「金運アップすると話題」の寺の住職が教えてくれた運気向上の秘密 | FRIDAYデジタル

「金運アップすると話題」の寺の住職が教えてくれた運気向上の秘密

金運を高めたいなら、笑顔でいよう!

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これが御門の前で輝く、ゴールドの『吉ゾウくん』。道路に面しているのでお寺の目印に
これが御門の前で輝く、ゴールドの『吉ゾウくん』。道路に面しているのでお寺の目印に

不景気な情報ばかりが続いて流れてくる昨今、何か心躍るようなネタはないかと探していると「千葉県に金運のご利益がハンパないお寺があるらしい」と聞く。千葉県茂原市にある『長福寿寺』というらしい。

少し調べてみると、神社仏閣に見られるような風格はなく、明るい音楽が境内に流れていて、子どもが遊べる遊具も揃う観光施設のような雰囲気だという。お寺にBGM……? どうも不可解さが匂ってくる。ただ宝くじの高額当選や、約二ヵ月間で480万円も当選した人がいるという結果を聞けば、信じざるを得ない。一体、どんな寺なのか現地まで確かめに行くことにした。

元経営コンサルの住職が説く、経済の重要性とは?

千葉県茂原市の駅から車で約20分。田舎の風景が広がる一角に、唐突に金の像が現れた。「間違いなくここだ……」と思いながら境内へ足を伸ばすと、そこには菊の御紋が飾られた本堂、その前に大きな象の像が二体並んでいる。『吉ゾウくん』『結愛(ゆめ)ちゃん』というらしい。

本堂の前には『吉ゾウくん』(右)と『結愛ちゃん』(左)。境内は何かと可愛らしく飾られている
本堂の前には『吉ゾウくん』(右)と『結愛ちゃん』(左)。境内は何かと可愛らしく飾られている

「実は室町時代から、長福寿寺は象とゆかりがあるお寺で、数年前に御影石を使って建て直したばかりです。お願い事をより叶えやすくするためには、吉ゾウくんの足を触るといいんですよ」

ニコニコしながら話してくれたのは、ご住職の今井長秀(ちょうしゅう)さん。10年前に先代から代替わりをして、今は1200年もの歴史ある寺を代表する立場であり、長福寿寺を金運にご利益のある寺だと有名にした仕掛け人だと言っていい。今までお坊さんと呼ばれる人に何度か会ったけれど、どの人も穏やかで真面目そうな雰囲気を醸し出している人ばかりだった。でも今井さんはハキハキとした口調で、声量もある。僧侶というよりは営業マンという印象を覚えた。

そんな彼に案内をしてもらいながら、境内を巡る。

本堂をぐるっと囲むように、祈願が書かれた絵馬がある。金運だけではなく、縁結びや健康、合格祈願に関する願い事も見られた。こちらのお寺も金運だけではなく、他の神社仏閣と同じく、種々の願い事を受けている。絵馬だけではなく、見事に大金を掴んだ参拝者たちの報告の書かれたボードや、宝くじの買い方など、たくさんの紙=情報が壁一面に貼られている。おそらく私の実家近所にある寺で、こんなことをしたら和尚さんに激怒されるに違いない。

ログハウス風の休憩所や、象の形をした滑り台。コイン投げのゲーム、スリランカから輸入したという菩提樹の木。境内には噂通りのお経ではない、明るいBGMが流れていた。もうここは寺というよりもテーマパーク、観光施設という表現がふさわしい。

「そうなんですよ。いろんな人が気軽に立ち寄ってくれて、お参りができるという従来からあるイメージのお寺ではない施設を目指して作りました。音楽もね、今日はちょっと風が強いから聞こえにくいですけどいつもはもっとガンガンかけていますよ(笑)」

笑顔のまま、話してくれる今井さん。失礼ですが、ご住職の以前に何か別のお仕事をしていたのでは?

「実は10年ほど、経営コンサルタントの仕事をしておりました」

やはり修行を積んだだけではない、今井さん。ここから根掘り葉掘り、なぜこの寺が金運にご利益があるのかをガッチリとインタビューをすることにした。

僧侶の今井長秀さん。いつも境内に立っているそうで、参拝者ともよく会話を交わす
僧侶の今井長秀さん。いつも境内に立っているそうで、参拝者ともよく会話を交わす

「おねだりだけでは神様もこちらを見てくれません」

「もともと、父親の後を受けて長福寿寺を継ぐつもりでおりました。経営コンサルタントの仕事に就いたのは、僧侶の仕事をより良いものにするための勉強でもあったのです」

通常で考えると、寺院の運営資金というのは檀家さんたちで成り立っているものではないのだろうか? と疑問がわく。聞けば、代替わり以前までは皇族が参拝に来るような格式の高いお寺だったという長福寿寺。そのため参拝者も年間で3000人程度だったそう。

「以前は檀家さん達の協力だけで成り立っていましたが、小さな修繕をするだけでも毎回、周囲にお伺いを立てなければいけない。これではお寺の経営は存続させることが難しいと思いました。そこでもっと多くの参拝者に来てもらおうと、あれこれ企画を立て始めたのです」

その結果が写真のような明るい境内になり、参拝者数は年間15万人にまで上昇した。そこに元経営コンサルとしての知識や、実力が発揮されて“金運アップ”の寺になったのも、狙い通りだったのだろうか? それとも予想外に起きてしまったこと?

「狙い通り、のほうが近いです。参拝者のみなさんには金運をつけて欲しかった。それは私が経営コンサルの仕事で、お金の重要性を知ったからです。バブルが崩壊して、自殺していく経営者たちを3〜4人ほど見ました。そこから『お金がなくてはダメだ』という考えになりました。経済的に不安定だと心に余裕がなくなっていきますから。そのベースとなる金運を受けてほしいと長福寿寺に古代から伝わる、心願成就、無病息災、家庭円満、長寿、金運などのご利益から金運を強化したのです」

社務所という従来の形式にとらわれず、観光地の一角のような建物でお守りなどを販売している
社務所という従来の形式にとらわれず、観光地の一角のような建物でお守りなどを販売している

今井さんは経済学と同時に、仏門も勉強を重ねて寺をリニューアルした。新旧の考えを合わせたハイブリットのような寺が誕生したのである。そして金運にまつわるご利益は、祈祷の力だけではなく、参拝客からの影響が大きいという。

「長福寿寺にずっとお参りをし続けてくれている方の一人に、斎藤一人さんという日本屈指の高額納税者さんがいらっしゃるんです。彼がうちのお寺を絶賛してくれて木造だった『吉ゾウくん』を再建してくれたのです」

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「他にも本当にいろんな方が恩恵を受けてくれていて、毎週お参りに来ていたキトロさんは26週連続で宝くじが当選。それからとある会社の代表の水野さん。経営当初はうまくいかなかったけれど、参拝するようになってから『月収3000万円を超えた』と報告していただきました。こんなエピソードは数えきれません。でもこれでお金に困って命を絶っていく人が減る。そこに私の思いは帰結しているのです」

そう言われてもただやみくもに祈ればいいというわけではないだろう。全員が全員、億万長者になるわけではない。祈願成就に私たちが一番近い方法といえば、参拝。そこに何か特別な方法がありそう……。

「参拝の手順よりも“誓願”が大事なんです。例えば『宝くじで3億円を当てさせてください!』ではなくて『こういう事業を起こして、家族や地域を幸せにしたいから宝くじを当ててください』と、願いに対する明確な目標を神様に言わないと。いくら可愛い我が子でもいきなり『30万円ちょうだい』と言われてもあげないでしょう? でも『こういう勉強をするために学校に行きたいから30万円が必要なんだ』と言われたら、考えますよね。神様におねだりばかりしていても願いは叶えてくれません」

とは言え、遠方からはなかなかお参りに来ることも難しいはず。

「人間はどうしても“ペース”にこだわるんですけど、それよりも“誓願”で祈りを深めていくことを私はお勧めします。だから参拝に来るのは年に一回でもいい。

金運を高めたいなら“他人の悪口や噂話をしない”“笑顔でいる”ことを忘れないでほしい。そんなことを言うと、俗説のように聞こえてしまうかもしれませんが、金運が下がっている人の特徴として笑っていない人が本当に多いですからね。このことは皆さんにも教えていて、実行するようになったら、表情がぐんと明るくなって、金運が上がった人を何人も見ました。

人として基礎的ことですから、みなさん良いことであると理解はしているんです。でも実行していないだけで、実行した人は心に余裕を持つこと=金運を伸ばしています。そして経済を回すという、社会的貢献もできるようになる。どこかで自分の願いは繋がっているんですよ」

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今井さんの話を聞いて、SNSで見かけた色々な文言を見て浮かんだ疑念が晴れた。金運は誘発的ではなく、自発的なものであると、改めて考え直してみると、

・目的、誓いとともに祈願する
・他人の悪口は言わず、書き込まず、笑顔でいる
・金運によって受けた恩恵は社会のどこかに回す

これがポイント。ただ拝めばいいというものでもないのだ。長福寿寺にはただの噂だけではなく、僧侶による確固たる、経済に対する願いがあった。その成就した形のひとつが、檀家による支援がなくても成立した明るい境内。コロナ禍が静まった頃に、参拝に出かけてみては?

金運、縁結び、合格祈願。実はありとあらゆるお願い事に効くのが長福寿寺なのだ
金運、縁結び、合格祈願。実はありとあらゆるお願い事に効くのが長福寿寺なのだ
  • 取材・文小林久乃

    エッセイスト、ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなど。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事を多数持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には15万部を超えるベストセラーも。静岡県浜松市出身、正々堂々の独身。女性の意識改革をライトに提案したエッセイ『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)が好評発売中。

  • 撮影村田克己

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