほんまにおもろいもんはキー局でやるって思いこんでる部分があるんですよ。でも、地方のクラブにもかわいい子ってたくさんいるじゃないですか? 言っとくけど、BSは、すすきのくらいはいってるぞと(笑)。どこにいても、結局は人が大事やと思う。このチームは、おもろい奴らが集まっている」

密談をしている雰囲気を演出するため、番組は古民家で収録することになったという。日本に風穴を開ける。10畳ほどの弾話室から、ホントにおもろいヤツらの狼煙があがる。

「ブラマヨ弾話室~ニッポン、どうかしてるぜ!~」
BSフジ 毎週日曜日 午後11:30~深夜0:00
https://www.bsfuji.tv/danwasitsu/index.html

  • 取材・文我妻弘崇撮影丸山剛史

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