振り返れば名作ドラマに必ずいる…女優・江口のりこの存在感 | FRIDAYデジタル

振り返れば名作ドラマに必ずいる…女優・江口のりこの存在感

見ているだけで、やる気元気勇気が湧いてくるような、名バイプレイヤー!

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
江口のりこ(写真:産経ビジュアル 2013年)

女優・江口のりこの勢いが全く止まらない。ドラマ、映画、CMと毎日のように彼女の姿を見かけるようになった。ひょっとしたら、主役級の俳優よりも多く露出をしているのではないかと思う。

冬ドラマに至っては2作品にレギュラー、そのほかにも多数出演という、記録とも言える活躍ぶり。時代が彼女に追いついたのか、彼女が時代に乗っかったのかは定かではない。でも見ているだけで、やる気元気勇気が湧いてくるような、名バイプレイヤーぶりについて振り返ってみたい。

ありったけの敬意を込めて“啖呵ののりこ”と呼びたい

江口がこの冬に出演している作品のひとつに『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系)がある。池脇千鶴が演じる冴えない会社員・笛吹新(40歳)が、超熟女バーのホステスとしてバイトをしてから、人生を輝かせていく物語。主演女優が美しくないところからスタートするという珍しい展開、久々の“ちぃちゃん(池脇)”によるドラマ主演と話題に尽きることがない。深夜ドラマにしては異例の人気を呼んでいる。

この作品で江口は主人公が昼間勤務している物流倉庫のチームリーダー、浜田スミレ役。ぶっきらぼうだけど、仕事を愛していて誇りを持って働いている。言ってみれば、新と同じく、夢と希望に溢れていないアラフォーだ。ここでの江口による啖呵を切る演技に、毎週胸をドッカンドカンと打たれている。

第三話では同僚や上司に対して

「バカか、あんたは!」
「大体、(本部からの)出向組は文句ばかり言って、社員でいることのありがたみを分かっていない!」
「毎月給料もらえることに少しは感謝しろ!」

言っていることは間違っていない。仕事上ではなるべく触れないでいる方が賢いとされるようなゾーンを、容赦無く突っ込んできた。第四話でも早期退職を促す、ダメ男上司に

「マニュアル通りに言うんじゃないよ!」

と一喝。個人的に彼女の演技の“うま味”だと思う、よく伸びて通る声量がセリフに重みを持たせている。怒鳴ってきた後にスッキリするようなちょっとした爽快感がある。いい、とてもいい。

1クール、数作品に出演。そのエネルギーは一体どこから

“運気上昇”という現象が実在するのなら、江口にとって2017年がその時期に当たるのかもしれない。2002年のデビュー以降、急に露出が増え出した2016年。そしてがっちりと視聴者の印象に残ったのが『黒革の手帖』(テレビ朝日系・2017年)で演じた、堂林京子役。資産家の令嬢として、お見合いの末に政治家の妻になった。夫は超絶美女の銀ホスと関係があることを知ると、じわっと嫉妬して、自分の容姿と比べて、コンプレックスを持つ。

それでも自分には生まれ持った権力があると強かさを見せる。作品から美しくない、見た目は非凡と言われているような役なのに、きっちり演じ切っていた様子に小さく感動させられた。

そこからたったの4年間を経て、彼女はものすごく美人になっている。肌も髪の毛もツヤがある。こういうことを書くと、安っぽさが生まれそうだけど、これは作品で見つけてしまった紛れもない事実であり、偉業だと思う。

このことを改めて実感したのが放送中の『俺の家の話』(TBS系)で演じている能楽一家の長女・長田舞役。脚本家・宮藤官九郎からの絶妙なギャグセンスを求められる演技をなんなくクリアしている江口。長瀬智也と永山絢斗というイケメンが兄弟という設定なのに、違和感がない。むしろ馴染んでいる。ロバートの秋山と夫婦で、ジャニーズJr.の子どもがいるのはちょっと笑ったけれど、これも世間から注目を集めて“見られる意識”で得た賜物だ。

これからどんな役を演じるかは分からないけれど、きっと彼女は変幻自在に色を変えて物語に飛び込んでくる。“サバサバ”“歯に衣を着せない物言い”“動じない”。そんなパブリックイメージのままに、演技で作品をキュッと引き締める。

この冬『オリガミの魔女と博士の四角い時間』(Eテレ)、『LIFE!~人生に捧げるコント~』(NHK総合)にも出演をしている江口。天井なしの“運気上昇”はまだまだ続く。

  • 小林久乃

    エッセイスト、ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなど。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事を多数持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には15万部を超えるベストセラーも。静岡県浜松市出身、正々堂々の独身。女性の意識改革をライトに提案したエッセイ『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)が好評発売中。

  • 写真産経ビジュアル

Photo Gallery1

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事