新人を正座させ公開説教…阪神・西勇輝を一変させたあの事件 | FRIDAYデジタル

新人を正座させ公開説教…阪神・西勇輝を一変させたあの事件

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ぜんそくのためキャンプを早めに切り上げた西。後輩を指導しようという意識が吉と出るか凶とでるか(画像:共同通信社)
ぜんそくのためキャンプを早めに切り上げた西。後輩を指導しようという意識が吉と出るか凶とでるか(画像:共同通信社)

昼下がりの沖縄・宜野湾のドーム内。阪神のルーキー2投手が、神妙な顔つきで正座している。ドラフト2位の伊藤将司(24、JR東日本)と同3位の佐藤蓮(22、上武大)だ。

2人を注意したのは、エース西勇輝(30)である。2月13日、トレーニング器具のザツな扱い方や落ちているゴミを無視する態度に、報道陣のいるドーム内でたまらず叱責したのだ。スポーツ紙は、翌日「公開説教」を大々的に報道。練習後、西は記者たちにこう語っている。

「今は誰も言う人がいないから。『1年目だったらこういう行動が社会人として大事じゃない?』って(伝えた)。『荷物が散らばってるのに新人が帰っていいの?』とか、去年なら(藤川)球児さんが言ってくれただろうなって思い出して。(自分は)先輩が『嫌われてもいいから』って言ってくれる人が多かったので。同じように言ったほうがいいと思いました」

「公開説教」された伊藤は、「新人なので目配り気配りをしっかりしていこうと思います」と殊勝にコメント。佐藤も「新人としてどうあるべきか話してもらいました」と語った。だが、西の行動を疑問視する向きも多い。

「大勢の記者や選手がいる前でルーキーを正座させ説教するのは、パワハラととらえかねられません。西は藤川球児さんを引き合いに出しました。でも、球児さんは報道陣の前で後輩を叱ることはなかった。個別に呼んで注意し、必ずフォローもしていました。西は目立ちたがる傾向がある。若手への影響力をアピールするためのスタンドプレーで、新人選手が萎縮しないか不安が広がっています」(球団関係者)

オリックス時代の難交渉

プレー以外で西のパフォーマンスが目立つのは、今回だけではない。オリックス時代には、こんな騒動があった。

「18年オフに国内FA宣言した際、契約交渉の場で『メジャー移籍』をにおわせたんです。これはオリックスの先輩・金子千尋が、14年オフにFA宣言した時と同じやり方。ポスティングによるメジャー挑戦を要望し、交渉金額は高騰しました。金子は結局、4年24億円(推定)という破格の条件で残留します。西のメジャー移籍も物議を醸しましたが、オリックスはマネーゲームに乗りませんでした。4年10億円の提示にとどめ、西の阪神移籍が決まったんです」(スポーツ紙担当記者)

別の見方もある。今回の「公開説教」は、西がチームリーダーとして自覚を持ち始めた表れと評価する声だ。キッカケは、昨夏発覚した自身のスキャンダルだった。

「昨年7月に『週刊文春』が報じた不倫密会です。緊急事態宣言中の5月に滋賀県内でゴルフし、三重県で女性と不倫していたとか。『文春』発売直後の中日戦で完投勝利をあげると、西はお立ち台でファンにこう謝罪しました。『自分のプライベートのことで、大変大事な時期に迷惑をかけて申し訳ありませんでした』と。家族にも『自覚に欠けていた』と、しっかり謝ったそうです。

それからですよ。西が若手投手に厳しい態度を見せるようになったのは。己の行動を戒め、若い選手の模範とならなければダメだという意識が強まったのでしょう。本人は『ヒール役になってもかまわない』と話しています。藤川や福留孝介など、いるだけでチームに緊張感をもたらしたベテランがいなくなった影響も大きい。確かに西には、目立ちたがり屋の気質があります。ただ自分のことだけではなく周囲に気を配るようになったのは、不倫トラブルの反省を踏まえてのことだと思います」(同前)

単なるスタンドプレーなら、批判されても仕方がない。だが覚悟のうえで新人を「公開説教」したなら、話は別だろう。心の持ちようは、今季の成績と西への若手選手の態度に反映されるはずだ。

  • 写真共同通信社

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