BTS「ダイナマイト」に隠された、踊りたくなる絶妙な仕掛け | FRIDAYデジタル

BTS「ダイナマイト」に隠された、踊りたくなる絶妙な仕掛け

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アメリカン・ミュージック・アワード(2020)出演時のBTS 写真:ABC/AFP/アフロ

BTS「Dynamite」の世界的ヒットの要因として、MV、メイキング、メディア出演映像、プラクティス動画など、1曲に対するWEBでのコンテンツの種類と数の豊富さが挙げられる。

さらに複数のSNSでの情報発信はもちろんのこと、専用ファンアプリWeverseやV LIVEでメンバーとファンが直接交流できるプラットフォームを提供し、熱狂的なファンを育てるコンテンツ戦略は、世界を見渡しても、所属事務所であるBig Hit Entertainment(以下、BH)の右に出るものはいない。BHが実際にどんなコンテンツを展開しているのか、ダイナマイトで検証してみよう。

動画サイトの人気コンテンツ「踊ってみた」を公式が先導

「Dynamite」の爆発的なヒットを受け、2020年年末からSNSで急増しているのが、芸能人やアーティストによる「Dynamite」のダンス動画。楽しそうに踊るMVを観たら、ダンス好きな人もそうじゃない人も、真似してみたいと思うのはごく自然なことだ。

でも、MVはダンスがないシーンもあって、全体がよくわからない。そこで注目されているのが、プラクティス動画だ。

この動画では、固定アングルでダンスのみをフルで見ることができるので、練習にピッタリ。特にBTSを真似したダンス動画がブームになっている今、動画再生数を伸ばしている。

[CHOREOGRAPHY]BTS Dynamite Dance Pracrice

「Dynamite」のノーマル振り付け。

ちなみに、このプラクティス動画も1種類ではない。各TV放送局で披露されたアレンジパフォーマンスについても、一部プラクティス動画が公開されている。その代表的なものが、2020 MMAで行った6人のパフォーマンス。

[CHOREOGRAPHY]BTS 2020 MMA Dynamite Dance Pracrice

 

「Dynamite」を踊る人がたくさんいることに対して、メンバーは「『Dynamite』の振り付けは、自分たちの曲の中でも比較的簡単なものだから、真似しやすいと思います」と発言している。2020年7月13日に放送された日本テレビの朝の情報番組「ZIP!」のSHOWBIZコーナーに出演したBTSは、桝太一アナウンサーの「Dynamite」を観て一瞬静かになってしまったが、すぐに枡アナのダンスを真似っこ。そして、動きがぎこちない桝太一アナウンサーにアドバイスを送った。その時のJ-HOPEの言葉は、すべての「Dynamite」真似っこさんに元気を与えてくれるので紹介しよう。

「実力はさておき、ダンスは楽しめばいい。だから楽しんで踊れば、なんの影響も受けることなく、美しいダンスが生まれると思います」ーーby J-HOPE

「歌ってみた!」も仕込み済み

もう1つ、「Dynamite」リリース直後の2020年8月23日に公式がYouTubeにアップしていたコンテンツが、BTS Sing Dynamite with me企画。読んで字のごとく、「Dynamite」を一緒に歌おう♪ という内容だが、映像の破壊力がスゴイ。なのにMVほど再生数が伸びていないのは、MVの人気に押されてコンテンツが埋もれてしまっただけのような気がするので、改めて紹介。メンバー1人ひとりが撮影したセルフィー映像で一緒に歌える、デート感満点の映像。

BTS Sing Dynamite with me:7人バージョン

Sing Dynamite with me-JIMIN

Sing Dynamite with me-JUNGKOOK

Sing Dynamite with me-RM

Sing Dynamite with me-SUGA

Sing Dynamite with me-J-HOPE

Sing Dynamite with me-V

Sing Dynamite with me-JIN

7人7様に美しい顔をずっと映している眼福映像だが、見比べるとそれぞれ性格の違いがわかっておもしろい。愛嬌しかないJIN、かわいい顔とかっこいい顔を交互に見せてくれるJIMINやJ-HOPE、JUNGKOOK、ひたすらクールなRM、自分のパートだけ歌うV、笑顔で歌うSUGAなど、ステージとも収録とも違う、メンバーの表情がたっぷり。

このシリーズ動画には、Big Hitレーベル所属のTOMORROW X TOGETHER(TXT)、GFRIEND、ENHYPENなどのアーティストが出演したバージョンも公開中。

Sing Dynamite with me (feat.Big Hit Labels)

そして歌詞を覚えていない、上手く歌詞が合わないという人は、コロンビア レコードが公開しているリップシンクガイド動画を参考に練習してみよう。

Lip Sync Guide

SNSで日常を共有しファンと交流

BHは、YouTubeに限らず、TwitterやInstagram、Weverse(公式ファンサイト)で、積極的に制作の裏側や素のメンバーの様子を映像で次々と配信。バラエティ配信番組「Run BTS!」や旅番組「BON VOYAGE」(新型コロナウイルス感染拡大の影響で海外ロケが行えないため、現在は「In the SOOP」というタイトルで配信)など、複数のタイトルで彼らの日常を発信し、ファンに親近感を抱かせることに成功している。

これらの映像は、BHの子会社beNXが運営するアプリWeverseで無料または一部有料で公開されている。さらに、日本では円盤化されていないオンライン・ライブ公演「BTS MAP OF THE SOUL ON:E」のアーカイブなど、同アプリでしか視聴できない有料コンテンツも充実。MVでハマったファンを逃さず、さらに深く長く楽しめる大量のコンテンツを提供し続けているのだ。

特にWeverseでは、アーティストへ直にコメントを送ったり、アーティストがアップした写真についてコメントできたりと、より近い距離で触れあえるようになっている。運が良ければ、投稿したコメントに対して、メンバーがリアクションしてくれることも。タップするだけで、韓国語を英語と日本語に翻訳する機能もあり、手軽に楽しむことができるファンライクな仕様となっている。

ARMYたちもそれぞれSNSを使って積極的に情報を共有・拡散しており、Weverseにアーティストからの写真やコメントが上がると、他のSNSを通じて瞬く間に情報が広がる。こうして体験を共有することでBTSとARMY、そしてARMY同士の絆も深まっていき、それが特有のファンダムを作っているのだ。

2020年11月に発売されたアメリカの雑誌「エスクァイア」のZOOMインタビューで、RMが「新型コロナウイルスがなければ、『Dynamite』は存在していなかっただろう」と発言している。またJINは「僕らは、癒しや慰めのメッセージをファンに届けようとしていた。『Dynamite』は、世界的ヒットを目指していたわけでない」とも言っており、メンバーにとって「Dynamite」のヒットは嬉しい誤算のよう。その証拠は、曲のタイトルロゴの中にある。

往年のARMYのみなさまにはおなじみかもしれないが、「Dynamite」からファンになった人に説明しよう。良く見ると、DYN”ami”TEと”ami”文字だけが小文字になっている。”ami”は、メンバーたちがARMYに呼びかけるときに良く使う言葉なので、ARMYへの愛をタイトルに込めたと解釈できる。

こんなニクい心遣いができるのも、BTSの大きな魅力。2021年も彼らがどんな活躍を見せてくれるのか、どきどきとワクワクが止まらない。

  • 取材・文中村美奈子写真アフロ

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