幸せな3人家族に何が…!? 42歳母親が娘を殺害した意外な事情

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送検される鈴木容疑者。近隣住民によると幸せそうな家庭だったようだが……(画像は一部加工しています)

婦人警察官に両脇を固められ、送検される青いフリース姿の女。うつむいた顔には前髪がかかり表情はわからない。幼い娘を手にかけた彼女の脳裏には、このとき何が浮かんでいたのだろうか――。

埼玉県さいたま市の自宅で、4歳の長女の首を絞めて殺害したとして42歳の母親が逮捕された。無職の鈴木真美容疑者だ。鈴木容疑者は昨年12月20日、自宅で4歳の陽葉ちゃんの首を絞めて殺害した疑いがある。

鈴木容疑者は夫と陽葉ちゃんとの3人暮らし。夫が買い物から帰宅すると、鈴木容疑者と陽葉ちゃんが意識を失くして倒れていたため119番通報した。2人は病院に搬送されたが、陽葉ちゃんは6日後に死亡。司法解剖の結果、死因は低酸素脳症だった。

「病院に搬送されたとき、鈴木容疑者の手首には包丁によるものと思われる切り傷がありました。当時、自宅は内鍵が閉まっていたこと、事件直後に鈴木容疑者が『死のうとした』などと言っていたことから、鈴木容疑者が無理心中をはかったものとして捜査をすすめていました。鈴木容疑者は、3月22日に退院。容体も安定したため、逮捕となりました。鈴木容疑者は調べに対して『娘を殺したことに間違いありません』と容疑を認めているようです」(全国紙社会部記者)

現場に残された「幸せの余韻」

現場となった鈴木容疑者の自宅は、閑静な住宅街にあるまだ築浅の庭付き一戸建て。ガレージの奥には、母子が乗っていたであろうチャイルドシート付きの婦人用自転車がポツンと置かれていた。

陽葉ちゃんには首を絞められたほかには目立った外傷などはなく、日常的な虐待のあとは認められていないという。近所の住人も鈴木容疑者について「ごく普通の明るいお母さんだった」と証言する。

「子供とよく遊ぶ姿を見かけました。夫婦と子供、3人で。陽葉ちゃんも物事をハッキリ表現し、すごくいい子。手がかかるとかそんなことはありませんでした。何か悩みがあったようにも見えなかったし、相談されたこともありません」

一般に自ら死を選ぶ親が、子供を道連れにするケースは多い。『子どもを攻撃せずにはいられない親』の著者であり、精神科医の片田珠美氏は子供を無理心中に巻き込んでしまう母親の心理について次のように解説する。

「抑うつ的になっていると将来がすべて悲観的に思えて、精神医学で『希死念慮』と呼ぶ自死への願望が芽生えます。特に母親の場合、自分が死んでしまったらこの子は取り残されて不幸になってしまうだろう、だからこの子も一緒に連れて行ったほうがいいと思い込む。

その結果、子供を殺して自分も死のうとするわけです。そこには子供は自分の持物だという強い所有意識もからんでいます。母親は10ヵ月間お腹の中で子供を育てるので、自分の分身だという思いが強い。父子心中よりも母子心中のほうが多いのは、こういった意識が影響していると思われます」

さらに別の理由も考えられると、片田氏は続ける。

「自分は親だから、子供には何をしても許されるという特権意識です。子供には子供の未来があります。親が将来を悲観して希死念慮を抱いたとしても、子供がそれにつき合う筋合いはないはずです。

にもかかわらず、子供を道連れにする親には、親としての特権意識が透けて見える場合が少なくありません。母子一体感が強いと当然所有意識が強くなるし、親としての特権意識も強くなる。そういうものがあいまって母子心中をはかるわけです」

現時点で、鈴木容疑者が陽葉ちゃんを手にかけた正確な理由はわかっていない。だが、もし自分亡きあとの子供の将来を悲観してのことだとすれば、それも親のエゴ、なのである。あまりに悲しすぎる事件だ――。

  • 撮影蓮尾真司

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