渡辺直美 容姿侮辱問題で「黒塗りメイク」コント発掘騒動の理不尽 | FRIDAYデジタル

渡辺直美 容姿侮辱問題で「黒塗りメイク」コント発掘騒動の理不尽

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お笑いだけでなく、ファッション性の高さからファンが多い渡辺直美(‘19年)
お笑いだけでなく、ファッション性の高さからファンが多い渡辺直美(‘19年)

東京五輪・パラリンピックの開閉会式をめぐり、クリエーティブディレクターの佐々木宏氏がタレントの渡辺直美の容姿を侮辱する演出を提案した問題。渡辺は3月19日に自身のYouTubeチャンネルで生配信を行い「そもそも面白くないし、意図が分からないし、私が豚である必要性がない」と感想を述べた。

渡辺は配信の冒頭から50分間、この問題に対して涙をためて話した。

「最初に思ったのは、傷つく人がいると。同じようにコンプレックスに悩む人、乗り越えた人にとってもネガティブな内容。一日も早くこの報道が収束してほしい」

勇気ある「反論」を行ったこの動画に対して、一般ユーザーからは励ましの声が多数寄せられた。4月からアメリカに活動拠点を移す渡辺にとって、直前に突如火の粉が降りかかる形になったようだ。

しかし一部ネット上では、この騒動に乗じて物議を醸している動画がある。それはダウンタウンが司会を務める『史上空前!笑いの祭典 ザ・ドリームマッチ2013』の映像だ。

この番組はランダムに芸人をマッチングさせ、お互いが新ネタを作り番組内で発表するという人気番組。この年、渡辺は小藪一豊とコンビを組んでコントを披露した。

内容はこうだ。ある旅館を訪れた小藪が相部屋を頼まれて部屋に入ってみると、閉まった襖の向こうから可愛らしい声の女性が挨拶をしてくる。小藪は「めっちゃ声かわいい。AKBのまゆゆみたいな人かな」と想像を膨らませる。

しかし襖から登場すると、顔を黒塗りにしてMCハマーのような髪型をした渡辺が登場。すると、小藪は「うわー!!!」と叫ぶのだ。

「AKBじゃなくてR&Bや!」

と渡辺をいじり会場は爆笑の渦に。渡辺の両親は栃木と茨城出身という設定だったが、途中でゴスペル風の変な歌を歌うなど数々の笑いをとった。

「2人でネタ合わせをして考えていると思うので、渡辺さんの意見も少なからず入っていると考えるのが自然でしょう。容姿侮辱問題の被害者だったはずの渡辺さんが、実は過去に黒塗りメイクをしてネタをしていたことに、ネット上では少なからず疑問の声が上がっているんです。無論、渡辺さんには差別する気などなく、親近感があってやったことでしょう。悪意などみじんもないはずです。ですが『当時も心中穏やかじゃない人もいたのでは…』という指摘が出ている。容姿侮辱問題が出たからこそ、過去の映像も発掘されてしまった。彼女にとってはまさに“もらい事故”状態でしょう」(スポーツ紙記者)

この放送時には問題にならなかったようだが、’17年に放送された年末特番『絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』(日本テレビ系)では、浜田雅功が映画『ビバリーヒルズ・コップ』のエディー・マーフィー風に扮したことが大問題となった。これを機に、ずいぶんと意識も環境も変わっていった。

「コロナ禍で全公演中止になりましたが、渡辺さんが主演で‘20年に上演予定だったミュージカル『ヘアスプレー』は、黒人役のキャストもあったのですが、“黒塗りメイク”しないことを決断し、話題になりました。今の渡辺さんは、すべてを理解しているのでしょう。時代によってコンプライアンスや世間の意識というのは変化しますので、過去の画像などで『あれもあった』『こんなのもあった』と一概に非難するというのは、ある意味では危険なことだと思います」(テレビ局関係者)

今回の騒動に乗じて、渡辺は過去の動画までネットで蒸し返されることになってしまった。過去の動画を発掘してきて「この時はどうだったのか」と指摘することが、建設的な議論につながればいいが、実際はそうはならないのが実情だ。

出演者も視聴者も含めて、日々過去に学びながらも感覚をアップデートしていくことを心掛けなければならない。一方で、演出する上で“なにかを笑いにする”ということに、今後はさらに感覚を研ぎ澄ましていく必要があるだろう――。

  • PHOTO島 颯太

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