突然の辞任表明 愛知県弥富市長が「月を見ながら愛人と路チュー」
市民は怒っている! 服部彰文市長71歳と”愛人”Aさんを直撃
中秋の名月が田んぼに実った稲穂を照らす夜、一組の男女が白壁の住宅から出てきた。二人は固く手を握り合い、月の美しさに目を細めながら近くに停めてあった男性の車へ。男性が運転席に乗り込もうとすると、女性が甘えるように顔を突き出す。3秒ほどのお別れの路上キス。男性が車に乗り込みゆっくり走り去るのを、女性は手を振って見送った――。
幻想的な夜に女性との逢瀬を楽しんだこの男性は、愛知県弥富(やとみ)市長の服部彰文氏(71)だ。同市の生まれで’07年から無所属として現職。市長を3期務め、来年2月の選挙で4期目を目指している。
「市長は明治大学商学部を卒業後、大手スーパー『ユニー』などでのサラリーマン生活を経てから、弥富市議などを長年務めた親族のバックアップで市長になりました。性格は短気で、サラリーマン時代からよく失敗した部下を『能力がない!』と言って叱っていたそうです。奥さんは中学時代の同級生で、結婚生活は40年以上。確か40代の息子さんが2人いたと思います」(弥富市役所職員)
平日の昼間にも密会
本誌は服部市長に、女優の吉田羊に似た愛人がいるという情報を得た。取材開始早々、本誌記者の前で繰り広げられたのが冒頭の”路チュー”現場だった。お相手の女性は何者だろうか。
「近隣の市に住む主婦のAさんです。娘さんは4~5年ほど前に、弥富市が選ぶ『ミス弥富金魚』(弥富市は金魚の生産量が全国一)に選出されました。それがきっかけでAさんと市長は知り合い、男女の仲になったと言われています。市長との関係が影響したか不明ですが、Aさんは1~2年前に離婚しました。最近では頻繁に密会し、多い時には週に4日は会っているようです」(前出・市役所職員)
この言葉通り、本誌は市長がAさん宅を訪れる姿をたびたび目撃している。大半が仕事を終えた夜だが、時には平日の昼間、公務時間中に2時間ほど訪問していたこともあった(5枚目写真)。
弥富町長(弥富市は’06年の合併までは町)を20年務めた、佐藤博氏が憤(いきどお)る。
「服部市長のせいで、市政は停滞しています。口先のパフォーマンスばかりなんです。例えば市庁舎を新たに建設するという計画を立ち上げ用地買収しようとしたまではいいが、値段を明確に設定していなかったため地主からカネをふっかけられ市は多額の損害を被りました。また市長は立候補時に『市長歳費(給料)を20%カットする』と言っていたのに、1期務めた後には公約を破り増額。月に92万円以上もらっているんです。その上さらに、不倫をしているとしたら言語道断。市のトップにいる資格はありません」
服部市長は自身の行動を、どう釈明するのだろうか。Aさん宅から出てきたところを直撃した。
――先ほどまでご一緒だった女性とは、どんなご関係ですか。
「知人です。(少し間を置いて)ちょっと相談事があったから……」
――愛人関係ではありませんか。
「そういう範疇(男女関係)ではないです。相談に乗りました」
――それにしては親密に見えますが。
「そう見えたのは、おたくらの取り方ですから」
後日、Aさんにも話を聞いた。
――市長とどんなご関係でしょう。
「母の介護を自宅でしているので、この間も様子を見に来てくださいましたけど。ホント、家族と知り合いなので」
――手をつながれたり、別れ際にキスをされる姿も見かけました。
「そういうのは見かけてないと思います……。そういうのはないと思います……」
本誌記者の質問が終わると、Aさんは小さくこうつぶやくのだった。
「もう二人も終わった……」
弥富市長の不倫スキャンダルは、一地方の問題ではないようだ。地方行政に詳しいジャーナリストの若林亜紀氏が語る。
「地方に限らず政治家は、選挙さえ乗り切れば何をしても許されるという空気があります。時間的にも自由になりチェック機能もなく、モラルが低下しがちという構造です。さらに市政から県政、国政へとステップアップする政治家も多く、国全体の腐敗にもつながっているのです」
地方の小さな腐敗を、見逃してはいけないのである。








PHOTO:川柳まさ裕 花井知之