楽天田中将大 野球史上に残る「公式戦28連勝」の更新は可能か | FRIDAYデジタル

楽天田中将大 野球史上に残る「公式戦28連勝」の更新は可能か

日本記録、MLB記録も上回る「空前絶後」の大記録はどこまで伸びるのか?

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1月30日、楽天への復帰会見を開いた田中将大

新型コロナ禍の混乱もあって、今年のプロ野球はキャンプが始まってもまだ戦力が流動的だが、そんな中でバリバリのメジャーリーガー田中将大の楽天復帰は最近にない大ニュースだ。

田中がNPBに復帰することで、いろいろな記録がクローズアップされるが、「公式戦連勝記録」は、最も注目されるのではないか。

田中は2012年8月26日の日本ハム戦から負けなしの4連勝でこのシーズンを終了。翌2013年は開幕から24連勝と空前の記録を残して、2014年からMLBに移籍した。

2年越しで28連勝したままヤンキースに入団したのだ。

その連勝記録を見てみよう。

2012年
8月26日◯日本ハム(10回3安8三振 自責点0)連勝スタート
9月2日 オリックス(10回6安11三振 自責点0)
9月9日◯西武(9回8安5三振 自責点2)連勝2
9月16日 オリックス(6回7安10三振 自責点1)
9月24日 ソフトバンク(9回7安13三振 自責点1)
10月2日◯ソフトバンク(9回6安5三振 自責点0)連勝3
10月8日 ◯ロッテ(8回4安3三振 自責点0)連勝4

2013年
4月2日 ◯オリックス(7回5安4三振 自責点1)連勝5
4月9日 ◯日本ハム(7回5安6三振 自責点0)連勝6
4月16日 ソフトバンク(7回9安5三振 自責点2)
4月23日 ◯オリックス(8回15安6三振 自責点3)連勝7
5月1日 ◯日本ハム(8回5安10三振 自責点1)連勝8
5月8日◯日本ハム(7回4安7三振 自責点2)連勝9
5月14日 ◯DeNA(8回7三振 自責点3)連勝10
5月22日◯巨人(9回7安8三振 自責点1)連勝11
5月28日 阪神(6回5安6三振 自責点2)
6月3日 中日(9回8安8三振 自責点1)
6月9日◯巨人(7回3安4三振 自責点0)連勝12
6月16日◯阪神(9回6安3三振 自責点0)連勝13

月25日◯西武(7回3安3三振 自責点0)連勝14
7月2日 ◯ロッテ(8回9安6三振 自責点0)連勝15
7月9日◯日本ハム(9回4安7三振 自責点0)連勝16
7月16日◯オリックス(9回5安8三振 自責点1)連勝17
7月26日◯ロッテ(9回5安2三振 自責点2)連勝18
8月2日 ◯日本ハム(9回8安12三振 自責点1)連勝19
8月9日◯ソフトバンク(7回4安8三振 自責点0)連勝20
8月16日 ◯西武(8回5安10三振 自責点1)連勝21
8月23日◯ロッテ(7回6安8三振 自責点0)連勝22
8月30日◯ソフトバンク(7回7安6三振 自責点2)連勝23
9月6日◯日本ハム(9回7安11三振 自責点2)連勝24
9月13日 ◯オリックス(9回10安8三振 自責点1)連勝25
9月21日◯日本ハム(8回4安8三振 自責点1)連勝26
9月26日 S西武(1回1安2三振 自責点0)
10月1日 ◯日本ハム(6回7安5三振 自責点2)連勝27
10月8日◯オリックス(7回4安5三振 自責点1)連勝28

田中は2シーズン、35登板で28連勝を記録した。すごいのは35登板のうち34回の先発登板がすべてQS(Quality Start先発で6回以上を投げて自責点3以下、先発投手の最低限の責任)をクリアしているということ。これも空前絶後の記録だといえる。

この連勝記録は2012年8月26日日本ハム戦の10回完封勝利から始まっている。次の登板も10回完封(味方の援護なく勝ちはつかず)。これができたのは、それぞれ112球、115球と極めて少ない球数で投げることができたからだ。

昨年のNPBの規定投球回数以上の投手で1イニング当たりの球数が最も少なかったのは中日、大野雄大の14.85球(148.2回2207球)だったが、28連勝中の田中は何と13.73球(273回3749球)だった。無駄球がほとんどない精度の高い投球ができたから、田中はこの大連勝ができたのだ。

田中はこの年のロッテとのクライマックスシリーズ第1戦でも完封勝利、巨人との日本シリーズ第1戦でも完投勝利、しかし第6戦では完投するも敗戦投手になっている。

ただポストシーズンの成績は、公式戦にはカウントされないので、28連勝のままでヤンキースに移籍している。

公式戦28連勝は1951年から1952年にかけて巨人の松田清、1957年に西鉄の稲尾和久がマークした20連勝を大きく上回るNPB記録

さらにMLBを見渡しても投手の連勝記録は、ニューヨーク・ジャイアンツのカール・ハッベルが1936年から37年にかけて記録した24連勝だから、これを大きく上回っている。ハッベルは通算253勝、MVP2度獲得した殿堂入りの大投手だ。

ちなみにMLB移籍後の田中は2014年開幕から6連勝(9登板)しているから、日米通算では34連勝になる。

楽天に復帰した田中は2月中旬以降にキャンプに合流するとされている。開幕には間に合うのではないか。

今季の楽天は、涌井秀章(通算144勝)、岸孝之(132勝)、田中将大(99勝)、則本昂大(85勝)とNPBを代表する先発投手がそろい踏みする。田中もその一人として開幕カードか次のカードでマウンドを踏むだろう。どれだけ連勝を積み上げることができるだろうか?

ジャンルは違うが、田中の「公式戦28連勝」は、大横綱双葉山の「69連勝」に匹敵する大記録だ。8年ぶりの日本でのマウンドに注目したい。

  • 広尾 晃(ひろおこう)

    1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイーストプレス)、『球数制限 野球の未来が危ない!』(ビジネス社)など。Number Webでコラム「酒の肴に野球の記録」を執筆、東洋経済オンライン等で執筆活動を展開している。

  • 写真時事通信社

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