毎年注目のプロ野球「2000本安打達成」今年の見どころ | FRIDAYデジタル

毎年注目のプロ野球「2000本安打達成」今年の見どころ

意外と少ない「入団した球団で2000本安打を打った選手」!

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3月17日のオープン戦で2塁打を放つ栗山巧(西武)。打率.359と好調のうちにオープン戦を終えた

3月26日に今季のプロ野球が開幕する。各球団は感染症対策を施し、観客数も制限してのペナントレースとなるが、120試合に短縮された昨年とは異なり、例年通り143試合で行うことになりそうだ。

毎年話題になるのが「2000本安打」達成だ。名球会の入会資格であり、野球殿堂入りの重要な指標となる。今季は、西武の栗山巧があと74本と迫っている。
栗山が達成すれば、西武ライオンズ(西鉄、太平洋、クラウン含め)としては、初めての大台達成となる。

入団した球団での2000本安打達成者を見て行こう。現役の最多安打者も掲げる。年は達成年。※は移籍することなくその球団でキャリアを終えたフランチャイズプレイヤー。

セ・リーグ
〇巨人
川上哲治2351安打/1956年※
長嶋茂雄2471安打/1971年※
王貞治2786安打/1974年※
柴田勲2018安打/1980年※
阿部慎之助2132安打/2017年※
坂本勇人2003安打/2020年
現役:亀井善行1029安打

12球団最多の6人の2000本安打者がいる。引退した5人は全員フランチャイズプレイヤー。最多安打は王貞治の2786安打。坂本勇人はまだ32歳。今後も安打数を伸ばしていくだろう。

〇阪神
藤田平2064安打/1983年※
鳥谷敬2085安打/2017年
現役:糸井嘉男、梅野隆太郎445安打

2000本以上は2人とも遊撃手。球団最多安打の鳥谷は昨年からロッテでプレーしている。現役は糸井と梅野の445安打。大山悠輔や新人の佐藤輝明のほうが期待できるかもしれない。

〇中日
高木守道2274安打/1978年※
谷沢健一2062安打/1985年※
立浪和義2480安打/2003年※
荒木雅博2045安打/2017年※
現役:大島洋平1588安打

巨人に次いで2位タイの4人。すべてフランチャイズプレイヤー。最多は立浪和義の2480安打。大島洋平は35歳だが昨年は最多安打のタイトルを獲得。5人目になる可能性は大いにあるだろう。

〇大洋、横浜、DeNA
松原誠2081安打/1980年
石井琢朗2307安打/2006年
現役:宮崎敏郎729安打

生え抜きで2000本を打った選手は2人いるが、松原は巨人に、石井は広島に、選手生活晩年に移籍している。現役では宮崎の729安打が最多。昨年、MLBのレイズに移籍した筒香嘉智は977安打を記録していた。

〇広島
山本浩二2339安打/1984年※
衣笠祥雄2543安打/1983年※
野村謙二郎2020安打/2005年※
前田智徳2119安打/2007年※
現役:菊池涼介1219安打

中日と並び2位タイの4人。すべてフランチャイズプレイヤー。しかし金本知憲、新井貴浩と2000本を打った打者がFAで移籍している。現役でも丸佳浩が巨人にFA移籍。
チーム在籍選手では菊池涼介が1219安打しているが、次の2000本は早くても数年先になるだろう。

〇国鉄、サンケイ、ヤクルト
若松勉2173安打/1985年※
古田敦也2095安打/2005年※
宮本慎也2133安打/2012年※
現役:青木宣親1704安打

若松、古田、宮本の3人が達成。いずれもフランチャイズプレイヤーだ。
現役の青木はヤクルトで1284安打を打った後にMLBに移籍し、6年プレーしたのちにヤクルトに復帰しさらに420安打を積み上げた。こうしたケースは初めて。日米通算では2000本をクリアしているが、NPB単独での2000本を生まれ育ったヤクルトで達成しようとしている。

パ・リーグ

セ・リーグは生え抜きの2000本安打者が21人いるが、パ・リーグは9人だけだ。FA制度のできる前から、パの有力選手は10年選手制度を利用したり、トレードを志願したりして巨人などセ・リーグのチームに移籍することが多かったのだ。

〇南海、ダイエー、ソフトバンク
野村克也2813安打/1970年
広瀬叔功2157安打/1972年※
門田博光2317安打/1987年
現役:松田宣浩1728安打

ホークスはパではロッテと並ぶ最多タイの3人だが、野村克也は1977年にチームを追放された。また門田博光は1988年に南海がダイエーに身売りされ、本拠地が大阪から福岡に変わると移転を拒否し、オリックスに移籍。2年プレーして、最後はダイエーでキャリアを終えた。現役では松田があと272本。
野村の2813安打は、単一チームとしてはNPB史上最多安打。

〇毎日、大毎、東京、ロッテ
榎本喜八2276安打/1968年
有藤道世2057安打/1985年※
福浦和也2000安打/2018年※
現役:角中勝也1120安打

安打製造機榎本喜八が最初の大台クリアだが、榎本は最晩年に西鉄に移籍している。福浦は2018年に2000本ちょうどを記録し、翌年引退。現役では角中が最多だが、あと880本は難しいか。

〇西鉄、太平洋、クラウン、西武
なし
現役:栗山巧1926安打
現役:中村剛也1522安打

中西太、豊田泰光から秋山幸二、清原和博、石毛宏典など錚々たる選手を輩出したが、最多安打は石毛宏典の1806安打だった。栗山巧が2019年にこれを抜き、あと74本でライオンズ史上初の2000本安打を達成しようとしている。栗山の同期、同級生の中村剛也は本塁打(424)打点(1197)で、ライオンズのトップだが、安打は2000本まであと478本、栗山に続くことができるだろうか。

〇楽天
 なし
現役:銀次1150安打

2005年創設の新興球団だけに、2000本はおろか、通算1000本安打をクリアしたのも現役の銀次だけ。今年2月24日に33歳になった銀次だが、2000本の大台に達することができるだろうか?

〇東映、日拓、日本ハム
張本勲2435安打/1972年
田中幸雄2012安打/2007年※
現役:中田翔1325安打

NPB史上最多の3085安打を打った張本は、生え抜きのチームで2435安打を打ってから巨人に移籍した。これに続いて田中幸雄が2000本をクリア。
現役では中田翔が1325本で最多。32歳だが昨年、3回目の打点王。大台クリアの可能性はあるだろう。

〇阪急、オリックス
福本豊2543安打/1983年※
現役:Т-岡田1086安打

史上最高のリードオフマンと言われた福本豊が達成。同期の加藤秀司も2000本安打を記録しているが、阪急では1642安打だった。
オリックスになってからは谷佳知が1413安打、イチローが1278安打。T-岡田がどこまで迫るだろうか。

なお2004年で消滅した近鉄では小玉明利の1877安打が最多。

生まれ育ったチームで長くプレーして2000本安打を達成するのは並大抵のことではない。今年も選手生命をかけたバットマンレースが始まるのだ。

  • 広尾 晃(ひろおこう)

    1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイーストプレス)、『球数制限 野球の未来が危ない!』(ビジネス社)など。Number Webでコラム「酒の肴に野球の記録」を執筆、東洋経済オンライン等で執筆活動を展開している。

  • 写真時事通信社

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