バイデン大統領が溺愛する次男の「おバカ息子」伝説
アメリカ第46代大統領の次男 新政権の「アキレス腱」なのか、それとも「支持率に貢献」しているのか
新大統領の次男は、数々の「バカ息子」エピソードを持っている。
1月21日に新アメリカ大統領に就任したジョー・バイデン氏(78)は前妻と1歳だった長女を交通事故で亡くし、政治家だった長男にも先立たれている。そんな彼が溺愛しているのが唯一生き残った次男のハンター・バイデン氏(50)だ。
弁護士兼実業家のハンターには大統領選の最中からビジネスにまつわるさまざまな疑惑がかけられてきた。しかしそれ以上に注目を集めているのが、彼の乱れたプライベートである。
「ハンターは最初の妻との結婚中に、亡くなった実兄・ボーの未亡人と不倫をしていたのです。『兄の死後、お互いを支援するうちに価値観を共有して交際に至った』とインタビューで語っています。結局ハンターは前妻とは離婚し、’18年に婚姻関係にない別の女性に子供を一人産ませて兄の未亡人とも破局。その翌年には現在の妻メリッサと結婚しています。
問題視されているのは女性関係だけではありません。’14年には、薬物検査でコカインの陽性反応が出たため米海軍予備役を除隊処分になっている。また、匿名でアルコール依存症の治療に参加していたことも明かしています」(国際ジャーナリスト・山田敏弘氏)
もちろん、かねてから取り沙汰されていた、『ウクライナ疑惑』と『中国疑惑』の追及も終わったわけではない。
「ハンターは’14年にウクライナの天然ガス会社の取締役に就任し、5年に亘(わた)って毎月約5万ドルの報酬を受け取っていました。また、中国のエネルギー企業の幹部がハンターに2.8カラットのダイヤを贈り、関連会社は彼の法律事務所に約500万ドルを送金していることが、米上院共和党の調査で明らかになっています。
バイデン氏が大統領に就任した今、とくに中国企業との密接な関係が、改めて問題視されています。ハンターを通して、スパイがアメリカに潜り込む可能性を危惧(きぐ)しているのです」(『ウォール・ストリート・ジャーナル』記者・ジェームズ・アレディ氏)
どうしようもないエピソードに満ちたハンターだが、実は彼の存在が、バイデン大統領の支持拡大に貢献したという見方もある。
「ハンターの素行があまりにも悪いことで、大統領はアメリカ国民の共感を集めた可能性があります。〝バイデン氏はバカ息子を持ったことで、一般の家庭が抱えるような悩みを理解している〟と感じ、彼に親近感を覚える人は大勢いるはずです」(前出・山田氏)
お騒がせ次男は新政権の〝アキレス腱〟か、はたまた意外な〝助っ人〟か……。

『FRIDAY』2021年2月12日号より
写真:アフロ