テレビマンたちがデーブ・スペクターに絶大な信頼を寄せるワケ | FRIDAYデジタル

テレビマンたちがデーブ・スペクターに絶大な信頼を寄せるワケ

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3月26日に最終回を迎えた『情報プレゼンター とくダネ!』。番組スタート時の1999年から出演し続けてきたデーブ・スペクターさんは、自身最後の生出演となる24日、同番組に対し感謝の言葉を述べた 写真:つのだよしお/アフロ

テレビマンの間で、絶大な信頼を集める人物がいる。ひょっとしたら視聴者のみなさんには意外かもしれないが、それはデーブ・スペクターさんだ。

筆者もかつて先輩テレビマンから「出演者にドタキャンされて番組に穴が開いた時は、デーブ・スペクターさんに頼むといい。予定が空いていれば必ず駆けつけてくれる」と聞かされたことがある。

なぜそれほどまでにデーブ・スペクターさんはテレビマンの心を掴むのか? デーブさんをよく知るテレビマンたちに話を聞いてみた。

「彼はたぶん誰よりも芸能界やタレント情報に詳しいのではないでしょうか。生き字引ですよ。いろいろ教えてもらうことも多いです」

と話すのは、デーブさんがデビューした頃から親交があるという、ベテランの制作会社プロデューサー・Aさん。とにかく好奇心が旺盛なデーブさんは、ひょっとしたら芸能リポーターより芸能界に精通しているかもというほどの「事情通」なのだという。そして海外テレビ事情については、間違いなく誰よりも詳しいというのだ。

「とにかく信じられないほどの勉強家です。彼の事務所へ行くとテレビがずらっと並んでいて、いつ寝ているんだと思うほど全世界の番組を見ています。時差があるので深夜に見ていて、気になることがあるとすぐ現地に電話していますね。そして現地で人を雇って取材もさせています。金曜日から週末にかけてはずっと海外の番組を見ているのではないでしょうか。事務所には資料とベータカムやVHSなどいろんなビデオが山積みになっていますよ。

そして掴んだ独自ネタは『同じネタは他局では話さない』と心に決めているようです。本当に真面目だし、テレビマンとしてのプライドが高いんでしょうね」

元々は子役として活動し、アメリカでテレビプロデューサー・放送作家として活躍した後、1983年にアメリカ・ABCの番組プロデューサーとして来日したデーブさん。「スペクター・コミュニケーションズ」という会社を経営し、さまざまな海外最新事情や映像を分かりやすく日本に伝えているが、実は海外のメディアに対してもいろいろな日本情報を発信している。「まさに言葉通り日本と海外の橋渡し役だ」とAさんは言う。

「東日本大震災の少しあとに一緒に現地に行きました。その時に見た様子をアメリカの放送局に生出演して伝えていましたよ。日本にとって彼は恩人なんです。世界がどれだけデーブさんを通じて日本に理解を深めているか。彼の功績は実は大きいんです」

そして、真面目な勉強家ぶりは「駄洒落」にも遺憾なく発揮されているという。かつてデーブさんの番組を担当していた制作会社のプロデューサーBさんはこう証言する。

「デーブさんはとにかくフランクで、すごく仕事がしやすい人です。いつも何か最新のガジェットのようなものをスーツのベルト周辺やポケットに忍ばせていて、空気を和ませてくれるのですが、必ず持っているのがボイスレコーダーです。普段の会話の中でもボイスメモを取っていて、特にダジャレを思いついたときは自分の声で吹き込んで残してました(笑)」

そして、デーブさんが出演する番組を担当するキー局プロデューサー・Cさんはデーブさんのこんな姿をよく目にするという。

「楽屋入りすると美粧(メイク)の部屋をフラフラとして、番組以外の出演者にも気軽に話しかけています。そして必ず前の生番組のMCの出演終わりを待ち構えていて、わざわざ用意してきたギャグを披露するというのも、日常の光景です。そこで手ごたえがいいと、番組でそのギャグを使ったりしていますね(笑)」

Cさんも「デーブさんの尊敬できる点を挙げると、『偉ぶらないこと』が一番なのではないでしょうか」とデーブさんの魅力を語る。とにかく誰に対しても明るくて気さくなデーブさんの人柄が、テレビマンたちに「また一緒に仕事をしたい」と思わせ、人気を博している一番のポイントであることは間違いがないようだ。

そんなデーブさんが、「頭が上がらない」人物がいるという。それが妻の京子さんだ。

「デーブさんは京子さんには頭が上がらないよね(笑)ロサンゼルスのホテルニューオータニで働いていた京子さんに一目惚れして、一生懸命アプローチしたみたいですから。

デートの時には、どこに行って何を食べるかまで全てロケハンして、事前に全部自分で実際に食べたり体験してから京子さんを連れていったというんですからすごいですよね。結婚式の時には京子さんのご両親をどこに案内するかも全て完全に下見したそうです。とにかく真面目で、繊細な人なんですよね」(前出の制作会社プロデューサー・Aさん)

最後にAさんに、「一言でいうとデーブさんはどんな人ですか」と聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

「とにかく『テレビがなければ生きていけない』人。それがデーブ・スペクターだと思います。ラジオでも、他のメディアでもなく、テレビでないと彼はダメなんです。まさに、テレビのために生まれてきたという、そういう人間なんじゃないでしょうか」

  • 取材・文鎮目博道/テレビプロデューサー・ライター

    92年テレビ朝日入社。社会部記者として阪神大震災やオウム真理教関連の取材を手がけた後、スーパーJチャンネル、スーパーモーニング、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。中国・朝鮮半島取材やアメリカ同時多発テロなどを始め海外取材を多く手がける。また、ABEMAのサービス立ち上げに参画「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などの番組を企画・プロデュース。2019年8月に独立し、放送番組のみならず、多メディアで活動。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。公共コミュニケーション学会会員として地域メディアについて学び、顔ハメパネルをライフワークとして研究、記事を執筆している。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)

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