眞子さまの結婚について皇室取材60年のジャーナリストが思うこと | FRIDAYデジタル

眞子さまの結婚について皇室取材60年のジャーナリストが思うこと

渡邉みどりさんが愛を込めて語る「皇室の結婚」

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2017年9月3日、眞子さまと小室さんの「婚約内定記者会見」。輝くような笑顔が印象的だった 写真:代表撮影/ロイター/アフロ
2017年9月3日、眞子さまと小室さんの「婚約内定記者会見」。輝くような笑顔が印象的だった 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

「眞子さまと小室圭さん、結婚なさったらいいと思うの。美智子様も『結婚は自分の意志で決めるもの』と、ずっとおっしゃっていますし」

そう話すのは、皇室ジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさん。1959年(昭和34年)の美智子様のご成婚以来、60余年に渡り、皇室を取材している。

「ただし、条件がひとつだけあると思います。それは、お金のこと。結婚に際して支給される一時金、この1億円を受け取らず、どこかに寄付をするなりして、若いふたりが、自分たちの力で『生活』を立てていく。それならば、この結婚をみんな祝福できると思うんです」

「婚約者」である小室さんには、母の借金問題が明るみに出て以降、「派手な生活ぶり」や「中学高校時代のいじめ」など厳しい報道が続いている。本人はアメリカに留学してしまい、眞子さまはおひとりでこのバッシングを受け止めて、耐えているようにもみえる。

成人皇族として海外公務も。ブラジル・日本人移民110周年記念式典での眞子さま 写真:ロイター/アフロ
成人皇族として海外公務も。ブラジル・日本人移民110周年記念式典での眞子さま 写真:ロイター/アフロ

皇室の結婚は、時間がかかるもの

「眞子さまがご婚約内定の会見をなさったのは20179月。それから3年あまりたちます。でもね、これを『永すぎた春』のようにいうのは、私に言わせればちょっと違うんですよ。もともと、皇室の結婚は時間がかかるものなんです。

1986年、皇太子だった徳仁親王が「小和田雅子」さんと出会って、熱烈なラブコールを重ねて。出会いからご成婚に至るまで7年かかっていますでしょ。

美智子様のとき、当時皇太子だった明仁親王がテニスコートで出会った「正田美智子」さんと結婚したいと意思表示なさってから、ご成婚までは2年。けれどもそのときは皇族方が猛反対なさった。今では想像しにくいかもしれないけれど、それはそれはたいへんな騒ぎでした。

そんなバッシングを超えて、ご結婚なさった。そして空前のミッチーブームになりました。ご苦労もあったと思いますが、昭和から平成、今にいたるまで、おふたりの固い信頼、絆は続いています」

2018年12月23日、当時の天皇陛下の85歳の誕生日に勢揃いしたご一家。3組のご夫妻、それぞれの「愛」が見えるよう 写真:Shutterstock/アフロ
2018年12月23日、当時の天皇陛下の85歳の誕生日に勢揃いしたご一家。3組のご夫妻、それぞれの「愛」が見えるよう 写真:Shutterstock/アフロ

その美智子様はつねづね「結婚は自分で決めるもの。私もそうでしたら」とおっしゃっているという。

「秋篠宮と紀子さまのときもそうでした。学習院のキャンパスで知り合ったおふたりは、逢瀬の機会も多くていらして。サークル活動やグループでの活動を通じて、どんどん親しくなっていった。若いふたりの結婚に、当時の天皇も美智子様も、とくに反対はなさらなかったのです」

交際当時、グループで赤坂御所にあるテニスコートでテニスを楽しんだ後は、近くにある外苑前のレストランで食事をするのが「いつものコース」だった。食事のあと、お仲間と別れる際、

「みなさんはこちら側、赤坂御所に帰る礼宮さま(当時)は向こう側で、お別れの挨拶をなさる。そのとき、紀子さまはなぜか礼宮さまのお隣に立っているんです」

そして、帰り道の外苑前の銀杏並木で、じっと抱き合っていらっしゃる若いおふたり…。

「眞子さまのご両親も、そうして愛情を育まれたんですね」

2020年、新年一般参賀で皇居のバルコニーに並んだ秋篠宮一家。ご両親の「愛」に包まれて育ったプリンセスの横顔がまぶしい 写真:Natsuki Sakai/アフロ
2020年、新年一般参賀で皇居のバルコニーに並んだ秋篠宮一家。ご両親の「愛」に包まれて育ったプリンセスの横顔がまぶしい 写真:Natsuki Sakai/アフロ

民間に嫁ぎ、仕事をもって生きるという選択

幼いときから注目を集め、つねに気品のあるふるまいを求められてきた皇族。女性皇族は、成人すると結婚というかたちで、「家」を離れることになる。

「天皇の妹である黒田清子さまのご結婚は2005年。もう15年になるんですね。民間に嫁がれて、マンションで暮らしていらっしゃる。清子さまは大学を卒業後、お仕事をもっていらっしゃいます。山階鳥類研究所の非常勤研究助手になり、『労働対価による給与を得た史上初の内親王』になったんです。

現在は伊勢神宮祭主、夫の黒田さんは都庁にお勤めで、いわば共働き。そんななか、ご実家である美智子様のところにも、しばしば訪れています。

この清子さまは、ほんとうによくできた方で、お仕事をもちながらも、ご実家のあれこれに心を配り、さらに姪である眞子さま佳子さまとも、とても親しくしています。じっさいふたりは清子さまを「ねえね」と呼んで慕っています。結婚についても、なにかアドバイスをしているかもしれません。

眞子さまも清子さまと同じように、仕事をもって、結婚生活を営むことができるんじゃないかしら」

民間に嫁がれた清子さまの生活をみて、プリンセスたちは「将来の自分の暮らし」を考えているかもしれない。

「皇族の結婚は『さらっと決まらなくて当たり前』な部分もあるんです。けれども、美智子様の『結婚は自分で決めるもの』という方針、そして、秋篠宮ご夫妻のご結婚までのみちのりを考えたとき、眞子さまと小室さんの結婚も、なさればいいんじゃないかと思いますよ。

若くて意欲のあるふたりが愛によって結ばれ、自分たちの力で生活を立てていく様子は、国民にとっても励みになるのではないでしょうか。小室さんがどういう方か、お母さまがどうなのか。難しいことはあるように見受けられますが。なにより結婚は当人たちのもの。私は、この慶事を喜びたいと思います」

眞子さまも、ご自身の決意をもって幸せを手に入れてほしい。

2017年5月17日、「眞子さまご婚約へ」の報を受け、記者の質問に答える小室圭さん。若く快活な青年として、多くの人の心を掴んだ 写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ
2017年5月17日、「眞子さまご婚約へ」の報を受け、記者の質問に答える小室圭さん。若く快活な青年として、多くの人の心を掴んだ 写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

<渡邉みどり:ジャーナリスト。文化学園大学客員教授。1934年、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、日本テレビ放送網に入局。報道情報系番組を担当。美智子様のご成婚報道以来、皇室を取材し続ける。『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』(こう書房)、『美智子さまあの日あの時』(講談社)など著書多数>

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