おいでやすこがの野望「次に狙うは『キングオブコント』優勝」 | FRIDAYデジタル

おいでやすこがの野望「次に狙うは『キングオブコント』優勝」

スペシャルインタビュー!M-1グランプリで大波乱を起こしたピン芸人・おいでやす小田(42)とこがけん(42)の即席コンビ

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おいでやす小田:写真右。京都府京都市出身。’16年から5年連続で『R-1ぐらんぷり』決勝に進出した実力者。フリップ芸が得意。 こがけん:左。福岡県久留米市出身。2度コンビを結成するも解散、以来ピン芸人に。慶應大学商学部卒というインテリな一面を持つ
おいでやす小田:写真右。京都府京都市出身。’16年から5年連続で『R-1ぐらんぷり』決勝に進出した実力者。フリップ芸が得意。 こがけん:左。福岡県久留米市出身。2度コンビを結成するも解散、以来ピン芸人に。慶應大学商学部卒というインテリな一面を持つ

『M−1グランプリ2020』決勝で大波乱を巻き起こしたのは、ピン芸人同士で結成した即席コンビ、『おいでやすこが』だった。二人がその反響を話す。

おいでやす小田(以下、小田)「正直、どれほど反響があったかわからないんです。ファンはSNS上で大喜びでしたけど」

こがけん「コロナで芸人同士も楽屋が別になり、先輩芸人や同期から直接お祝いや労(ねぎら)いを言われる機会がなかったので、実感が湧(わ)きません(笑)。これからも地道に顔を売っていかなきゃいけないと思っています」

結成1年目で挑んだ’19年大会は3回戦敗退で、大会中はほとんどノーマーク。しかし、昨年は〝ダークホース〟として出場し、決勝では全組中最高得点で1st ラウンドを突破し、準優勝を果たした。

こがけん「2回戦が終わったあと、各コンビで感想VTRを撮影されるんですけど、僕たちのだけはどこにも使われなかった。どうせ決勝にも残らないだろうと思われて、失(な)くしたんじゃないかな」

小田「ホンマ、どこにいったんやろうなアレ(笑)。でも、注目度が低かったからこそ、初めて見るお客さんに対しては、ネタのインパクトが強かったのかもしれない。1回戦からコソコソと1本のネタだけで勝ち上がりましたからね」

二人はともに『R−1ぐらんぷり』決勝に進出するなど、ピン芸人としても芸歴10年以上の実力派。にもかかわらず、改めて新コンビを結成した経緯は案外〝軽い〟ものだったという。

小田「きっかけは’19年に大宮ラクーンよしもと劇場での、ピン芸人に別の芸人がツッコミを入れるというイベントでした。ペアはくじ引きで決めるんですけど、そこでこがけんを引いたんです。こがけんのネタに大声でツッコミを入れたら、エラいウケまして。その話を妻にしたら、『今年の賞レースどうするの? こがけんと出たら?』と言われ、ホンマや、と思って、すぐに電話したんです」

こがけん「僕ももともとは漫才志望で、コンビの経験もあるので、『お、M−1出れんじゃん!』くらいの感じでOKしました。次につながる結果(3回戦)も残すことができたし、棚ボタでしたね(笑)」

おいでやすこがのネタはボケ担当のこがけん(42)が〝メロディーは知っているけど歌詞がヘンな曲〟を歌い続け、小田(42)が〝シャウトツッコミ〟を入れるというもの。単純明快ながらも、独特な世界観に引き込まれる。『M−1』で披露した歌ネタの誕生秘話を二人が明かす。

小田「ボケはボケ、ツッコミはツッコミで決定権がはっきり分かれているので、やりやすいんですよね。正式なコンビじゃないし、ピン芸人同士だからネタに関しては思ったことをバンバン言えるんです。それは他のコンビ芸人ではおそらくできない僕らの強みです」

こがけん「あの歌ネタだって、ライブで披露するつもりはなかったんです。トーク場面とかで使える一芸くらいに考えていました。でも、ネタ会議中に〝よく聞いたら歌詞がヘンな曲〟をとりあえず小田さんに聞かせてみたんです」

小田「オモロイやんってなって、追加で作ってもらって、ネタが完成しました」

こがけん「歌ネタだから、漫才中にメロディーと歌詞がゴチャゴチャになりそうになったときはありますね。存在しない曲だし、知ってるメロディーに僕が勝手に適当な歌詞をつけてますからね。だから、ネタ合わせの声を録音して忘れないようにしてます」

どうする?今年の賞レース

おいでやすこががこのまま正式にコンビになる可能性はあるのか。

小田「100%ないです。別にこがけんが嫌だってことはないんですけどね(笑)」

こがけん「いやぁ、この姿勢の人をこじ開けるのは無理ですね」

小田「そもそも僕がコンビに向いてないんですよ。いままで二人とコンビを組んだけど、全然上手くいかなかったんです。その過ちを繰り返したくないんですよね。コンビの知名度が上がっても、ピン芸人を続けます。そこだけは譲れないです」

ブレイクを果たしたおいでやすこがは今年もコンビとして賞レースに参戦するのか。

こがけん「今年の『M−1』に出るかどうかは決めていないです。時期が近くならないと。というか正直、今は自転車操業でネタを作っているので、漫才の持ちネタがそんなにないんですよね(笑)」

小田「目指しているのは『キングオブコント』優勝ですね。こがけんの芸風と歌唱力を活(い)かすにはコントが一番合っていると思うんですよ」

こがけん「漫才だと掛け合いを意識しなきゃいけないし、制約も多い。でもコントなら、なんでもアリなので僕たちの強みを存分に出せると思います」

小田「互いのピン芸を活かしつつ、互いにやりたいことを詰めこんでネタを作ったら、かなり見応えのあるコントになるかもしれない。ピン芸とコンビ芸をどちらもコントに組み込むお笑いは僕たちにしかできないですからね」

こがけん「この忙しさが続いたら、いつネタを作ればいいのだろうという不安はありますけどね(笑)」

ピン芸に漫才にコント。〝三足のわらじ〟を履(は)くおいでやすこがから今年も目が離せない。

同い年だが養成所では小田が1年先輩。現在はネタ合わせをする時間もないほど多忙な日々を送っているという
同い年だが養成所では小田が1年先輩。現在はネタ合わせをする時間もないほど多忙な日々を送っているという
本誌未掲載カット 『おいでやすこが』スペシャルインタビュー
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『FRIDAY』2021年3月12日号より

  • 撮影濱﨑慎司

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