豊洲新市場で10mのひび割れ発見も、小池都知事は知らんぷり

10月11日オープンの豊洲新市場に巨大なひび割れ 汚染水がしみ出すかもしれないのに

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9月16日、愛犬のソウちゃんと共に母の墓参りに訪れた小池氏。15分ほど滞在し、足早に去っていった

「俺たちをナメてるんですか!」

ドン! と、机を叩きながら、激昂する一人の仲卸業者。9月11日、築地市場内の「東京魚市場卸協同組合(東卸(とうおろし))」の会議室は、物々しい雰囲気に包まれた。

彼らが怒るのも無理はない。10月11日にオープンを控えた今になって、豊洲新市場「水産仲卸売場棟」西側の地面に、幅約10m、深さ約5cmの巨大なひび割れが発見されたのだ。

「ひび割れは東卸の職員が発見しました。11日に都の職員を呼んで説明させましたが、聞けば『昨年の秋頃には把握していた』と言う。『ひび割れの調査はしたのか』という質問には、都の職員は『まだですが安全性に問題はありません』と。そのふざけた態度に、集まった組合の代表者ら10人ほどは、みんな激しく怒っていました」(東卸理事の三浦進氏)

東京都はひび割れについて「地盤沈下が原因」と説明。沈下は「想定内」で、安全性にも何ら問題はないとしている。

だが、その見通しはあまりにも甘い。豊洲の土壌問題に詳しい一級建築士の水谷和子氏が、衝撃の事実を明らかにする。

「東京都が’06年に作成した『地盤解析資料』によると、ひび割れが見つかった豊洲市場『6街区』は、最大で60cm沈下する可能性があります。東京都は沈下を見越した分の土を積み、その上に市場を建設するはずでした。しかし、土を積む前に、深刻な土壌汚染が発覚。東京五輪に間に合わせるため、沈下対策工事をすっ飛ばして、汚染対策工事をせざるをえなくなってしまったんです。10月11日に豊洲市場が開場し、大型トラックが頻繁に走るようになれば、ますます沈下は進み、地下の汚染水が地上にしみ出す危険性は十分にあります」

つまり、沈下は確かに「想定内」だが、そのための準備はできていない、というわけだ。

この事実を小池百合子都知事は把握しているのだろうか。本誌は9月16日、母の命日に墓参りに訪れた都知事を直撃したが、質問には一切答えず。東京都中央卸売市場管理部総務課の担当者は、

「ひび割れについては緊急補修を行う予定ですが、開場に影響はありません。知事に報告したのは9月11日です」

と説明するばかりだった。

「知事の任期は’20年7月30日まで。東京五輪に都知事として出席したい小池さんは今、どうやって人気を回復するかしか頭にない。豊洲の問題については、とにかく『私の任期前のこと』という態度で責任を逃れるつもりです」(小池都知事の側近)

就任当初に掲げた「都政の透明化」という理想は、失われてしまったようだ。

ひび割れの他にも、小型運搬車「ターレ」の往来が困難だったり、駐車場が足りなかったりと、問題は山積み

発見されたひび割れ。トラックでの積み荷作業が行われる場所だけに、さらにひび割れが広がる可能性もある

本誌未掲載カット

本誌未掲載カット

撮影:田中利勝(小池都知事)、等々力純生(豊洲市場外観)

Photo Gallary5

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